大学入試の英文法、どの参考書がおすすめ?
色々な本が出版されている、大学入試の英文法参考書。数がありすぎて、どれから手を付けたらいいか分からなくなる受験生も多いです。自分のレベルや、最終的に到達したいゴールがどこなのかによって、やるべき参考書が変わってきます。レベルにあっていない問題集を解いても、せっかく勉強したのになかなか点が上がらない…ということになってしまうので、注意が必要です。
そこで、本記事では大学入試に必要な英文法が分かりやすく学べる9冊の参考書をレベル別に紹介します。ぜひ、自分にあった参考書を探すためのヒントにしてください。
基礎、基本が身についているなら「頻出英文法語法問題1000」「POWERSTAGE」
まずは、すでに英文法の知識が一通り身についている人向けの、ハイレベルな英文法問題集を2冊紹介します。「全解説頻出英文法・語法問題1000」と「POWER STAGE 英文法・語法問題」の2冊です。
どちらも、解説・問題ともに高難易度のものが掲載されています。なお、2冊両方とも学習する必要はありません。というのも、大学入試で頻出の英文法問題を、過去問のデータベースから抜粋して作成された問題集なので、重複している分野がほとんどです。本屋さんや図書館などでパラパラ中をめくってみて、自分が使いやすそうな方を選んで学習していきましょう。
他の受験生が知らないようなマニアックな語法や文法の知識で、ハイレベルな大学を受ける際に英語を得点源にしたい人にはおすすめの2冊です。ただし、英文法や語法の知識にそれほど自信がない人にとっては、ボリュームも多いため途中で挫折してしまう危険性があります。英文法にあまり自信がない場合は、以下に紹介するほかの参考書の中から選ぶのがおすすめです。
ある程度文法が分かるなら「NEXTSTAGE」「UPGRADE」「VINTAGE」
次に紹介する3冊は、いずれも標準的な英文法問題集になっています。「NextStage英文法・語法問題」、「UPGRADE英文法・語法問題」、「英文法・語法 Vintage」の3冊です。
文法テーマごとに選択式の問題が並んでいて、並べ替え問題や正誤問題もある程度含まれた標準的な内容になっています。問題の難易度、解説の分かりやすさ、ボリュームのバランスがよく、どれか1冊をしっかりマスターすればほとんどの大学で対応可能です。
なお、文法の基本的なテーマについての解説は含まれず、それぞれの問題についての解法解説がずらずらと並んでいるつくりになっています。たとえば、「関係代名詞とは何なのか?どのように使うのか?」や、「分詞構文はこのような作りになっている」という説明は書かれていません。そのため、文法知識が全くない人や、曖昧になっている部分が多い人には少し難易度が高い場合があります。
もし、英文法についてゼロからしっかり理解したい場合は、次に紹介する3冊のうちどれかを取り組むことをおすすめします。
ゼロから学びたいなら「今井の英文法教室」「安河内の英語をはじめから丁寧に」「大岩のいちばんはじめの英文法」
英文法の知識に不安がある人や、ゼロからしっかり学びたい人には次の3冊がおすすめです。「今井の英文法教室」、「安河内の新英語をはじめからていねいに」、「大岩のいちばんはじめの英文法(超基礎文法編)」の3冊なら、英語が苦手な人でも分かりやすく文法の勉強ができます。
タイトルにそれぞれの著者の先生の名前が入っている通り、これらの3冊は講義形式の参考書です。英文法のテーマが分かりやすく解説されていて、初めて英文法の学習をする人でも問題なく使えます。
ただし、この講義系の参考書で一通り英文法を理解しただけだと、入試本番の問題に対応するには不十分です。理解した英文法の知識を使って、問題を解く練習を積むことで、点が取れるようになります。前述の標準的な問題集に取り組むか、それが難しい場合は以下に紹介するドリルがおすすめです。
英文法を一通り理解できたあと、ドリル形式で演習できる『高校英文法基礎パターンドリル』
最後に紹介する「高校英文法基礎パターンドリル」
は、問題の難易度はかなり易しめになっています。中学英語~高校英語の基礎までのテーマが、ドリル形式で演習できる教材です。
ただし、英文法のテーマの解説は載っておらず、あくまでもドリルの答えを解説するのに必要最小限の解説しかありません。そのため、このドリルだけで英文法の学習を始めるのは難しいでしょう。講義形式の参考書などで一通りの英文法を理解したあとに取り組むのがおすすめです。
まとめ
今回ご紹介した9冊の英文法参考書は、どれも大学入試の英文法を攻略するのに役立つ優れた教材です。なお、参考書は何冊もつまみぐいするのではなく、1冊を繰り返し学習して完璧に仕上げていく方が、得点力につながり易いです。
そのため、最適な本を選ぶことが大切です。本記事でお伝えした情報をもとに、今の自分に合った参考書はどれなのかを選んで、1冊をしっかりとマスターしていってください。
そして、正答率が9割以上に仕上がって、まだ時間的に余裕があるようであれば、ワンランク上の文法問題集にチャレンジして、英語を得点源にしてもらえれば幸いです。