今回ご紹介するのは、東京藝術大学と慶應義塾大学のW合格を果たした金さんです。
金さんはもともと理系大学を目指し受験勉強をしていましたが、好きな音楽の道が諦められず、3年生の9月に文転します!
偏差値も50以下だったところから成績を伸ばし、見事念願の大学に合格できました!
そんな金さんがW合格を果たすまでの軌跡をご紹介します。
東京藝術大学に合格!
東京藝術大学は1887年に創立された国立の芸術大学です。
国内トップレベルの芸術大学で、芸能界にも多数のアーティストを輩出しています。
また芸術を学ぶ場所ということから、入試のスタイルも他の一般的な大学とは異なります。
入試科目には「表現」という科目があり、楽器の演奏を始め、プレゼンテーションや多ジャンルに及ぶパフォーマンスなど、与えられた5分間で自分がしたいことを表現する実技試験が課されます。
こうした独特の入試方式も、東京藝術大学ならではの特徴です。
高3の夏に文転
金さんが武田塾に入塾したのは高校2年生の12月頃。
当初は理系志望で、早稲田大学創造理工学部を目指していました。
しかし好きな音楽の道が諦められず、高校3年生の夏に文系へ進路を変更します!
この時期からの文転はなかなか勇気のいることですね。
古文や漢文の勉強は1から、英語も基礎からのスタートとなりました。
では具体的にどのような流れで進路変更をする決断に至ったのでしょうか。
文転までの流れ
高校3年生になると周囲では受験勉強を始める人が多くなったそうですが、金さんは行事の実行委員長を務めていたため、なかなかエンジンがかからなかったそうです。
また本当は音楽をしたいという思いがあったため、理系大学に合格するための勉強に身が入らなかったんだとか。
早稲田大学創造理工学部を選んだのも、音響を考えたホールの設計などで、音楽に関わる仕事ができるのではないかと思ったからでした。
しかしそれも妥協案にすぎなかったため、文化祭でバンドやクラス劇をしたことを機に、改めて音楽をやりたいという気持ちが強くなったそうです。
そして思い切って文転し、東京藝術大学と慶應義塾大学を目指すという方向に切り替えました。
無謀な挑戦
東京藝術大学を受ける学生は、両親が音楽家だったり、幼少期から音楽をしていたりすることが多い中、金さんの音楽歴は2年半ほどしかありませんでした。
そんな浅い音楽歴に加えて、偏差値も低い状態…。
ここから東京藝術大学と慶應義塾大学のW合格を目指すのはかなり無謀な挑戦です。
しかしそんな無茶なことを本当に成し遂げてしまいました!
ではどのようにして成績を伸ばしたのでしょうか。
まずは当初の成績を確認していきましょう。
当初の成績
高校3年生の5〜6月の偏差値を見てみると、英語49.4、数学38.4、物理47.5、化学40.2で総合では45.1しかありませんでした!
どれも偏差値50を切ってしまっていますね。
正直この状況から、東京藝術大学と慶應義塾大学の両方を狙うのは戦略としてあり得ないことです。
東京藝術大学の共通テストのボーダーラインは8割と高く、しっかりとした対策が必要です。
それだけでなく慶應義塾大学に向けて英語も極めなければいけません。
幸いなことに金さんは韓国語が話せたので、共通テストは韓国語を活かし、英語は慶應義塾大学に特化した方法で勉強をしていきました。
英語の勉強法
文転して1ヶ月でMARCH突破
英語は武田塾に入って最初に受けたテストの出来がかなり悪かったため、参考書は基礎から始めました。
まず取り組んだのは、『大岩のいちばんはじめの英文法』と『システム英単語 ベーシック』です。
金さんは高校2年生の冬に入塾しましたが、学校の行事に力を入れていたため、実際にはあまり自習をしていませんでした。
そのため手応えを感じたのも遅く、文転したあとの10月頃だったと振り返っています。
9月に文転して本気を出したので、そこからは1ヶ月で伸びを実感できているということですね。
その頃にはMARCHレベルを突破しており、MARCHの過去問は96%も点数が取れていたそうです!
