大学名 | 大阪大学 | 神戸大学 |
入試科目 | 英語 | 英語 |
試験時間 | 通常は90分、文学部105分、外国語学部120分 | 80分 |
配点 | 450点中150点(法学部) | 425点中の150点(法学部) |
大問構成 | 1.英文和訳 2.長文 3.和文英訳 4.自由英作文 | 1.長文 2.長文 3.会話文 4.自由英作文 |
特徴 | 英作文の難易度が高く、記述力が必要となる | 文法知識や読解スピードが必要となる |
高い記述力が求められる大阪大学とスピード重視の神戸大学の英語を比較してご紹介
今回比較してご紹介するのは、大阪大学と神戸大学の英語です。2つの大学は英語の出題傾向が異なるため、それぞれ別の対策が必要になります。
大阪大学では、英作文の記述量が多く、内容も難しいのが特徴で、その分長文の問題は少なめという傾向です。一方、神戸大学の英語は、長文読解が主体の構成となっています。読まなければいけない文章の量が多いので、読解力と読解スピードの両方が求められます。
大阪大学と神戸大学それぞれで、英語の難しさの種類が異なるため、志望大学に特化した英語対策が必要です。それぞれの英語の入試問題について、詳しい内容や対策方法を見ていきましょう。
配点や試験時間は学部によって大きく異なるので要注意!英語の配点は大阪大学の方が若干低い
試験問題の内容の違いについてご紹介する前に、まずは入試の合計点に占める英語の配点の割合について確認しましょう。なお、英語の配点は同大学でも学部によって大きく異なっているので、志望する学部についての情報を必ず確認するようにしてください。
両方の大学の法学部で比較すると、大阪大学の方が若干英語の配点が低めです。大阪大学の法学部の入試では、合計450点中の150点分が英語となっています。一方、神戸大学の法学部の入試では、合計425点中の150点分が英語です。
試験時間についても、学部によって差があります。たとえば、大阪大学の人間科学部や法学部、経済学部といった一般的な学部では英語の試験時間が90分間です。そして、文学部では英語が105分間、外国語学部の場合は120分間となっています。
語学力が重視される学部ほど、英語の試験時間や配点が大きくなりますので、文学部や外国語学部を志望する人は英語の対策に注力するのがおすすめです。
大阪大学は高度な英作文記述力、神戸大学は長文読解のスピードが重要
次に、大阪大学と神戸大学それぞれの英語の試験問題の構成について見ていきましょう。なお、大阪大学では学部によって大問構成が異なるので、今回はオーソドックスな人間科学部や法学部、経済学部の入試について解説します。
まず、大阪大学の英語の問題は、大問が全部で4題です。そのうち、1問目が英文和訳、2問目が長文読解、3問目が和文英訳、4問目が自由英作文となっています。外国語学部の場合はこれに加えてリスニングが出題されたり、文学部の場合は和文英訳の難易度があがったりするのが主な違いです。記述問題で高難易度な問題が多いため、英作文の記述力が求められます。
一方、神戸大学の英語の問題は大問4題のうち、1問目と2問目が長文読解、3問目が会話文の問題、4問目が自由英作文です。神戸大学は読まなければいけない長文の量がかなり多いので、スピーディーに英文を読み解いていく力が必要になります。なお、神戸大学の大問4で出題される和文英訳の問題は、大学入試で出題される英語の標準的な知識を用いて解答できるレベルの問題です。
どちらの大学も長文の設問や英作文のお題に関しては難易度に差がありませんが、大阪大学は記述式の問題が多く、神戸大学は読解の分量が多いことが主な違いとなっています。
記述式の問題が得意なら大阪大学、長文読解のスピードに自信があるなら神戸大学の英語が解きやすい
大阪大学の方が記述式の問題の難易度が高いですが、大阪大学の問題が解ける人が必ずしも神戸大学の英語も解けるとは限りません。出題傾向が大きく違っているので、それぞれの大学に特化した対策が必要になります。なお、大阪大学の方は記述量が多いですが、問題量自体はそれほど多くないので時間に追い立てられるような感じはありません。ただし、和文英訳で与えられるテーマ分で使われている日本語そのものが難しいため、単純な和文英訳の知識だけでは乗り切れないのが特徴です。
そのため、大阪大学の記述対策としては、与えられた難しい日本語をまずは簡単な日本語に言い換えるテクニックを使って英作文のハードルを下げる練習が必要になります。自由英作文のお題も他大学ではあまり見ないようなユニークな出題が多いです。
一方で、神戸大学では長文主体の大問構成となっているため、時間内に解き終わるために読み方のテクニックを押さえておく必要があります。長文読解のスピードに自信がある人であれば、神戸大学の英語の方が解きやすいです。また、神戸大学で出題される問題は、私立大学対策レベルの英文法知識で解けるものがほとんどなので、私立大学の問題が解ける人は神戸大学にもチャレンジしやすいといえます。
まとめ
今回は、大阪大学と神戸大学の英語の問題について比較してご紹介しました。
大阪大学は記述力、神戸大学は読解スピードと、それぞれ異なる力が必要になります。英作文力に自信がある人であれば大阪大学、基本的な文法知識や読解スピードに自信がある人であれば神戸大学が突破しやすいです。なお、いずれの大学を志望する場合も、各大学の出題傾向に慣れるため過去問を繰り返し解くことをおすすめします。基本的な英文法の知識や長文読解の解き方が身についたら、志望大学の過去問を繰り返し解いて、傾向と対策を身につけておくようにしましょう。
今回ご紹介した2つの大学の出題傾向を参考にして、自分の得意分野を活かす形で受験対策を進めていってください。