「現代文のテストの点数を上げるためのテスト勉強って何をしたらいいんだろう?」
「評論文が苦手なため、受験で点を取れるか心配…」
などと、評論文に対する悩みを抱える高校生は少なくありません。
というのも、暗記勉強で対応できるものは漢字・文法程度で、ただ覚えるだけで点数が確実に上がる教科ではないからです。
現代文のなかでも、評論文は小説よりも日常生活で馴染みのない文章のため、特に苦手意識を持ちやすいです。
しかし、解き方のコツを掴んでしまえば、どんなに難しい内容を扱った評論文でも簡単に読み解くことが可能になります。
この記事では、現代文の得点が伸び悩んでいる人のために、評論文の攻略法から現代文の勉強方法まで解説していきます。
大学受験でよく出る現代文の種類
大学受験で出題される現代文は、大きく「小説文」「論説文」の2種類に分類できます。
以下の表に各文章の特徴と出題パターンをまとめました。
特徴 | 出題パターン | |
小説文 | 登場人物の心情を描きながらストーリーが展開していく文章 | 小説文の内容や登場人物の心情を理解しているかが問われることが多い |
評論文 | あるテーマについて筆者の考えを読者に伝えるための文章 | 筆者の考えやその理由への理解を問われることが多い |
小説文か評論文かでは目的・視点が全く異なっているため、もちろんテストで何が問われるかも違ってきます。
対策方法も文章の種類によって違うので、自分の不得意な問題のジャンルに合わせた適切な勉強法をマスターすることが必要です。
評論文は大学受験において出題頻度が最も高い
前述のまとめからわかるように、小説文はもともと読者が登場人物になったような気持ちで読めるように作られた文章であるため、共感力さえあれば比較的スムーズに問題を読み解くことが可能です。
一方で、評論文はある物事に対して筆者はどのような意見をもっているのか、さらになぜそれを主張しているのかを理解する力が必要となってきます。
つまり、評論文の方がより高度な読解力が必要とされるため、受験者の文章への理解力の差がはっきり分かる問題と言えるでしょう。
このように評論文は受験生の点数の差が出やすいジャンルのため、大学受験でも出題頻度が非常に高くなっています。
評論文の解き方の3つのポイント
ここからは、現代文の攻略の鍵である評論文の解き方をマスターしていきましょう。
評論文の典型的な形は、「序論」「本論」「結論」の三部構成となっています。
この構成を頭に置きながら、以下の3つのポイントを抑えれば、理解の難しい評論文も簡単に読み解くことができるようになります。
ポイント①筆者の考えや主張を見つける
評論文は他人の主張に対して批評を加えている文章で、その中で筆者の主張と筆者以外の人の主張が混在して書かれています。
評論文は論説文よりも「どれが筆者の考えなのかがわかりにくい」と感じるのはそのためです。
多くの場合、筆者の主張は「結論」部分に書かれていて、筆者以外の主張は問題提起部分である「序論」に書かれています。
例外として冒頭に「結論」がある文章もありますが、基本的には1番最後に書かれていると思って探してみてください。
ポイント②論理展開を把握する
筆者の主張と筆者が評論している相手の主張が見つかったら、その間に書かれている「本論」に注目してみましょう。
「本論」には、筆者が反論または同意する根拠・理由などが書かれています。
筆者がどのような論理を展開して、その「結論」に至っているのかを理解しましょう。
ポイント③設問の指示通りに解答する
基本的なことですが、「キーワードを使っていない」「抜き書きができていない」など、設問の指示に正しく沿っていないというミスは多くの受験生が起こしやすいです。
その設問が、「何を問い、どんな形で答えるものであるか」はしっかりと確認しましょう。
集中が途切れないうちに問題文から読み始める、という方法もおすすめです。
評論文を解くときに注目するキーワード
短い試験時間で文章を理解し、正しく解答するには効率よく読み進める必要があります。
前述したポイントを素早く、正しく見つけられるヒントとなるキーワードをいくつか紹介します。
これは評論文に限らず、現代文すべてに共通して活用できる知識なので、国語が苦手な人はしっかりメモしておいてください。
「誰がどうした」に注目!
評論文は主語が筆者だけとは限らないため、述語を見つけたらその主語が誰であるかを注意して読みましょう。
読みながら文章に〇などの印をつけてわかりやすくしておくのもおすすめです。
『これ』が指していることに注目!
文章中の指示語に注意しましょう。
指示語とは、何かを指し示す働きをする語、「これ」「それ」「あれ」「どれ」など、物事を指し示す働きをする語のことです。
指示語が何を指しているのかは、指示語より少し前の文章を読むと大抵見つけることができます。
指示語の内容は何かを問われるのは、大学受験でも頻出する問題なので解き方のコツを掴んでおきましょう。
『つまり』『ようするに』に続く文に注目!
「つまり」「ようするに」「このように」などの接続詞は、筆者の主張が書いてある場所の目印です。
この後に続く文章が筆者の主張を説明する「結論」部分となります。
長い文章を全部読み込まなくても、接続詞を手がかりにしておけばすぐに筆者の主張を見つけることができます。
評論文の勉強方法
以上、評論文が苦手な人でもすぐできる攻略法をご紹介しました。
しかし、どのように攻略するかがわかるからと言って、 どんな問題でも解けるようになるわけではありません。
実際に問題を解きながら、何度も実践を繰り返すことが大切です。
評論文の問題集を解く
評論文の構成にはいくつかパターンがあります。
評論文が苦手な人は慣れるまでは、様々な評論文に触れてみるためにも参考書や問題集での学習がおすすめです。
「序文」「本文」「結論」がどこにあるのかを早く正確に見つけることを意識して学習に取り組みましょう。
評論文の過去問を解く
評論文のスタイルに慣れたら、志望校の過去問に挑戦してみましょう。
各学校の出題傾向を知ることによって、評論文を何分くらいで解けばいいという目安がわかります。
問題文が長文のものが出題される傾向ならば、スピードを重視した特訓も必要です。
評論文の添削を受ける
記述式の場合、自分の解答を自分で採点をすることが不安という人には、大学受験に特化した添削を受けられる塾や予備校に通うことをおすすめします。
自学自習をサポートしてくれる管理型の塾なら、問題集や過去問も自分に合ったものを提案・進捗管理までしてくれるので安心です。
【保存推奨】評論文攻略法!どんな人でもマネできる解き方を教えます|まとめ
以上、どんな人でもマネできる評論文の攻略法をお伝えしてきました。
現代文が苦手な人も、文章の読み方というスキルを身につければ大幅な点数アップも夢ではありません。
何度も実践練習をして、複雑な評論文もすらすら読み解ける読解力を手に入れてください。