国公立文系を志望する受験生にとって、共通テスト対策をいつから始めるかは、合否を左右する大きな分かれ道です。
「共通テスト対策は夏からで十分」と考える人も多いですが、実は夏からのスタートでは遅いケースが少なくありません。
本記事では、国公立文系の共通テスト対策はいつから始めるべきか、そして6月のうちに先回りすべき科目について、詳しく紹介していきます。
国公立文系の共通テスト対策はいつから始めるべきか
国公立文系を志望するなら、共通テスト対策をいつから始めるかが合格への分かれ道になると言っても過言ではありません。
気づいた時にはもう遅いという状況を避けるため、6月のうちに動き出すのが理想だといえます。

多くの受験生が「共通テスト対策は夏からでいい」と考えがちですが、夏からのスタートでは遅いというのが現実です。
というのも、国公立文系は受験科目が多く、共通テスト対策に必要な時間を夏だけで確保するのは難しいからです。
共通テスト対策が夏からでは遅い理由
夏休みは1日12時間勉強したとしても、40日間でおよそ480時間しかありません。一見すると480時間は十分な時間に思えますが、国公立文系がこなすべき量を考えると足りないのが現実です。

共通テスト対策を後回しにして夏を迎えると、やりきれなかった共通テスト対策を抱えたまま、二次試験の対策も始めなければならないため、やるべきことが一気に押し寄せて対応しきれなくなってしまいます。
国公立文系の場合、夏からでは遅いと早めに気づき、6月から準備を始められるかどうかで、共通テスト対策の進み方は大きく変わるため、いつから動き出すかで差がつくといえるのです。
夏にやるべきことは想像以上に多い
国公立文系が夏にこなすべき共通テスト対策の量は、皆さんの想像以上に多いはずです。
そのため、取り組みたい教材やつぶしておきたい苦手分野などを具体的に考えながら、いつから勉強を始めるか決めていく必要があります。

難関大志望の場合なら共通テストの社会は8割〜9割という高い得点が求められるだけなく、日本史か世界史に加えて歴史総合まで対策が必要なので、学習にもそれなりの時間が必要です。
さらに「公共、政治経済」、あるいは「公共、倫理」といったもう1科目の社会、物理基礎や化学基礎などの理科基礎、近年追加された新課程の情報Ⅰまで仕上げなければなりません。
ここに2次対策として英語のリスニングや数学・国語まで重なることを考えると、やるべきことが多い夏だからこそ、共通テスト対策をいつから始めるかが合否を分けるというのがよく分かります。
夏までに固めたい共通テスト科目の参考書
夏までにインプットを進めておきたい、社会の歴史以外のもう1科目・情報Ⅰ・漢文それぞれの共通テスト対策に使う、おすすめの参考書を整理しておきます。

- 要点をつかむ用
- 『蔭山の共通テスト公共』
『蔭山の共通テスト倫理【改訂版】』
『蔭山の共通テスト政治・経済【改訂版】』(Gakken) - 暗記の仕上げ用
- 『共通テスト 公共、倫理 集中講義【新訂版】』
『共通テスト 公共、政治・経済 集中講義【五訂版】』(旺文社)
『共通テスト公共、政治・経済 最短ルートで完全攻略』(Gakken)
- 要点をつかむ用
- 『藤原のたった9時間で情報Ⅰ』(Gakken)
『藤原進之介のゼロから始める情報I』(KADOKAWA)
- 句形の基礎固め用
- 『岡本のたった3時間で漢文句法』(Gakken)
『ステップアップノート10 漢文句形ドリルと演習』(河合出版)
まとまった時間を確保しやすい夏休みだからこそ、一気に知識を確認できる要点まとめ系の教材に取り組むことで、基礎知識をもう一度固めるというのもおすすめの勉強法です。
6月に先回りすべき科目は歴史
共通テスト対策を6月から始めるとき、最も先回りすべき科目は歴史で、ほかの科目より一足先に歴史へ手をつけておくことが、6月の共通テスト対策では何よりも大切になります。
理由は、歴史は国公立文系の受験科目の中でも、範囲が広く、流れを理解しながら用語を覚えるまでに最も時間がかかるため、気づいた時にはもう遅いということになりがちだからです。

