共通テストや2次試験で世界史が必要な受験生のなかには、参考書として『一問一答』を使っている人も多いのではないでしょうか。
この記事では、『一問一答』はいらないのか、受験生がやりがちな間違った勉強法と、それを回避するためにおすすめの効果的な勉強法をご紹介します。
「『一問一答』を使っているけれどなかなか世界史の点数が伸びない」「『一問一答』の正しい使い方を知りたい」という受験生は、ぜひ参考にしてみてください。
便利な『一問一答』だけど間違った使い方をすると結果につながらない
根強い人気がある『一問一答』は便利な世界史の参考書ですが、間違った使い方をしている受験生も多いです。
動画内で、川野先生も「川野個人の統計によると97%の受験生が使い方を間違えている」と言っています。
世界史の全体的な流れや時代を学び、『一問一答』で知識をつけていく段階に入っている受験生も多いと思いますが、『一問一答』を間違った使い方をしてしまうと時間のロスになり、共通テストや2次試験で結果につながらない可能性もあります。

第一志望校の合格をつかみ取るためにも、『一問一答』の間違った勉強法とはなにか、そして正しく使うためにはどうすれば良いかをチェックしていきましょう。
間違った使い方①:英単語帳のように使う

世界史の『一問一答』を英単語帳のように使う受験生も多いですが、これは間違った使い方です。
英単語帳のように使うとは、「赤シートで答えを隠し、問題を読んで答えを考えていく」という勉強法です。
『一問一答』はその名の通り問題と答えが短く簡潔に載っているタイプの参考書なので、英単語帳のように使っても良いような気がしますが、どうしてこれが間違っているのでしょうか?
英単語の暗記と世界史の暗記は大きく違う
『一問一答』を英単語帳のように使うのが間違っている理由は、「英単語の暗記と世界史の暗記は大きく違うから」です。
英単語の暗記は、英語と日本語の意味を覚えるという単純暗記であり、その単語の成り立ちや深い意味まで理解する作業はいらないです。
一方、世界史の暗記は、歴史の流れやストーリーのなかで用語を覚えていく必要があります。
時代の流れや前後の出来事を理解しないまま『一問一答』を使っても、なかなか正解は出せず、時間ばかりかかってしまいます。
『一問一答』だけでは流れは理解できない
歴史の流れやストーリーをしっかりと覚えていない状態で『一問一答』での勉強を始めている受験生も多いです。
「共通テストの問題は『一問一答』から出るんでしょ」「『一問一答』だけ完璧にすれば良いんでしょ」と思っている受験生もいるかもしれません。

しかし、『一問一答』は歴史の流れを丁寧に解説する参考書ではないので、時代や流れがぶつ切りになっています。
自分が「まだ世界史の流れを理解していないな」と思ったら、焦って『一問一答』を始めるのではなく『時代と流れで覚える!世界史用語』などの参考書から取り組んでみましょう。
自分が世界史の流れを理解しているかチェックするには?
自分が「世界史の流れやストーリーを理解できているかわからない」という受験生は、『一問一答』を開いてみて、問題文を見てみてください。
問題文に登場する人物や、それがどの時代のどこの国の人なのかなど、背景がわからない場合は、世界史の流れを理解できていないと思って良いでしょう。
例えば、問題文に「フランクリン=ローズヴェルト」と「チャーチル」という2人の人物が出てきたとします。
このとき、2人がそれぞれどこの国の人で、いつの時代の人なのかをすぐに説明できるようであれば、世界史の流れが理解できていると言えます。
逆に、名前だけは知っているけれどどんな人なのかわからないという場合は、世界史の流れが理解できていない状態でしょう。
ここまで『一問一答』で勉強を始めるための大前提をお伝えしたので、ここからはいよいよ、『一問一答』をより効率的に使うためのおすすめの勉強法をご紹介していきます。
間違った使い方②:初めから星0・星1に手をつける

受験生がやりがちな『一問一答』の間違った勉強法として、「初めから星0・星1(出題頻度の低いもの)に手をつけてしまう」というものがあります。
難しい用語から覚えようとすると時間がかかる
「難しい用語を覚えれば受かるんでしょ」という受験生は多いのですが、これは世界史を勉強するうえで間違った考え方と言えます。

なぜなら、星0・星1の問題はレベルが高く、覚えるのが難しいため、『一問一答』を1周するのに時間がかかってしまうからです。
『一問一答』を1周するのが遅れてしまうと、覚えられる用語も少なくなりますし、他の勉強に使える時間も減ります。
また、星0・星1の問題を完璧にしたとしても、共通テストなどでは出る可能性が低いです。
おすすめの使い方①:講義系の参考書を参照する
『一問一答』を使って世界史を勉強するときには、まず講義系の参考書を手元に置き、いつでも参照できる状態にしておくことが大切です。

