大学名 | 慶應義塾大学総合政策学部湘南藤沢キャンパス | 早稲田大学人間科学部 |
入試科目 | 英語 | 英語 |
試験時間 | 120分 | 90分 |
配点 | 200/400 | 50/150 |
大問構成 | 1: 長文、2: 長文、3: 長文 | 1: 長文、2: 文法・空所補充、3: 正誤問題 |
特徴 | 長く分量が多い。内容が専門的。 | 短めの長文を大量に処理。知識系の問題が多い。 |
慶應大学と早稲田大学の中でも「受かりやすい学部」「狙い目」「穴場」などと言われている、慶應義塾大学総合政策学部湘南藤沢キャンパス(SFC)と早稲田大学人間科学部(所沢キャンパス)。慶應義塾大学総合政策学部湘南藤沢キャンパス(以下、SFC)では、英語と小論文(英語)で入試を受けるとすれば、400点満点中の200点が英語、残りの200点が小論文(英語)という配点になっています。
一方、早稲田大学人間科学部は150満点中50点と英語が3分の1の配点を占めます。
SFCは120分で大問を3つ、早稲田大学人間科学部では90分で大問3つ解きますが、大きな違いはその内容です。
噂のSFCの英語は、穴場と言われるほど簡単ではない!?
早稲田大学人間科学部では、長文問題、文法・空所補充問題、正誤問題の3題に対し、SFCでは3題全てが長文問題となっています。
SFCでは、入試科目が少なく、英語と小論文(英語)での入試を受験した場合は、実質的に英語1科目というイメージを持ちがちですが、その英語は穴場と言われるほど簡単ではありません。
特に他の学科や他大学で出題されるような問題とは異なっているため、SFCの問題に対応できるような対策が必要です。
内容の濃い英語長文が出題されるSFC
SFCの英語の問題の特徴は長文の長さです。『やっておきたい英語長文700
』に取り上げられるような600語から900語程度の長文が2題と、『やっておきたい英語長文1000』で出題されるような900語から1600語程度のハイレベルな問題で構成されています。
そして、そのどれも内容が濃くテーマが広いのも特徴です。文系・理系を問わず、時事的なテーマも多く最新の話題の動向を気にしていなければなりません。日本語で読んでも内容を理解出来ないというような専門性の高い文章が出題されるなど、標準的な入試問題の対策を超えたものが求められます。
実際にThe New York Timesを読んでいたり、Newtonなどの学術誌を日本語で読んでいたり、あるいは『話題別英単語リンガメタリカ』を学習するなどの対策をとっている受験生もいます。『話題別英単語リンガメタリカ』は、経済・環境・医療・心理学などの2次・私大入試に頻出のジャンルの中から専門性の高い最新のテーマを厳選した参考書です。
英文と和訳と読み進めることで長文対策だけでなくテーマの理解も深めるようになっています。出題される内容に対応するためには、日常的に貪欲に知識を吸収する姿勢が必要です。
広範な基礎知識を重要視する早稲田大学人間科学部
早稲田大学人間科学部の英語問題の特徴は、短めの長文を大量に処理しなければならないことです。試験時間のうち、長文と知識・文法の比率が1:1となっていることも大きな特徴。つまり、一般的な入試問題に比べて知識の割合が非常に多いと言えます。
幅広いテーマについて出題され、単語・熟語などの語彙や文法などの基礎知識をどれだけ習得しているのかが問われ、多少のクセはあるもののオーソドックスなものであると言えます。
英語は配点全体の3分の1のため他の科目の対策も重要。その点では、一般的な受験勉強の延長線上にある入試問題と言えるでしょう。その対策として『Next Stage(ネクステージ)』などの参考書を取り組むことで、受験勉強に対応できるだけの知識や暗記部分の基礎を作ることができます。
この『Next Stage(ネクステージ)』は、どの大学やどの学部へ受験する場合でもぜひ手にとって欲しい参考書です。この参考書でも早稲田大学人間科学部の英語の対策が出来ます。決して簡単な問題ではありませんが、日頃の勉強をコツコツと進めて行くことで早稲田大学人間科学部の英語の問題を解けるだけの力が付くでしょう。
英語の比重が圧倒的に大きいSFC
SFCの受験生は英語と小論文(英語)の入試を選択するケースが多く見られます。他の教科と異なり、小論文単体で他の受験生と大差をつけることは難しいでしょう。そうなると、必然的に英語の出来が合格を決めることになります。英語の比重が圧倒的に大きくなり、英語の重要度が他の大学などに比べると重要度が非常に大きくなります。
SFCの受験生は他教科を捨て、英語に「全振り」する人も多く見られます。英語が出来れば合格できる。という意味では逆転合格を狙えると言えますが、一方で難易度は非常に高いので注意が必要です。難易度が高い代わりに、文法などの知識問題がそれほど多くないため、帰国子女などの受験生がSFCを好む傾向があります。
『やっておきたい英語長文1000』で取り上げられるような長い長文に触れて、読解力を付けるだけでなく本番同様の120分間で英文を読み続ける集中力を養って行く必要があります。
まとめ
SFC、早稲田大学人間科学部ともに穴場と言われるほどに簡単な試験ではありません。
特にSFCでは出題内容が他の大学や学部に比べて特殊であり、特に長文で取り上げられるテーマは一般的に入試で出題されるようなレベルを超えた専門性の高い内容になるなど、特別な対策が必要であることに注意が必要です。
対して、早稲田大学人間科学部では、簡単とは言えないまでも入試問題としてはオーソドックスなものです。加えて英語以外の教科もあることから、英語だけではなく、他教科の対策も必要となります。
SFCの対策を十分に取れる場合はSFCで、一般的な受験勉強をベースにするならば早稲田大学人間科学部で一発逆転を狙えるでしょう。