上記の動画で紹介している英熟語集の中には旧版のものがあります。
おすすめの英熟語集をレベルや特徴別に4冊ご紹介
今回ご紹介するのは、英熟語の参考書4冊です。
「英単語」という言葉を聞いたことがあったり勉強をしたことがある人の中にも、「英熟語」という言葉は聞き馴染みが無いという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
入試の英語では単語集が注目されがちですが、実は受験でよく使われるのは英熟語で英熟語集も同じくらい重要です。
熟語をしっかり覚えている方は少ないため、今回おすすめする熟語集を使って対策をしておけば、差をつけることができます。
熟語集には色々な種類のものがあり、1語1訳でシンプルに覚えられるものから、文章中に出てくる熟語を覚えるもの、CD付きでシャドーイングの練習までできるものなど様々です。
用途や勉強のしやすさ、入試本番までに残されている時間などによって最適な熟語集が変わっていくため、今回ご紹介する情報を参考に自分に合った熟語集を選んでください。
それでは、それぞれの熟語集について詳しく見ていきましょう。
『英熟語ターゲット1000 5訂版』
最初にご紹介する熟語集『英熟語ターゲット1000 5訂版』は、シンプルな構成の参考書になります。
最もオーソドックスな英熟語集は『英熟語ターゲット1000 5訂版』で、熟語の隣に訳と例文が付いているという構成になっています。訳と例文の方を隠して、熟語の意味が分かるかどうかをチェックしていくことで、入試で覚えておきたい最低限の英熟語をスムーズに学習できるのがポイントです。
また、テーマ順に英熟語が並んでいたり受験で頻出の英熟語順で並んでいたりと、シンプルな構成の熟語集使って淡々と覚えていきたい方は『英熟語ターゲット1000 5訂版』がおすすめでしょう。
前回の『英熟語ターゲット1000 4訂版』から9年ぶりの改訂で、受験英語で必須の熟語を選定し直し暗記しておくことで役に立つ熟語のみを記載しています。
『英熟語ターゲット1000 4訂版』と『英熟語ターゲット1000 5訂版』は800個以上の熟語が変わっておらず8割以上の内容が同じままです。ですが全体を見比べてみると、『英熟語ターゲット1000 5訂版』は170個以上の新しい熟語が追加されており、『英熟語ターゲット1000 4訂版』の内容と比較して170個以上の熟語が削除されています。
『英熟語ターゲット1000 4訂版』でもある程度網羅することができますが、完璧にしたい方は新しい『英熟語ターゲット1000 5訂版』を使うのがおすすめです。
『システム英熟語 5訂版』
『システム英熟語 5訂版』は、英熟語の応用できる力が付く教材です。
『システム英熟語 5訂版』はイメージして覚えるのにとても長けており、それぞれの英熟語をイメージしやすいよう1つひとつにイメージが付いているため、イメージしながら勉強することができるのはもちろん、この熟語集を使って覚えると初見の熟語でもある程度意味が推測できるようになります。
例えば、「in」という前置詞のイメージと、その前置詞が使われている熟語がひとまとまりになっているといった形なため、一気に覚えることが可能です。
前置詞ごとのイメージを学びながら、熟語を一気に覚えていきたい方には『システム英熟語』をおすすめします。
『システム英熟語 5訂版』は熟語数が1657語でページ数が335ページとかなり多く、難関大学の受験対策もできるようになっている参考書です。
さらに『システム英熟語 5訂版』は、音声が有料の熟語集が多いところ無料で音声がダウンロードできるため、熟語の暗記だけでなくリスニングやスピーキングの練習をすることもできます。
ページ数と問題数が共に多いため、受験やテストまでに時間の余裕がある方には大変おすすめできる教材ですが、もし時間が無いという方は違う英熟語の参考書を使うのが良いでしょう。
『解体英熟語 改訂第2版』
次にご紹介する『解体英熟語 改訂第2版』は、Z会から出ている熟語集です。
掲載されている熟語の量が一般的な教材と比べてかなり多いという点が特徴となっています。掲載されている熟語は、難関と呼ばれる主要大学42校の入試問題とセンター試験を細かく分析し、3つのレベルに分けて合計1017語を収録している熟語集です。
