【前半動画】
【後半動画】
模試すら受けたことがない状態からのスタート【前半動画~】
『ことばはちからダ!』で現代文の問題を解くことのトレーニング
古文は参考書を丁寧に取り組むところからスタート
古文の基礎固めの後は読解問題へ
漢文の苦手意識も音読で克服
共通テスト前は共通テスト過去問のみ【後半動画~】
『得点奪取』シリーズで記述・論述対策
記述ノートの作成でレベルアップ
「あ、解ける」ヒロインになった瞬間
まとめ
高校の偏差値が44、模試すら受けたことがない状態から、国立の東京学芸大学に合格します。2次試験は1科目で入れることから、国語の勉強をメインに受験勉強をスタート。まずは共通テストで勝負できる点数が取れることを目標にします。
模試すら受けたことがない状態からのスタート
通っていた高校の偏差値が44、しかも模試すら受けたことがない状態で7月から受験勉強を開始します。試しに解いてみた共通テストの過去問でも3、4割という程度。全くのゼロからのスタートです。
国語が一番得意ということで、国語を中心に勉強を進め、2次試験が国語1教科の大学に狙いを定めます。夏からのスタートでも共通テストのためには全科目、特に英語、数学、国語、社会の4科目を勉強する必要があります。現代文はそこまで苦手ではないことから、英語、数学、日本史に重点を置いて取り組めるようなプランに。
古文では文法や単語などの基礎事項を勉強しなければならないこともあり、まずは現代文の問題を解くトレーニングからスタートします。
『ことばはちからダ!』で現代文の問題を解くことのトレーニング
現代文の『ことばはちからダ!』を参考書として取り組みます。入試現代文の読解に必要で重要な語句をまとめた参考書です。
語句をただ羅列し暗記していくというものではなく、読み物風の解説や図・イラストなどを取り入れることで、語句を通して現代文で出題されるテーマをひと通り学ぶこともできます。
現代文に対してそこまでの苦手意識がなく、7月の時点でもある程度は問題を解けていたことから、現代文の語句や文章に触れながら実際に問題を解くというトレーニングを進めて実力を付けていくことにします。最終的に現代文の参考書はこの1冊のみ。夏の間に取り組み、秋以降は過去問演習に入ります。現代文に関しては、ひたすら問題を解くことで対応力を養っていった形になりました。
古文は参考書を丁寧に取り組むところからスタート
古文は単語と文法を固めていきます。参考書には『富井の古文読解をはじめからていねいに』をチョイス。この参考書は、古文の単語や文法を暗記するだけの参考書ではなく、文脈を考えながら読み解くことを通じて単語や文法を身に付けていくことを想定した参考書です。
図を使った解説や練習問題などもあり、取り組みやすさも十分に考えられた参考書でもあります。自分でまとめノートを作るなど丁寧に勉強に取り組むことで、知識をインプットしながら理解していきました。時間が掛かったものの、しっかりと覚えたという感触を掴むことができました。
一般的なセオリーとして、単語や文法をある程度暗記してから読解に取り組みますが、7月からのスタートでヒロインになるための作戦として、単語・文法・読解を並行して行う必要がありました。
古文の基礎固めの後は読解問題へ
『読んで見て覚える重要古文単語315』と『富井の古文読解をはじめからていねいに』の2冊が「理解できている」という感触を掴めたのが8月末。そのあと、本格的な読解問題に入ります。選んだ参考書は『古文上達 基礎編 読解と演習45』。
文法を体系的に学べるような構成で、実践問題では基礎から徐々に難易度上げていき、共通テストから中堅レベルの大学に対応できるようなっています。取り組み始めた頃は、これまでに勉強した文法が文章の中に出てきていることが分かっても、それを文章の中で活かしてどう読んで行けばいいのか分からない状態。そこで、毎回の解説をしっかり読むだけではなく、音読することで読解力を補います。音読まで取り入れるほどの丁寧さで、この1冊を進めて行きます。
漢文の苦手意識も音読で克服
漢文は『ステップアップノート10 』からスタート。返り点、レ点、書き下し文など、漢文を読むための基本中の基本から学びます。ひと通り終わった後は、『漢文早覚え速答法』に取り組みます。
『漢文早覚え速答法』は「漢文に慣れること」をモットーにした参考書。短い期間で共通テストに対応できるだけの力を養います。漢文は、漢字ばかりで読みづらく感じ、さらに苦手意識もあり苦労して進めて行きました。
ここでも『漢文早覚え速答法』の例文を何度も音読して克服。分かるまで何度も繰り返し、徹底的に理解することに努めます。
