得意だった数学で苦戦しながらも首都大学に合格する方法!!
この生徒は、自分は数学が得意だと思っていました。しかし、3月に取り組み始めたI・Aの勉強は、なかなかうまくいかず…。得意なはずの数学がこのままでは、合格することはできない状況でした。この状況の生徒が、どのようにして首都大学ラインまで達することができたのか。ここでは、数学・化学の対策を月別に、それぞれ紹介していきます。
数学の月別対策!自分の実力を知ることが大切!
自分の実力を知る3月
3月のうちに基礎の土台をつくっておかないと本当に間に合わなくなくなるため、この生徒には3月から基礎を身につけてもらうことにしました。教科書の次の基礎を固めることができる『数学I・A基礎問題精講』を取り組んでもらうことに。取り組む前、生徒は数学は得意だと言っていました。しかし、案の定、進みはよくない状況。このことから、根拠のない自信で得意だというのではなく、勉強は根拠のある自信を持つことが大切です。そのために、得意だと感じても、実際に問題集をやってみて自分の実力を知りましょう。自分だけだと、自分のレベルを客観的に知ることが難しいです。だから、この塾では講師が生徒の本当のレベルをきちんと把握することを心がけています。
参考書は2周やるのが鉄則!4月
この地点で『数学I・A基礎問題精講』は1周目が終了。生徒はII・Bの参考書に入りたがっていました。しかし、抜け落ちている知識があるためグッとこらてもらい『数学I・A基礎問題精講』2周目に。I・Aの勉強が終わるまで、まるまる2ヶ月かかりました。2周やれば「勉強したのにできない」という状況はなくなります。だから、2ヶ月かける価値は十分にあると判断しました。
ようやくII・Bに入る5月
ここで、ようやく『数学II・B基礎問題精講』に入ってもらうことに。I・A同様にII・Bも、なかなかスムーズに進みませんでした。しかし、この基礎を突破することで急激に成績が上がります。だから、生徒があわてないよう寄り添いました。
まだまだ基礎を固める6月
『数学II・B基礎問題精講』はつまずきながらも、1周目が終了。2周目に入ってもらいました。また、新たに『初めから始める数学III』に入ることに。この参考書は、分かりやすく丁寧に説明が書かれています。『初めから』の通り、教科書の次の基礎を固めるのにぴったりです。一日一日やってもらうことで、問題に慣れてもらい、忘れないようにしてもらいました。数学IIIのように、1問1問の難易度が難しい場合は、毎日少しずつ進めていくことが大切です。そうすることで、いつの間にか、1周終わっていたりします。
基礎が固まり実践へ7月
『初めから始める数学III』の2周目が終了。実践を身につけるため、『入試の核心標準編』を使い始めてもらいました。また、演習量が足りていないところのカバー・どこの知識が抜け落ちているのかを探るために、共通テストの過去問も使い始めることを提案。やはり、3〜6月は基礎を何度も復習してもらったため、共通テストの過去問は解きやすかったようです。
このままのペースで進めていく8月・9月
この地点では、いいペースで進んでいました。だから、参考書は追加せずに、今まで用いた基礎の参考書の中で不完全な部分を見直す方針へ。
また、参考書を増やすと、生徒は何をやっていいいか混乱してしまうので、この方針にしました。
実力が目に見えてきた10月
ようやくセンター、二次対策の記述の両方で結果が出始めました。I・Aが8割強、II・Bは6割。II・Bが思うように点数が取れなかった原因は、基礎固めが足りないこと、センター演習をなかなかできなかったこと。これが今後の課題になりました。
直前だけれど参考書を変えてみた11月・12月
もしかしたら、「参考書を変えたほうがいいのではないか」ということを生徒と話し合いました。そこで、とりあえず『Focus Gold』を取り組んでもらうことに。しかし、結局は『基礎問題精講』がいいということになりました。これを入試まで丁寧に取り込んでいく方針に決定。
入試の結果
首都大学の数学の手応えは、大問3つのうち、2つは完璧で、最後の大問が1つも解けなかったようです。しかし、総合点は合格ラインに達していました。数学で思ったより点数を取ることはできませんでしたが、3月からの基礎固め、参考書を2周やるということをやっていなかったら、合格することはできなかったでしょう。
化学の対策!自分に必要な参考書を使うことが大切!
基礎を身につける6月〜11月
教科書よりも、よくまとまっている『リードLight』で基礎を固めていくことに。生徒は、なかなか進まないようでしたが、やり続けるしかないとコツコツと向き合ってくれました。また、センター、私立対策のために『化学重要問題集』を使い始めることに。
新しく参考書を取り入れた12月
6月から使っていた『化学重要問題集』は、難しいということでした。そこで、『短期攻略センター化学』をクッションにして、『化学重要問題集』を使ってもらう方針へ。『短期攻略センター化学』は、分野別に構成されていて、自分に必要な分野を重点的に勉強することができます。
入試の結果
入試直前まで、12月同様に勉強。共通テストでは、7割取ることができました。
まとめ
この生徒は、3月頃、勉強を甘くみていて、数学は得意だから大丈夫だろうと思っていたようです。しかし、根拠のない自信は受験勉強では危険です。自信は大切ですが、自分のレベルを客観的に知る必要があります。この生徒は、うまく進まなない時でも、基礎を勉強し続けてくれました。それが、最終的に合格に繋がったのだと思います。