とても早いペースで力をつけていますね。
というのも金さんは、一度読んだ長文ならすべて完璧に訳せるようになるまで、徹底的に復習をしていました。
参考書でも過去問でも、一度解いた問題では同じミスをしないことを意識していたそうです。
モチベーションアップで一気に加速!
これほど短期間で実力をつけられたのは、やはり本当にやりたかった音楽の道に進路を変更したからでした。
早稲田大学理工学部を志望していた頃は、「本当にこれでいいのか、受かって幸せになるのか」とモヤモヤした気持ちを抱えていたそうです。
しかし思い切って進路を変更し、自分が本当にやりたいことを目指したことで、モチベーションが上がったと語っています。
本気で頑張れるようになってからは、1日12時間勉強し、トイレの中でさえも英単語の暗記をしていたそうです!
金さんは暗記が苦手だったので、何度やっても覚えられない苦手な単語は白紙にまとめ、いつもポケットに入れて見返していました。
また勉強と勉強の合間にも、こまめに単語の暗記を繰り返したそうです。
早慶対策
過去問演習
MARCHレベルを突破したあとは早慶の対策に入ります。
参考書は新たに『速読英単語 上級編』に取り組み、過去問演習も始まりました。
MARCHの過去問では96%も取れていた金さんですが、早慶の過去問は50%しか取れなかったためショックを受けたそうです。
しかし気持ちを切り替え、今できる最善のことをしようと復習に集中したと語っています。
わからなかった単語や構文の理解など、目の前の課題を一つずつ潰したそうです。
そして一度解いた過去問の長文は、すべて訳せるようになるほど、クオリティの高い復習をしました。
総合政策学部と環境情報学部、併せて20年分の長文はすべて訳せるそうです。
小論文の対策
慶應義塾大学環境情報学部の合格のためには、小論文の対策も必須です。
金さんが通っていた小岩校の校舎長、森山先生はとても作文能力が高いことで知られています。
そのため金さんの小論文対策も森山先生が対応してくれました。
週に2〜3回ほど小論文を書いては先生へ送信し、個別指導の日にアドバイスをもらっていたそうです。
単純に間違いを指摘するだけでなく、次の小論文に活かせるようなアドバイスをしてくれたのがとても良かったと語っています。
それを繰り返すうちに、少しずつ思考力やまとめる力がついたそうです。
そして見事、東京藝術大学と慶應義塾大学のW合格を果たしました!
講師の金さんへの信頼とサポート
高校3年生の9月に文転しようと考えた金さん。
この選択に講師たちも驚いたはずですが、金さんの意見を尊重し、見事合格まで導きました。
金さんならできるという信頼があった証拠でもありますね。
文転について先生に相談したときは、「志望校を変えることで一気にやる気が湧き、勉強ができる子もいる」と言われたそうです。
金さんはまさにそのタイプだったようで、目標が定まれば、その夢に向かって努力することができたと語っています。
武田塾の良かったところ
金さんは入塾前に自身の学力に遅れを感じていたため、一人一人に合わせたカリキュラムを組んでくれる武田塾を選びました。
講義型の塾は性格にも合わないだろうし、今からでは間に合わないと思っていたそうです。
実際、武田塾に入ってからは、その雰囲気の良さに魅力を感じたんだとか。
また文転のことを話したときに、彼を信じて、その場ですぐに必要な対策を考えてくれたこともとても嬉しかったそうです。
そんな講師たちのサポートがあってこそ、今の自分があると語っています。
受験生へのメッセージ
最後に、東京藝術大学と慶應義塾大学のW合格を果たした金さんから、受験生へメッセージをもらいました。
「目標をしっかり定めて、そこに自分の未来を想像しつつ、努力することを必ずやってほしいです。
どれだけ頑張っていても、そこに目標がなければ、質や量が伴わなくなります。
今からでもいいから、自分が本当は何をしたいのかを考えて、志望校を決めてください。
それに向けて勉強をすれば、自分の中に燃えるものがあるのを感じられると思います!」
不可能を可能にした金さんが言うからこそ、より説得力がある言葉ですね。
受験生のみなさんも自問自答しながら、本当に進みたい方向へ努力してください!
今回は東京藝術大学と慶應義塾大学にW合格した、金さんをご紹介しました。