英熟語の知識を最大限に増やしたいという方は、『解体英熟語 改訂第2版』を使って熟語を覚えていくのが良いでしょう。
ですが、時間が無いという方も使えるようにと必修熟語には分かりやすいマークが付いているため、短い期間で勉強したい方にもおすすめできる参考書です。
なお、『解体英熟語 改訂第2版』では熟語の意味だけでなく、その熟語を用いた問題まで載っています。インプットした知識が定着しているかどうかを確認するところまでこの1冊で対応できるため、英熟語の知識を完璧にしたい方は『解体英熟語 改訂第2版』を丸々1冊マスターするようにしましょう。
なお、英熟語集は使うものを1冊決めたら、その1冊を繰り返し学習していくことが大切です。
英熟語の知識を完璧にしたいと思うあまり、あれこれと複数の教材に手を出してしまうと、かえって完成度が下がります。
特に『解体英熟語 改訂第2版』であれば1冊に掲載されている情報量がかなり多いため、この1冊に絞って繰り返し学習するのがおすすめです。
また『解体英熟語 改訂第2版』はブック版とカード版があり、ブック版は通常の参考書と同じですがカード版は単語カードのように切り離すことができるため、場所や流れで覚えるのを防ぐことができます。
もし、熟語や単語をカード形式で暗記するのに慣れていたり移動中に暗記したいという方は、ブック版ではなくカード版が良いでしょう。
『速読英熟語』
最後にご紹介する『速読英熟語』は、熟語を例文の中で覚えるという形式の参考書となっています。
いくつかの文章が掲載されており、その中に英熟語が登場し覚えるという参考書です。そのため、音読やシャドーイングに適しているでしょう。
音読やシャドーイングの練習をすることで、速読力やリスニング力を同時に鍛えることが可能です。
また、別売りのCDでは本文がネイティブスピードで読み上げられた音声が収録されています。
『速読英熟語』に載っている文章をスラスラ読めるようになると、問題のボリュームが多い共通テストなどでも時間に余裕ができるほどの力が身に付きます。また、数多くの使用方法や似ている表現が掲載されているため、英熟語と構文を紐付けながら一緒に覚えることも可能です。
ただし、英熟語の意味をとりあえず手っ取り早く覚えたいという方は、本文の読み込みは後回しにして、1つの熟語に対して1つの訳語を覚えることを優先しましょう。
その後、時間に余裕があれば本文の読み込みを行うことで、熟語がどのような文脈で使われているのかを把握することができます。
また、シャドウイングをする前の段階として、本文に書かれている内容について文法を含めてきちんと理解しておくのがおすすめです。
意味や文章の構造がよく分からない状態で音読をしても効果が下がってしまうため、注意してください。
意味を理解した上で、本文を暗唱できるくらい繰り返し読み込めば、速読力・リスニング力・熟語の語彙がまとめて身に付く教材です。
おすすめの英熟語集4選|まとめ
今回は、英熟語の教材を4冊ご紹介しました。
熟語の意味を1つひとつシンプルに覚えていきたい方は、『英熟語ターゲット1000 5訂版』か『システム英熟語 5訂版』のどちらかに取り組みましょう。
その中でも、まずは基本的な参考書を使いたいという方は『英熟語ターゲット1000 5訂版』、イメージしながら勉強したいのであれば『システム英熟語 5訂版』を使うのが良いでしょう。
より多くの英熟語をマスターしたいという方は、『解体英熟語 改訂第2版』を使って覚えていってください。
そして、文章の中で英熟語を覚えたい方や、1つひとつの意味を単純に暗記していくのが苦手という方には『速読英熟語』がおすすめです。
英熟語は、英単語と同様に英語の入試を左右する重要な知識でありながら、あまり注力されていない分野でもあります。そこで、周りと差を少しでもつけたいという方には英単語だけでなく英熟語の勉強をすることをおすすめします。
今回ご紹介した4冊の教材から、自分の目指すゴールや勉強しやすさに合わせて最適な英熟語集を選んでください。
英熟語をしっかりマスターすることで、他の受験生に差をつけて英語を得点源にしていきましょう!