大学名 | 早稲田大学社会科学部 | 早稲田大学商学部 |
入試科目 | 数学 | 数学 |
試験時間 | 60分 | 90分 |
配点 | 135点中40点 | 200点中60点 |
大問構成 | 1.独立した問題 2.独立した問題 3.独立した問題 /td> | 1.小問集合 2.独立した問題 3.独立した問題 |
特徴 | スピードや計算力が求められる | 初見の問題を解く思考力が求められる |
難問が出る早稲田大学商学部と計算スピードが必要な社会科学部の数学を比較してご紹介
今回比較してご紹介するのは、早稲田大学の商学部と社会科学部の数学です。同じ大学の数学ですが、2つの学部では試験時間や出題傾向が大きく異なるため、それぞれに特化した対策が必要になります。
商学部では、試験時間が長く、初めて見るような難問が出るのが特徴で、初見の問題に対応する応用力が必要です。一方、社会科学部の数学は、短い試験時間内にスピーディーに計算をこなす形式となっています。
問題の難易度は商学部よりも社会科学部の方がやさしいですが、その分手早く計算していく力が重要です。商学部と社会科学部それぞれで、数学の難しさの種類が異なっているため、それぞれに特化した対策が必要となります。各学部の数学の入試問題について、詳しい特徴や対策方法を見ていきましょう。
商学部と社会科学部の数学の配点はほぼ同じだが、試験時間は商学部の方が30分長い
数学の出題傾向の違いについて解説する前に、まずは入試の合計点を占める数学の配点の割合について確認しておきましょう。
早稲田大学商学部の入試では、合計200点中の60点分が数学となっています。数学が60点、英語が80点、国語が60点という内訳です。一方、早稲田大学社会科学部の入試では、合計135点中の40点分が数学となっています。数学が40点、英語が50点、国語が40点という内訳です。全体に占める数学の点数の割合は、どちらの学部もほとんど同じです。
一方で、数学の試験時間については学部によって差があります。早稲田大学の商学部では90分間、早稲田大学の社会科学部では60分間となっています。そのため、時間をかけて難問を解くのが得意な人は早稲田大学商学部、スピード重視で手早く計算するのが得意な人は早稲田大学社会科学部が向いています。
早稲田大学商学部は数学の高度な応用力、社会科学部は計算力とスピードが重視される
次に、早稲田大学の商学部と社会科学部それぞれの数学の試験問題の構成について解説します。
まず、早稲田大学商学部の数学の問題は、大問が全部で3つ出題されます。そのうち、1問目が小問集合、2問目と3問目が独立した問題です。大問の1つ目が小問集合なのが特徴となっています。2問目と3問目では過去問や問題集では一度も見たことがないようなひねった出題が多いです。
一方、社会科学部は大問3題すべてが独立した問題です。それぞれの大問には各3~4題の設問が含まれています。出題範囲は数ⅠAⅡBから満遍なく出て、偏りがありません。また、社会科学部の数学は時間が短いため、計算スピードが求められます。なお、社会科学部の数学の問題はオーソドックスなものが多いため、解法が分からずに悩んでしまうケースは少ないです。ただし、解き方が分かっても計算量が多く時間内に解くのが厳しいという傾向があります。
難問の解き方を試行錯誤するのが得意なら商学部、計算力とスピードに自信があるなら社会科学部が合格しやす
商学部の方が数学の難易度は高いですが、商学部の問題を解く力と、社会科学部の問題を解く力には別の難しさがあります。試験時間や出題傾向が大きく違っているので、それぞれの学部に特化した対策が大切です。
商学部の数学の問題は、ほとんどの受験生が初めて目にするような変わった設定のものが多くなっています。そのため、状況を把握して解法を見つけるための思考力が問われる問題です。頻出の分野として、「確率漸化式」からの出題が多いです。まずは問題に示されている状況を理解することから始め、仮の数値を代入してみるなどいろいろと手を動かして解法を見つける必要があります。
初見問題の演習を数多くこなして、思考力を身につけていってください。市販の難しめな問題集を解いても応用力が身につきにくいので、過去問の演習に力を入れることが大切になります。
一方で、社会科学部については『標準問題精講』などの標準的な問題集を仕上げておけば、解き方自体はすぐに思いつく問題が多くなっています。数列や確率などの分野の問題は、見てすぐに解き方が思いつくものが多いです。あとは、答えを出すまでの複雑な計算をどう処理するか、いかに手早く計算するかが鍵となります。早稲田大学社会学部の数学対策としては、『標準問題集CanPass』や『数学重要問題集』などを仕上げれば十分です。そのうえで、計算スピードを高めておきましょう。
まとめ
今回は、早稲田大学の商学部と社会科学部の数学の問題について比較してご紹介しました。商学部は初見の問題を解く思考力、社会科学部はスピードと計算力と、それぞれ異なる力が必要になります。
初見の問題を解くのに自信がある人であれば商学部、標準的な問題が解けて計算スピードにも自信がある人であれば社会科学部が突破しやすいです。なお、どちらの学部を志望する人も、各学部の出題傾向に慣れるために過去問演習を繰り返すことをおすすめします。大学入試の数学で出題される標準問題の解法が身についたら、志望する学部の過去問を繰り返し解いて、トレーニングを積んでおきましょう。
今回ご紹介した2つの学部の情報を参考にして、自分の得意分野を活かす形で受験勉強を進めていってください。