学校の授業の進度に関係なく、夏休みのうちに歴史の共通テスト対策を先回りして進めておけば、夏以降の勉強スケジュールに余裕が生まれます。
歴史をの共通テスト対策を開始するタイミングによって、二次試験で主力となる国語・英語・数学の勉強にかけられる時間が変わってくるため、歴史をいかに早く仕上げるかが、国公立大学を目指す文系の受験生の夏以降の伸びを大きく左右するのです。
歴史は6月から学習を始めるのが当然と考える
国公立文系志望であれば、7月や8月にやることを少しでも減らすために、6月から歴史の共通テスト対策を始めることは、当然だと考えましょう。
共通テスト対策の中で歴史が一番時間がかかり、スタートが遅いと取り返しがつかない科目であるからこそ、いつから対策を始めるかよく考えて、先回りで進めておく価値があります。
特に、歴史の全範囲の学習が終わっておらず、学校で習ったところまでしか対策できていない状態で夏を迎えると、残りの量に絶望してしまいます。

歴史以外の科目はまだ対策を始めていないというタイミングでも、少なくとも歴史だけは先回りして6月のうちにスタートさせておくことが、国公立文系志望の受験攻略の鍵です。
まずはマーク模試で6割を目標にする
6月の歴史学習では、いきなり完璧を目指す必要はなく、それぞれの出来事の時代と流れをおさえて1周できていれば、知識の理解度は7割ほどでも十分だと考えてください。
重要な用語を大まかに覚え、時代ごとの全体像がつかめていれば、マーク模試や共通テストの過去問で6割程度は取れるようになります。

多くの受験生は夏にマーク模試が控えているため、まずはそこで歴史での6割突破を一度クリアすることを、6月からの共通テスト対策の目標に据えましょう。
6割を取れる土台ができれば、基礎として必要な知識はある程度身についているといえるため、8割まで得点を伸ばしていくのも難しくありません。
歴史の共通テスト対策で使いたい参考書
国公立大学を志望する文系の学生が、6月から歴史を先回りして進める際に役立つ参考書を、取り組むのにおすすめな順番で紹介します。
歴史が苦手な人や流れがあいまいな人は1冊目から、ある程度流れがわかる人は2冊目から始めるとよいでしょう。
- 『金谷の日本史 「なぜ」と「流れ」がわかる本』(東進ブックス)
- 講義形式で日本史全体の流れをつかむ最初の1冊です。
- 『時代と流れで覚える!日本史用語』(文英堂)
- 流れの中で重要用語を覚え、共通テストの土台を固めます。
- 『大学入学共通テスト 歴史総合、日本史探究の点数が面白いほどとれる本』(KADOKAWA)
- 共通テスト形式に慣れ、得点力を伸ばします。
- 『時代と流れで覚える!世界史用語』(文英堂)
- 流れと場所をセットで整理しながら、用語を覚えます。
- 『大学入学共通テスト 歴史総合、世界史探究の点数が面白いほどとれる本』(KADOKAWA)
- 知識を理解につなげ、読解問題に対応する力を養います。
- 『金谷の歴史総合 なぜと流れがわかる本』(東進ブックス)
- 日本史・世界史に共通する歴史総合の土台を、流れから固められます。
先回りして始める学習の注意点として、参考書を進めるときは、細かな知識まで全てを暗記しようとせず、重要語句を中心に流れを押さえることを意識した勉強を行いましょう。
理科基礎も6月から先回りする選択肢がある
理科基礎も学習のレベルによっては、6月から先回りを検討したい科目の一つで、いつから共通テスト対策を始めるべきかは、普段の定期テストでどの程度知識が身についてきたかによって異なります。
定期テストにきちんと取り組んできた人は、普段のマーク模試でも7割ほど取れていることが多いですが、定期テストをサボってきた人は、マーク模試で2割〜3割しか取れないこともあるでしょう。
高3の6月までの積み重ねがあるかどうかで、いつからの対策が必要か変わりますが、6月時点での各自の得点状況によっては、理科基礎の対策も先回りして始めるのがおすすめです。
苦手な人は6月から手をつけておく
理科基礎が苦手で点数が中々伸びていないという人は、早めに対策を始めて知識を固めていく必要があるため、6月から先回りで始めておきましょう。
理科基礎の中でも、科目ごとの負担を覚える量で比べると、物理基礎や化学基礎は比較的少なく、生物基礎が最も多いという特徴があります。

