今回は武田塾経堂校の卒業生で、慶應義塾大学文学部に合格した井上さんを紹介します。井上さんは通信制高校に通っており、中学卒業後からほとんど勉強をしてきませんでした。
勉強習慣ゼロ・偏差値不明の状態から、6月に武田塾に入塾し、わずか半年で慶應義塾大学文学部の合格を掴み取ります。
そんな正真正銘の逆転合格を成し遂げた、井上さんの合格までの軌跡をご紹介します。
慶應義塾大学文学部とは
慶應義塾大学は、1858年に福沢諭吉が勤めていた私塾が起源となって創立され、現在では早稲田大学と併せて、私立大学のトップに数えられる高学歴な大学として知られています。
理念には、自分の責任のもと考え行動することを説いた「独立自尊」などを掲げ、福沢諭吉の精神を継承しています。
文学部は17専攻+2部門と、幅広い分野での専攻が設けられており、かつそれらを横断して学べることが特徴です。専攻は2年次から選択するため、1年次ではジャンルを問わず様々な科目を受講できます。
入塾前の様子
もともとは偏差値60ほどの高校に通っていた井上さんですが、1年生のときに退学し通信制高校へ入学します。
通信制高校へ通ってからは、勉強はまったくせず、アルバイトと遊びを中心に過ごしていたそうです。
独学で受験勉強を開始
ずっとアルバイトをしながら遊んでいた井上さんですが、このままではいけないと感じ受験勉強に力を入れると決意します。
通信制高校の先生も後押しはしてくれましたが、勉強の仕方をサポートしてくれるわけではありません。
そこでYouTubeの武田塾チャンネルを観ながら独学で勉強を始めましたが、井上さんは「誰かに見られている環境でないと怠けてしまう」と思い、武田塾に入塾することにします。
ちなみにこの頃の成績は、共通テストリーディングが40点だったそうです。まだ模試を受けたこともなかったため、偏差値もわからないという状態でした。
武田塾へ入塾:勉強法の変化
武田塾では英語、現代文、世界史の3科目をすべて受講しました。入塾して最初に取り組んだのは、以下の基礎的な参考書です。
- 英語:『大岩のいちばんはじめの英文法』『英単語ターゲット1400』
- 現代文:『ゼロから覚醒 はじめよう現代文』
- 世界史:『茂木誠の世界史探求が面白いほどわかる本』『時代と流れで覚える!世界史用語』
武田塾では先生が毎週宿題を作ってくれるため、明確な目標ができ、次第に勉強習慣が身につきました。
しかし、入塾当初は、全く勉強習慣がない状態からのスタートだったため、あまり自習ができなかったそうです。1日に3時間も勉強ができれば良いほうで、宿題が終わらないことも頻繫にあったと語っています。
現状では、6月の時点で宿題をやってこない生徒ということで、とても慶應義塾大学文学部に合格できるようには思えませんが、ここから半年でどのようにして合格を掴み取ったのでしょうか?
夏に一気に伸びる!日大レベル突破
成績の伸びを実感したのが夏頃だそうです。第2回 全統記述模試で、英語が偏差値54と入塾してからすぐに結果が表れ始めます。
この頃の英語の参考書は、『大岩のいちばんはじめの英文法』『関正生の英文法ポラリス1』『動画でわかる英文法【読解入門編】』『入門英文問題精講』と進めてきました。
『入門英文問題精講』に入った途端に、一気に難易度が上がったのを感じたそうですが、先生が作成したプリントのおかげで、どんどん解釈が進んだと語っています。
本来の参考書のルートなら、『関正生のTheRules英語長文問題集1』を通るのですが、時間がなく焦っていたため、井上さんの場合は先生に削りたいと申し出てスキップしました。
実際、過去問や段階突破テストでは、ある程度点数が取れていたため、削っても良いと判断しました。
1冊のクオリティを高く
日大レベルの長文対策には、『関正生のTheRules英語長文問題集2』の1冊しか使用していませんが、見事段階突破テストは一発でクリアしたそうです。
それを可能にしたのが、長文対策以外の部分でのやり込みで、単語帳、熟語帳、文法、英文解釈の参考書をクオリティ高く仕上げました。
「完全に自分で説明ができるようになるまでやること」を先生から指導され、その都度、指示語の内容が何を示しているのかなどを聞かれていたそうです。
毎回聞かれることで習慣になり、最終的には無意識でもできるようになったと語っています。
長文はついフィーリングで読んでしまうことがありますが、文の構造や内容を理解して、正しく読むこと、すなわち精読することが重要です。井上さんはそれを丁寧にできたからこそ、少ない参考書でも力をつけられました。
そして9月下旬には日大レベルの段階突破テストに合格します。
国語と世界史は?