11月には共通テストの過去問演習をスタート。現代文、古文、漢文を通して80分で解くことにチャレンジして行きます。解き始めは平均で6割程度。しかし、勉強開始から考えると大きな進歩です。
共通テスト前は共通テスト過去問のみ
共通テスト前の期間に入ってからは、新しい参考書は取り上げず、共通テストの過去問のみに集中します。国公立大志望のため、共通テストの過去問に取り組むと決めた日には受験する全科目に取り組み、次の日には復習する、という形で演習の日と復習の日に分けて進めて行きました。
7月の受験勉強開始時に試しに取り組んだ共通テストの過去問では、3割程度しか得点出来なかったのが、結果的に本番ではどの科目も7割程度の得点が出来ました。共通テストで、2次試験では十分に勝負が出来る点数を取ることができ、良い流れでここから私大と国立2次試験の対策に入ります。
とはいえ、国立大の2次試験対策がメイン。そのため、私大の対策も行いましたが、共通テスト後の勉強はほぼ国語のみに絞りました。
『得点奪取』シリーズで記述・論述対策
共通テスト後の勉強は『得点奪取』シリーズで、現代文の記述・論述対策、古文と漢文の記述対策に取り組みます。この『得点奪取』シリーズは、国公立2次試験と私大対策のための参考書。本番の入試よりも難しいレベルの問題もあるなど、全体として難しい部類に入る参考書と言えます。
しかし、今までは入門編といえる『ことばはちからダ!』しか現代文の参考書として取り組んでいなかったため、現代文で初めて国語の入試レベルの参考書を解くことができたこと、そして解説も丁寧な参考書であるため、「楽しい」という気持ちを持ちながら勉強していきます。実力が付いてきたとはいえ、まだまだ取り組むには難しいレベル。参考書に載っている記述問題をただ解くのではなく、「記述ノート」を作りながら取り組みます。
記述ノートの作成でレベルアップ
『得点奪取』シリーズを取り組みながら「記述ノート」を作っていきます。参考書にある問題を実際に解いてみて、問題の内容に関する解説を自分で理解できるようにまとめながら勉強します。
どこで間違ったのか、どこで躓いたかをまとめ、反省点やどうすれば点数を取れるのかなど、自分の考えを書くなど、積極的に記述ノートを作成し活用しながら勉強を進めて行きました。反省や感想など気がついたことをそのまま書き、さらにその改善策をどうすればいいかまで踏み込んで書きます。
さらに、取り組んだ問題文の要約も作るなど日々の勉強の中でノートを作ることを通じて総合的な記述対策が自然と出来ていました。ノートの作成には、現代文では2時間、古文・漢文では1時間から1時間半をかけ、書いた要約を読み、さらにそれを基に本文を読み直すなど、ここでも丁寧に勉強を進めて行きます。
「あ、解ける」ヒロインになった瞬間
学芸大の過去問にはギリギリになってから取り組みました。『得点奪取』シリーズの2周目に点数が上がってきて、「読めている」という感覚を持ち、記述ノートの効果を実感。
過去問に手応えを感じ始めます。2月上旬には私立大学を2校受験し2校とも合格。そして、本命の学芸大学です。2次試験では「あ、解ける」と思えるほど実力が付いていました。要約問題が出題されましたが、『得点奪取』シリーズに取り組むたびに記述ノートで要約を毎回やっていたため、全く苦にせず解くことが出来ました。
時間的には厳しかったものの、確実に点を取れた、という手応えを持って試験が終了。そして、無事学芸大に合格してヒロインになることができました。最終的には、受験した大学全部に合格するという結果。
1冊1冊、1問1問を丁寧にやったことで、高3の7月からのスタートでも現役で学芸大学に合格することが出来ました。
まとめ
高校の偏差値が44。しかもこれまで学芸大への合格者を出したことがないことから、あまり受験を意識した学校ではないのでしょう。しかし、7月から受験勉強を開始し、学芸大へ合格した伝説のヒロインになれました。
勉強開始から受験までの期間が短かったため、たくさんの参考書に手を出すのではなく、ターゲットを絞った参考書を選んで取り組みました。7月から夏の間で基礎を固め、9月から冬前までは共通テスト対策、そして直前期には共通テスト対策と2次試験対策とプラン通りにスムーズに進んだことは合格の要因のひとつでしょう。
しかし、彼女がヒロインになれた一番の理由は、ひとつひとつのことを丁寧に取り組んだことです。音読や記述ノート、さらには要約など、自分が納得して理解出来るまで追求していった結果が、合格に結びついたと言えます。また、難しい問題に取り組んだ時も「楽しい」と思えた教科が国語であり、その国語が受験勉強の中心にあったことも良い結果を生んだことでしょう。