苦手な科目から早めに着手するのも一つの方法ですし、逆に得意な科目から先に対策を行い、8割や40点という高い目標を早い段階でクリアしておくことで、共通テストにおける得点源としておくという作戦もあります。
理科基礎の中で、どの科目をいつから始めるかというのも、自分のレベルと照らし合わせて6月までに判断しておくとスムーズに演習を開始できるでしょう。
理科基礎の参考書は科目に合わせて選ぶ
理科基礎の参考書は、選ぶ科目に合わせて1冊にしぼるのが基本で、共通テストを見据えた6月からの対策には次のような参考書が有効です。
基礎からじっくり理解したい場合と、問題演習で得点を固めたい場合とで適した教材が変わる点に注意して、自身の学力と比較しながら使用する教材を検討しましょう。
- 『高校これでわかる基礎問題集 物理基礎』
『高校これでわかる基礎問題集 化学基礎』(文英堂) - 基礎から標準レベルまでを1冊で固められます。
- 『田部の生物基礎をはじめからていねいに【改訂版】』(東進ブックス)
- 図が大きく、ゼロから理解しやすい構成です。
いつから対策を始めるかはもちろんですが、解説が薄く問題数の多い教材は避け、科目ごとの自分のレベルや演習の目的に合った1冊を選び進めていくことも重要です。
夏に固めすぎないための逆算スケジュール
6月から共通テスト対策を始めるうえで意識しておきたいのが、計画を立てる段階から、夏休みの間にやることを詰め込みすぎないという考え方です。

夏休みは自分のやりたい勉強に十分に時間が取れることから、時間ができたらやろうと様々な学習を先延ばしにしていると、夏休みにやることが増えすぎてどれも終わらなくなります。
忙しい中でいかに時間を生み出し、いつからどんな対策を進めるかが、この先の合否を大きく左右するため、ゴールから逆算して6月の動き方を決めておくことが大切です。
夏以降のスケジュールを知っておこう
8月末で共通テストの知識を固めたら、9月〜10月は国公立の2次対策に力を入れ、英語や国語、数学など、志望する国公立大学の過去問を中心に対策していく時期です。
そして11月からは、共通テスト対策に全力を注いでいくことが理想で、共通テストの過去問やマーク式の予想問題集でとことん演習を重ねていきます。

11月から直前演習を開始するとしても、共通テスト本番の1月前半までにはおよそ2ヶ月半しかないことを考えると、逆算して基礎固めのリミットが8月末、さらに共通テスト対策開始の理想が6月という流れがイメージできるでしょう。
非常に高い学力がある場合は、11月より遅い時期から共通テスト演習に入るという戦略も有りかとは思いますが、基礎固めは早い方がいいというのは全ての受験生に当てはまります。
共通テスト対策では学校の教材を使わない
6月から共通テスト対策を進めるうえで、もう一つ大切にしたいのが、学校の教材に頼りすぎないことです。

学校で配られる問題集やプリントは、共通テスト対策としてはオーバーワークになりがちで、共通テスト対策には向いていないことが多いといえます。
共通テストが本当に求めているのは、用語の丸暗記ではなく、知識の中身や時代の流れの理解であるため、共通テスト対策では市販の参考書を軸にして、効率よく進めることが先回りのポイントです。
分厚い問題集を隅々まで覚えるというよりは、共通テストに必要なレベルの基礎的な知識をしっかり理解するという目的に応じた教材選びにも注意しましょう。
【国公立文系志望】共通テスト対策はいつから?|まとめ
国公立文系を志望するなら、共通テスト対策は6月から始めるのが理想で、夏からでは遅い最大の理由は、夏にこなすべき量があまりにも多いからです。
本記事で紹介した、6月から先回りすべきポイントは次の通りです。
- 歴史:最も時間がかかる科目のため、6月から優先して進める。
- 理科基礎:得点状況に差が出やすいため、苦手なら6月から着手する。
- 逆算:8月末までに知識を固め、9月〜10月は2次対策、11月から共通テストに集中する。
- 教材:学校の教材に頼らず、市販の参考書で理解を重視して進める。
共通テスト対策をいつから始めるかで、国公立文系の合否は大きく変わってくるため、夏からでは遅いと感じた人は自分の学力の現状と照らし合わせて学習計画を見直してみましょう。
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