東京大学学部別対策|英語
東京大学|文系学部共通 英語対策
東大英語の基本情報
試験時間
120分
45分(筆記)→30分(リスニング)→45分(筆記)という構成で、途中にリスニングが入る
大問の構成(2014年度参考)
1
(A) 読解 要旨要約
(B) 読解 文補充選択
2
(A) 自由英作文(会話補充)
(B) 自由英作文(テーマに対しての自由回答)
3
(A) リスニング
(B) リスニング
(C) リスニング
4
(A) 文法 文章中の不要な単語削除
(B) 読解 下線部和訳
5
読解 総合問題(長文読解・下線部和訳・内容説明)
過去問以外にやっておいた方がいい東大分野別対策
①要約問題
要約問題は何を書けばいいのかを解っていない人が非常に多い。
何が要点かがはっきり解らずに文字数制限の中で要約仕切らない人が多いものである。
いくつかの文章のパーツの断片的にあるものを纏めていかないと要約にはならない。
要約とは「テーマ全体を通して言いたいことを纏める」ことであり、どこかの断片を丸写しすればいい訳ではない。200文字で要約することと、100文字で要約するのでは、使う言葉も変わってくる。
あくまでテーマ全体に対する理解がある上で、要点を日本語で要約するスキルが必要になってくる。
~使用する東大英語の参考書~
・英文解釈要約精講短い英語の文章を読んで、要約をする練習をするための東大英語の参考書。
要約について扱った問題集の中では、非常にやさしく、一から学習しやすい。
これだけでは東大の要約は厳しいが、最初にこなしておきたい参考書。
・Top Grade 難関大突破 英語長文問題精選
長い英語の文章を読んで、要約する練習をするための東大英語の参考書。
長文そのものの質も高く、要約の練習と長文の問題演習を兼ねる。
この参考書と過去問で対策しておけば、要約対策は問題ない。
②リスニング
文章は2回ずつ読まれる
東大のリスニングは非常に量が多く、約30分間にわたって英語の長文が読み上げられる。
そもそもリスニングの量が多いので、聞いていても集中力が持たない上に、メモを取るのも大変だし、答える時間を別に用意されている訳でもない。
リスニングは、まず聞き取れないといけない。そしてメモが取れないといけない。そのうえで答えを出さないといけない。
リスニングの基本である耳で聞き取る力を鍛えるために、武田塾では「シャドーイング(CDの音声に若干遅れて音読すること)」を推奨している。
それを簡単な英文章からはじめていって、共通テストの過去問の英語対策をした上で、東大のリスニング対策に入っていくという順序になる。
リスニングに関しては、単に問題を解いていくだけでなく、時間構成を考えなければならない。筆記の時間の間にもリスニングの設問を読んでおいて準備をする。
~使用する東大英語の参考書~
・速読英熟語
別売りのCDと併用し、シャドーイングの教材として使用。
センターのリスニングが聞き取れるようになるまでは、まずこの参考書でやりこみをしておくとよい。
・共通テストのツボ 英語リスニング
共通テストのリスニング対策用の問題集。
問題と文章ごとの解き方も分かるので、本格的に東大対策に入る前にやっておくとよい。
・共通テスト過去問
ある程度聞き取れていれば共通テストで8割はいけるが9割以上は意外と難しい。
東大の過去問を演習し、鍛えておくことで、確実に高得点をとれるまで仕上げておくとよい。
・灘高キムタツの 東大英語リスニング
ベーシックバージョンもあるが、武田塾では普通のバージョンからを推奨している。
かなり難易度が高いので共通テストレベルが読めないと、いきなり聞いても解らないレベル。
最低でも2周はこなし、極力毎日触れる。このレベルのリスニングを普段から聞きなれていることが重要。
解いた後はシャドーイングなどを行い、問題を解く目的だけでなく、リスニングそのものの強化をしていこう。
・灘高キムタツの 東大英語リスニング SUPER
数少ない東大英語リスニング対策書。
犬の音声やノイズが入っており、本番さながらの妨害がある。
過去問に入る前に最後にこなす参考書となるが、これと過去問のやりこみをしておけば、リスニングは十分に戦える。
ただし、本番でのリスニングが始まる前の準備は必須なので、時間の配分などは研究しておこう。
③和文英訳・自由英作文
東大の英語入試は自由英作文に特徴がある。
自由英作文に関しては、一枚の絵がポンと出されて「これに対して英作文を書きなさい」などといった、想像力も問われるような自由英作文のテストになってくる。まるで「これで考えておいてね!ヨロシク!」といった風な突拍子のない出題のなされ方をするために、答えが想像できないというところが最大の問題になってくる。
