文法習得に向けて
文法の参考書
文法の参考書には講義用と問題集がそれぞれあります。講義用に関しては2種類。「富井の古典文法を初めらから丁寧に」と「望月光古典文法講義の実況中継」の上下です。富井先生の方はすごく初学者向けで、古文嫌い御用達シリーズです。富井先生のいいところは詳しすぎない点で、「はじめから丁寧に」ははじめの部分、基礎の部分しか説明していませんが、逆にそれがいいです。古文が嫌いな人の場合あまり詳しく説明されすぎると、古文嫌いが再発してしまうことになります。富井先生の参考書は最低限ここだけを覚えておこうということが書かれており、分かりやすいです。これくらいなら分かる、物足りないくらいがちょうどいいでしょう。入試を考えた時本格的に文法を学びたい場合は、「実況中継」にとても詳しく書いてあります。日東駒専やMARCHの難しくないところであれば富井先生で十分でしょうが、早稲田や記述論述までいくのであれば望月先生まで読んでおいたほうがいいでしょう。
文法の問題集
これと同時並行で問題集の「やさしくわかりやすい古典文法」や「ステップアップノート30」をやっていきます。それから「ジャンプアップノート」という教材がありますが、これは基本的に「ステップアップノート」と同じなのでどちらかを使っていけばいいでしょう。「やさしくわかりやすい古典文法」は完全に古文嫌いの初心者向けです。「ステップアップノート」は結構がっつりやったほうがよく、将来早稲田や阪大を志望している人向けの参考書です。文法に関しては読解でも、「古文上達基礎編」という教材が文法問題をある程度扱っているため、最悪これで補強をすれば「ステップアップノート」をやらなくてもいいかもしれません。けれどもより手厚くやる場合には「ステップアップノート」をやるのがいいでしょう。これは「やさしくわかりやすい古典文法」と比べると、すごく問題数が多く難易度も高めです。文法については必要なことが一通り網羅されているものですが、文法は前半で負荷をかけるべきではないのでやれる人はやって、やれない人はやめたほうがいいでしょう。文法をやる時に意識することは、確かに文法問題を一通り解き終わることはやったほうがいいですが、それより重要なのは暗記です。これは文法は助動詞、助詞そして敬語の暗記、特に助動詞と助詞の暗記であるということを示しています。
最後は識別が重要
あとは動詞の活用が重要です。これもちゃんと覚えておいたほうがいいでしょうが、最後文法はほとんど識別になってきます。識別について学ぶ時は、どういう基準で判断するのかを学びつつ覚えていく必要があります。知識を頭に入れて、入試問題などでこういうふうに出てくるんだというのが分かったら、それを元に覚え直すといいでしょう。そのため識別は序盤ではあまり使わないというのがポイントです。古文を読めない段階で文法をがっつりやっても、あまり読めるようになりませんが、後半になればなるほど文法の重要度は上がっていきます。
文法についてのまとめ
古文をあまり細かく読まない時には文法があまり役に立たないことがあるため、文法をやっている割に全然読めないというふうになりやすいです。あとは問題を解きながら、文法問題として出てくるものを解けばいいでしょう。続いては省略語の補い方や和歌の読み方など解釈について説明していきます。