国語は順調で、夏に入った頃に日大レベルを突破しますが、世界史はここで大きくつまづきます。
実は日大レベルの世界史は、かなり乗り越えるのが大変な部分です。量が多く、正誤問題があるため、単純に用語を覚えるだけでは点数が取れません。
むしろ慶應義塾大学の世界史のほうが、単純な一問一答形式の問題が基本のため、優しいとも言われています。
日大レベルの世界史を突破するには、正誤問題対策が必要となりますが、それには用語だけでなく、用語と併せてリード文も覚えなくてはいけません。
しかし井上さんは、リード文の暗記ができておらず、穴埋めの箇所ばかりを覚えていました。
これは世界史の勉強ではよくある失敗ですが、用語と文章をセットで暗記すると正誤問題にも太刀打ちできるようになるので、しっかり中身を理解することが重要です。
英語はMARCHレベルで苦戦
9月に日大レベルの段階突破テストを突破したあと、MARCHレベルの対策に入った頃に使っていた英語の参考書は、たったの2冊です。
- 『肘井学の読解のための英文法が面白いほどわかる本 難関大編』
- 『関正生のTheRules英語長文問題集3』
ここでも時間が足りないため、本来は取り組むはずの『関正生の英語長文ポラリス2』を飛ばしました。
結果、MARCHレベルの段階突破テストはボロボロだったそうで、合格ラインが8割のところ、5割しか取れなかったと語っており、MARCHの壁は厚かったようです。
ここで苦戦した理由として、文章そのものが複雑になったことと、文章量が多くなったことが挙げられます。さらに選択肢の内容も難しくなるため、時間が足りなくなってしまったようです。
特に、井上さんは英語長文の勉強では、解釈に力を入れてきました。解釈はゆっくり文章の構造を理解しながら読み進められるため、速読は対策不足に…。
実はゆっくり読み過ぎると、前半の内容を忘れてしまったり、大枠の話の筋を見失ってしまったりするのですが、その点を解消するために、井上さんは音読に力を入れていきます。
1日1時間の音読を開始
音読は1日に1時間行い、文章の内容をイメージしながら読むことを意識しました。長文でも情景が浮かぶように、音読を通してトレーニングをしたそうです。
井上さんの場合は解釈力には自信があり、英単語もかなり覚えられていたため、時間をかけてなら長文を読むことはできていました。そのため速読力を上げるためには、音読が最も有効な手段だったようです。
音読という結論にたどり着くまでに武田塾の先生たちと相談したところ、ネイティブスピーカーの声を聞いて音読をすることをアドバイスされたそうです。
本格的に音読を始めた井上さんですが、最初はやり方を間違えていたと振り返っています。というのも、やや難易度の高い参考書を使って音読をしていたからです。
MARCHレベルを突破するにはMARCHレベルの参考書が良いと思っていたそうですが、実際には音読に合っていませんでした。
難しい参考書で音読をした結果、音読というよりもただの読み上げになっていたそうです。
読み上げは文字を声に出して読んでいるだけの状態のことで、音読は文の構造や内容をイメージして、意味を理解しながら読むことを言います。
ただの読み上げにならないためには、もっと易しい内容の参考書で十分だったようです。
井上さんがとくにおすすめしてくれたのが、文章も易しめで日本語訳も見やすく、音読に最適だと語っている『速読英熟語』です。
音読効果でスピードアップ
音読を継続した結果、文の構造を一々考えながら読まなくても、自動的に理解できるようになりました。
完璧な解釈をしようとすると時間がかかってしまうため、適度に雑に読むことも大事だと感じたそうで、大きな意味を見失わない程度に、細かい意味を取っていくことが重要だと話してくれました。
ただし「適度に雑に読む」ことは、しっかりと解釈のトレーニングをしてきた上で成り立ちます。初めからフィーリングで読むことは良くありません。