英語がいくらできても解答が思いつかないといった人・ケースも出てくるため、過去問でかなり鍛えておかないといけない。
ひとつの過去問に対していくつかの解答のパターンを書いておくといった思考力の訓練が必要になってくる。
東大英語の参考書としては「英作文の書き方」だけ習得しておけばいい。そこからはひたすら過去問を解いておく。自由英作文はテーマに対して、日本語での作文を書くことも難しいところから入って、思いついたことを英作文にするという作業が求められる。
~使用する東大英語の参考書~
・大学入試 英作文 ハイパートレーニング 和文英訳編
和文英訳の書き方を学び、例文を覚えていくための参考書。
文章そのものの量は多くはないが、入試において必要なことはこの参考書と過去問をやりこんでおけば十分対応できる。
ただし、例文暗記は非常に抜けが速いので、過去問に入ってからも頻繁に確認し、習得しておく。
・大学入試 英作文 ハイパートレーニング 自由英作文編
東大の傾向に合う問題がそれほどあるわけではないが、自由英作文とはどうやって解いていくのかを学習できる東大の英語参考書。
和文英訳が終わった時点で、いきなり過去問でもできないことはないが、覚えた文章をどのように使っていくかをまずはこの参考書で学んだほうがよい。
④長文総合問題
時間さえあれば解けるレベルの長文なのだが、東大の場合は如何せんリスニングに30分時間を取られるために、猛スピードで要点を掴むように理解する長文総合問題をこなさないといけない。あくまでも時間内に長文を終わらせるための訓練をしないと絶対に越えられないハードル。
超長文総合問題対策用のテキストによって、何を聞かれるのか?どういうことを気にすればいいのか?どうしたら短時間でそれが考えられるようになるのか?を訓練する。
つまり毎回、本番の東大入試を想定して時間を計りながら過去問でやり込みをすることが一番大切になってくる。
それだけ東大の英語は時間切れで脱落する人が多いテストであり、すべてを解き切ることはかなり厳しいために、ある程度、問題の取捨選択はしなければならなくなってくる。
東大の英語はあくまでも事前準備として、東大対策が出来ているかどうかが重要であり、順当な実力さえあれば、最後は頭の良し悪しではなく、対策の十分・不十分によって合否が決まることになる。
全体の時間の使い方を考えて、解答にも優先順位をつけて、自分の中で自在に「手が勝手に解答する…」ぐらい、東大対策をすることが体に練り込まれていないと合格できない。
しかし、東大入試において英語はきちんと東大入試対策を(時期は秋口ぐらいから)しておきさえすれば、高得点を得ることができる、得点源になる教科である。
常に東大の過去問に触れ、何回も時間を計りながら時間をフルに使い切る訓練をすること、解けない問題はあっさり捨てることを意識して、満点を取ることは出来なくても、自分の実力でマックスを取ることを訓練することが重要になってくる。
~使用する東大英語の参考書~
・やっておきたい英語長文1000
東大英語の参考書としては必須ではないが、長い文章になれるための演習として熟しておきたい参考書。
難易度はそれほど高くないが、時間制限が厳しい中でこの長さを読み終えること自体が難しいため、時間も気にして説いておくとよい。
・大学入試 よく出るテーマ 読み解き 英語長文 800
かなり難易度が高い文章を扱っており、テーマごとの解説もよい。
ここまでやらないといけないというハードルがかなり上がる東大向け英語の参考書となるが、完璧にしておけば、入試において心が折れるということはほぼなくなると言える問題集。
・合格へ導く 英語長文 Rise 読解演習 4.最難関編
「旧英語長文問題のトレーニング 難関大編」文章の難易度は高いが、解説は詳しく、やりこみがいがある参考書。このレベルまで到達している受験者が求める部分にきっちり説明がしてあり、過去問前や過去問演習中の最後のやりこみにはもってこいの参考書。
⑤英文和訳
英文和訳は、東大ならではの対策というわけでは特にない。ただし、採点基準はかなり厳しいので、採点のポイントが書いてある参考書で練習し、模試などで実戦を積み、点数が取れる解答の書き方を身に着けていく必要がある。
さらに時間があまり使えないことも考え、構文取りの速度の向上やケアレスミスの撲滅を徹底しておく。
~使用する東大英語の参考書~
・英文和訳演習 基礎編
・英文和訳演習 中級編
・英文和訳演習 上級
答案例・採点基準・採点例を活用し、自分の作った答案を自ら採点することで弱点が確実に把握できる。中級までは必須。上級は難易度としては必要ないが、難しい問題が出たときのための心の準備としてやっておくのはアリ。雰囲気であっていると思わず、点数がもらえる解答になっているかを確認しながら解いていこう。