世界史の講義系の参考書として、具体的には『大学入試 茂木誠の世界史探求が面白いほどわかる本』や『大学入試 ストーリーでわかる世界史探求[古代・中世・近世]』などが挙げられます。
講義系の参考書を手元に置いておくことで、「この流れなんだっけ?」となったときにもすぐに確認できます。
いちいち確認するのは時間かかるように思えますが、逆に世界史の流れの理解が深まり、記憶が定着しやすくなります。
『一問一答』が完全にいらない、というわけではありませんが、『一問一答』はインプット用に使うのではなく、流れを理解した上で知識をアウトプットするために使う、という意識を持つのがおすすめです。
おすすめの使い方②:資料集で図や絵を見る
『一問一答』を勉強するときに、あわせて手元に置いておきたいのが「資料集」です。
世界史の文化史で出題されるような有名な絵や、世界遺産などの建築物の写真を見ながら勉強することで、名前や用語だけで覚えるよりも記憶に残りやすくなります。

また、問題集や参考書は著作権の関係で実物の写真が載っていないこともありますが、資料集であれば実物の写真や絵が見れるため、正しく覚えることができます。
文化史以外でも、例えば世界史の重要な出来事のひとつ「ペストの流行」がありますが、ペストで人々がバタバタ倒れている様子を描いた絵も残っており、絵を見ることで「ペストってこんなにやばい病気なんだ……!」と記憶に強く残るはずです。
共通テストなどでも実際の絵や写真が問題に出ることもあるため、受験対策としても資料集と『一問一答』を併用した勉強法はおすすめです。
おすすめの使い方③:地図帳で場所を確認する
世界史の勉強で、「地図帳」を使うことはとても大切です。

日本史の勉強に地図帳はいらないというわけではありませんが、世界史は国と国の関係、民族の移動なども大事なポイントになるため、地図帳は欠かせません。
例えば、『一問一答』にも記載されている「ゲルマン人の大移動」は世界史の重要な出来事ですが、どこから移動が始まり、どんなルートを通って、どこまで行ったのか、ということを地図を見ながら確認することで、理解が深まります。
また、「ゲルマン人の大移動」という用語だけを覚えるよりも、頭のなかに地図として記憶していると、共通テストや2次試験で別の角度から問題が出されたときにも応用が利きます。
なお、ざっくりとした地図を「自分で書く」ことも世界史対策としておすすめなので、余裕のある受験生は『一問一答』での勉強と併せて取り組んでみてください。
おすすめの使い方④:知識の源となる参考書・ノートを使う
『一問一答』で勉強する際は、世界史の知識がきれいにまとまっている参考書やノートを手元に置いておくこともおすすめです。
たとえば、『時代と流れで覚える!世界史用語』は、左ページにその時代の大事な出来事がまとめて書かれています。
何かわからないことがあったときに、すぐに戻れるような知識の源となる参考書・ノートを見ながら『一問一答』を解くことで、世界史の流れを理解・整理しやすくなります。

おすすめの使い方⑤:用語集を使う
すでに『一問一答』を何周もしているという受験生や、早稲田大学・慶應義塾大学などを目指す受験生におすすめの勉強法が、「用語集を使う」というものです。
問題を解くときは、「問題文を読んで答えを考える」のが普通だと思いますが、「『一問一答』の答えから問題文を考える」または「用語集の用語を見て、関連することを説明できるようにする」という勉強法をしてみましょう。
例えば「ヤルタ会談」という用語について、「常任理事国に拒否権を与えた会談」と説明できるようになるイメージです。
世界史の用語を見てそれがどのようなものなのか、いつ、どこで起きた出来事なのかを説明できるようになると、記憶が整理され、今後の成績の伸びも加速していくはずです。
ただし、この勉強法は時間がかかるので、優先順位は低くなります。

基礎ができていない受験生や、世界史の流れが理解できていない受験生は、まずそれらを優先するようにしてくださいね。
おすすめの使い方⑥:初めは星2・星3の頻出用語を優先する
受験生は、世界史の『一問一答』を使うときに、星0・星1ではなく星2・星3の問題から始めましょう。
星2・星3の問題は基本的なレベルのもので、共通テストなどでも出る頻度が高いです。
共通テストでも、2次試験でも、大学受験では「基本的な問題をどれだけ落とさないか」「みんなが点数が取れる部分で自分も得点できるか」が大切です。
そのため、世界史の『一問一答』でもまずはしっかりと星2・星3の問題を確実に正解できるようになることを優先させましょう。

基礎を固めた上で、プラスアルファとして星0・星1などのレベルの高い問題に取り組むという勉強法がおすすめです。
まとめ

世界史の『一問一答』は便利なアイテムですが、使い方を間違えてしまうと大切な用語を効率的に覚えられなかったり、成績が伸びなかったりします。
『一問一答』がいらない、というわけではありませんが、『一問一答』だけを使うのではなく、講義系の参考書や資料集、地図帳などを手元に置きながら、世界史の流れや出来事が起きた場所を意識して勉強するのがおすすめです。
ぜひこの記事を参考に、自分が間違った『一問一答』の使い方をしていないかチェックし、正しい勉強法で第一志望校の合格を目指していきましょう!