井上さんは音読をすることで、結果的にスキップした分の演習量を補強した形になり、12月末にようやくMARCHレベルを突破したそうです。
慶應義塾大学文学部の対策
MARCHレベルをクリアした後は併願対策を行い、その後に慶應義塾大学の対策に入ります。
慶應義塾大学文学部の入試は問題形式が特殊なため、とにかく過去問を解いて慣れるしかありません。
しかし過去問の数も限りがあるため、1回ずつの質を高くこなしていかなくてはいけなかったそうです。そのため最初は、点数を気にせずに復習を徹底しました。
国語は第3回全統記述模試で偏差値70を超えたため、過去問はやらなくていいと判断したそうです。慶應義塾大学文学部の入試は小論文があるため、そちらの対策にシフトしたと語っています。
世界史は1月時点で過去問の7割ほど取れており、最終的には東進の『一問一答』や『HISTORIA』を使って、8割ほどまでに仕上げました。
小論文対策
井上さんは小論文の対策に参考書を使っており、そこで決まった書き方の型を学びます。それが「筆者は〜と主張しているが、私は〜と考える」というような形です。
この書き方を身につけた後で、井上さんはとある塾の小論文講習を受講しますが、3回提出して評価は全てD。先生からは「テンプレ的な小論文は読まれない」と言われ、かなり厳しいダメ出しをもらったそうです。
これには心が折れたという井上さんですが、すぐに切り替え、別の書き方を意識しました。
筆者の主張に反論し奇抜な意見を述べるのではなく、筆者の論述を分析した内容を述べ、文章を理解していることをアピールする書き方に変えたそうです。
例えば「ここでは〜と論述されており、それは〜とも考えられる」のような形です。独創性が求められているわけではないため、内容理解をメインに論述していきました。
受験の思い出
井上さんは受験を振り返り、楽しいことよりもつらいことのほうが多い半年間だったと語っています。
そんなつらいときに励ましてくれた武田塾の先生の存在は大きかったようで、試験の前日に自信がなく落ち込んでいた井上さんに、先生はこのような言葉をかけてくれました。
「受かる、受からないは考えなくていいよ。今までやってきたことをぶつけられるチャンスだと思って頑張ってきな」
この言葉のおかげで気合が入り、試験に集中できたと語っていて、先生のこの言葉が合否を分けたと言っても過言ではないと思っているそうです。
逆転合格を狙うなら武田塾へ
井上さんは逆転合格をしたい生徒には武田塾がおすすめだと話してくれました。とくに井上さんのように半年という短い期間で合格を狙いたい方は、集団授業よりも個別指導が最適です。
今回のように個人の学力に合わせて、途中でいくつかの参考書を削ることは個別指導のメリットと言えます。
また井上さんは「自分一人で慶應義塾大学文学部に合格できた自信は全くなく、先生たちのサポートは大きかったです」と語っています。
最近ではYouTubeを観ながら独学で頑張る生徒も増えていますが、実際に頼れる先生がいると精神的にも大きく変わりますので、ぜひ塾に通うことも検討してみてください。
井上さんのように短期間で難関大学に合格したい受験生のために、武田塾では無料受験相談も受け付けております。
受験生へのメッセージ
井上さんは最後に受験生のみなさんへ向けて、「あきらめなければ最後までチャンスはあるので頑張ってください」とメッセージをくれました。
勉強習慣ゼロからスタートし、MARCHレベルや小論文対策など、多くの挫折を経験した井上さん。
最終的には見事、慶應義塾大学文学部に合格することができました。そんな井上さんだからこその言葉ですね。
受験生のみなさんも最後まであきらめずに、できることを頑張ってください。
今回は通信制高校へ通いながら6月に武田塾に入塾し、半年間で慶應義塾大学文学部に合格した井上さんを紹介しました。







