大学名 | 関西大学 | 関西学院大学 |
入試科目 | 英語 | 英語 |
試験時間 | 90分 | 90分 |
配点 | 450点中200点 | 550点中200点 |
大問構成 | 1.A:会話文 B:パラグラフ整序 2.長文 3.長文 | 1.長文 2.長文 3.長文 4.文法 5.整序 6.会話文 |
特徴 | 全てが長文問題で、他大学では出ないパラグラフ整序などの出題もある | 文法知識でカバーできる問題も出題されるオーソドックスな出題形式 |
珍しい出題形式の関西大学の英語と文法知識があれば対策しやすい関西学院大学の英語を比較検証
今回は、関西大学と関西学院大学の英語対策について解説します。
端的に言うと、関西大学の方が英語の実力が必要で、関西学院大学の方は英文法知識を身につければ対応できるのが特徴です。ただし、どちらの大学の入試問題でも、基本的な単語や文法知識はしっかり固まっていることが得点を取るための前提条件となります。その上で、志望する大学の過去問を演習して対策を行うのがおすすめです。
なお、関西大学の英語では、他の大学の入試問題や問題集などでほとんど出題されない「パラグラフ整序問題」が出題されるので、特に注意したいところ。英文を読み取る力だけでなく、読解力や前後の文脈を把握する力が問われます。逆に、英語が得意な人であれば関西大学の入試でほかの受験生に差をつけることが可能です。
それぞれの大学の英語の入試問題について、詳しく見ていきましょう。
英語の配点は関西学院大学の方がやや低いため英語以外が得意な人向き
まずは、両大学の入試における英語の配点について解説します。
関西学院大学の英語の配点は550点中の200点分です。一方で、関西大学の英語の配点は450点中の200点となっています。どちらの大学も英語の点数は同じ200点ですが、関西学院大学の方が全体に占める英語の配点がやや低めです。そのため、英語に苦手意識がある人や、英語以外の科目が得意な人にとっては、関西学院大学の方が対策しやすいと言えます。
逆に、英語に自信がある人の場合は、英語の配点が高い関西大学がおすすめです。関西大学の英語の問題は難易度が高く、短期間で点数をアップさせるのは難しいところがあります。そのため、英語を得意科目としている人であれば有利に入試を進められるのが、関西大学の特徴です。
自分の得意科目の傾向に合わせて、対策しやすい大学はどちらかを確認してみてください。
関西大学は長文のみでパラグラフ整序もあり、関西学院大学は文法問題も出題される
次に、各大学の英語の入試問題の出題傾向について見ていきましょう。
まず、関西大学は試験時間90分で大問3題、内訳は1.A:会話文 B:パラグラフ整序 2.長文 3.長文です。文法問題が単独で出題されることがなく、すべて長文問題に絡めた形式での出題となっています。
さらに、大問1で出題されるパラグラフ整序問題は、他の大学の入試や問題集などではあまり見かけない珍しい出題形式です。これは、英文が段落の並び順をばらばらにした状態で書かれているものを、適切な順番になるように並べ替える問題となっています。英文の意味を正確に読み取る力を前提としながら、さらにそれらを筋道だった形で並べ直す必要があるため、高度な読解力が問われる問題です。そのため、関西大学を受験する場合にはパラグラフ整序問題の練習が必須となります。
一方で、関西学院大学の出題形式は試験時間が90分で、大問は6題、内訳は1.長文 2.長文 3.長文 4.文法 5.整序 6.会話文です。英文法や整序問題単独での出題もある比較的オーソドックスな入試問題となっています。特に、文法問題については長文の読解力が無くても、英文法の知識さえあればカバーできるため、英語の長文読解に苦手意識がある人や長文を読むスピードに自信がない人は関西学院大学の方が対策しやすいです。
関西大学の英文法問題は文中で出題されるため読解力が必要なので特化した対策を!
関西大学、関西学院大学の両大学とも、英文法の知識は必須です。ただし、関西大学の場合は長文の中にでてくる文章や表現に絡めた形で文法問題が出題されるため、文法知識に加えて読解力を高めておく必要があります。英文解釈をするためには、正確にSVOCを読み取る力が必要です。まずは精読の練習を積み重ねることからスタートして、徐々に読解のスピードを高めていきましょう。
なお、関西大学で出題される長文問題は関西学院大学のものと比較すると長いものが多いです。そのため、一文ずつゆっくり意味を読み取るような読み方だと時間が足りなくなってしまうこともあります。単語の意味をざっと拾い読みしつつ、意味が一度で読み取れなかったものだけ精読するというようなスピーディな読み方をする必要がありますので、過去問や長文読解の問題集を利用して早く読み解く力を高めてください。
関西大学の英語は難しいので、しっかり対策しておけばほかの受験生に差をつけることが可能です。読解力や長文を読み解くスピードをアップさせるためには、文法知識を増やすだけの勉強法よりも長い時間がかかります。関西大学を志望する人は、ぜひ早い段階から長文読解のトレーニングを積み重ねておくことをおすすめします。
まとめ
今回は、関西大学と関西学院大学の英語の入試問題の傾向と対策について比較してご紹介しました。
関西大学は英語の問題が難しく、英文法単独での出題が一つもないため英語が得意な人向けとなっています。一方の関西学院大学は英文法の知識が単独で出題されるほか、英語の配点が関西大学よりも少し低めなので、英語の長文読解を読み解くスピードに自信がない人でも対策が可能です。
いずれの大学を受ける場合にも、基本的な英単語や英文法の知識をしっかりと固めたうえで、過去問を繰り返し解いて問題形式に慣れておくようにしましょう。今回ご紹介した内容を参考に、志望大学の入試問題をスムーズに解ける実力を身につけていってください。