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【数学】通過領域とは?点と直線の通過領域について複数の解法を解説

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数学の問題で、
「点が通過する領域を図示せよ」
「直線が通過する領域を図示せよ」

などの問題を見たことがあると思います。

これらは「通過領域」の問題と呼ばれますが、数学の教科書に「通過領域」という単元があるわけではありません。

そこで今回は、「通過領域」について点の通過領域と直線の通過領域に分けて整理しながら解説をしました。

はじめに点の通過領域について、領域図示とベクトルを使った通過領域に分けて整理をしました。

また直線の通過領域について、
①判別式
②1文字固定
③包絡線

の観点から解説しました。

この記事を読んで通過領域の概要を理解し、通過領域を得意にしよう!

領域を含む/含まないを確認しよう!

通過領域

通過領域の問題の解説をする前に、図示問題での基礎知識である「領域を含む/含まない」の確認をします。

領域を含む/含まないとは、その点が今回図示すべき範囲に入っているかどうかを判断することです。

この判断を間違えるとせっかく計算や該当の図形が合っていても不正解になってしまうため、必ず確認するようにしましょう!

例えば、図示すべき範囲がxであると想定すると以下のようになります。

①x<3 (3より小さい)
②x≦3 (3以下)

上記のように表記された場合、①は3は範囲ではないため◯で図示し、②は3も範囲に含まれるため●で図示する必要があります。

上記を図示すると、この図形のようになります。

範囲に含まれない場合にはその点を◯を用いて表現し、範囲に含まれている場合には●で表現しましょう。

直線の場合には、「境界線は領域に含む」「求める領域は下図の斜線部分(境界線を含む)」「境界線は領域に含まない」「求める領域は下図の斜線部分(境界線を含まない)」などの表現を用いてください。

点の通過領域

ここでは領域図示の基本的な解き方を解説した後、ベクトルを用いた点の通過領域について解説します。

直線の通過領域に比べると出題頻度や配点は下がりますが、基本的な問題であるため失点しないようにしましょう。

点の通過領域|領域図示

通過領域の領域図示の問題と言われると難しい印象を受ける方もいるかも知れませんが、一般的な「領域図示」の問題と考えると良いでしょう。

通過領域の範囲に領域図示は含まれないという方もいますが、今回は整理のために紹介します。

「領域図示」とは、例えば以下のような問題です。

直線y=ax+bが2点P(m,n)、Q(s,t)の間を通る時、点(a,b)の存在範囲を求めよ。
(この際、m,n,s,tは具体的な数値が与えられています)

このタイプの問題では図示するだけでなく、境界を含む/含まないも明記する必要があるため忘れないようにしましょう。

点の通過領域|ベクトル

次に解説するのは、ベクトルを用いた点の通過領域の問題です。

△OABに対して、点Pが次の条件を満たしながら動く時、点Pの存在範囲を図示せよ。
OP=sOA+tOB , o≦s≦3 , 1≦t≦3

このように、ベクトルを用いて点の存在範囲の問題が出題されることがあります。

直線の通過領域

ここでは、直線の通過領域の問題の解説をします。

直線の通過領域は以下の3つの解法で解くことが可能なため、与えられている情報により適した解法で解くようにしてください。

①判別式
②1文字固定
③包絡線

「判別式」に自信がない方は、数学Ⅰの「数と式」から判別式の公式や使い方を復習するようにしましょう!

直線の通過領域①判別式

判別式を用いた解法は、計算式が少ないことがメリットです。

tがすべての実数値を取る時、直線y=2tx-t2を表す領域を図示せよ。

直線をtで整理すると、

t2-2xt+y=0…①

求める領域は、①が実数解を持つような点の集合のため、①の判別式を考えて、

D4=X2y=0

よって、y≦x2

求める領域は下図の斜線部分(境界線を含む)

放射通過領域グラフ

数学が苦手な方は、この判別式を用いた解法からできるようにしましょう!

直線の通過領域②1文字固定

2つ目の解法は、1文字固定です。

先程の判別式で解くことのできない問題は「1文字固定」で解くことになりますが、数学が得意な方ははじめからこの解法で解いても良いと思います。

tがすべての実数値を取る時、直線y=2tx-t2を表す領域を図示せよ。

xを固定して、yをtの関数と見ると、

y=-t2+2xt

上記の式を平方完成すると、

y=-(t2-2xt)
=-(t-x)2+x2≦x2

よって、y≦x2

求める領域は下図の斜線部分(境界線を含む)

放射通過領域グラフ

この解法は平方完成することにより、yの範囲を求め、その範囲を図示しています。

直線の通過領域③包絡線

3つ目の解法は、包絡線です。

tがすべての実数値を取る時、直線y=2tx-t2を表す領域を図示せよ。

直線をtで整理すると、

t2-2xt+y=0 …①

①を微分すると、

2t-2x=0 …②

②より、t=x

これを①に代入すると、

x2-2x2+y=0
y=x2

以上より、与えられた直線は、x=tを接点として、
常にy=x2に接していることがわかる。
tは実数全体を動くため、求める境界は下図の通り。

求める領域は下図の斜線部分(境界線を含む)

放射通過領域グラフ

【数学】通過領域|まとめ

今回は、
・領域を含む/含まないの復習
・点の通過領域の問題の整理
・直線の通過領域の解説

を行いました。

数学では整理や理解しただけでは学習として不十分のため、必ず問題演習をして解けるようになるまで勉強するようにしましょう!

また、武田塾では全国の校舎で個別の対面式の無料受験相談を実施しているため、受験勉強や勉強方針で悩んでいる方はお気軽にお問い合わせください。

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