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【古文・推量の助動詞】「む・むず」の意味や使い方について解説!

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古文の助動詞にはたくさんの種類がありますが、中でも推量の意味をもつ助動詞は種類が多く、覚えるのが難しいと感じている方もいるのではないでしょうか。

今回は、推量の助動詞の中でも特に「む・むず」の意味や使い方について詳しく解説していきます。

古文が苦手だと感じている方や勉強方法を知りたい方、テスト対策に役立てたい方に参考になる内容となっていますので、ぜひ最後までご覧ください。

古文に登場する「推量の助動詞」とは?

古文で「推量」の意味を持つ助動詞は、「む」「むず」「けむ」「らむ」「べし」「まし」「らし」「めり」など沢山の種類があります。

それぞれ表す意味は異なり、文脈や表現したい意味によって使い分けます。

助動詞の学習方法は、意味・活用・接続をそれぞれ理解して覚えていくようにしましょう。

推量だけじゃない!「む・むず」の意味

推量として良く用いられる助動詞「む」と「むず」は基本的にまったく同じもので、意味も同じです。

「む」に格助詞「と」、サ変動詞「す」がついて「むとす」と表現していたものが短くなり、「むず」と言われるようになりました。

そんな「む」と「むず」の意味は、主に「推量・意志・勧誘・適当・仮定・婉曲」の6つに分けられます。

それでは、例文や現代語訳と併せて一つずつ詳しくみていきましょう。

推量「〜だろう」

推量は、「む」「むず」の基本的な意味です。

「〜だろう」と訳し、主語が三人称のときに他者の未来の動作に対して用いられます。

例文:山敦公いつか来鳴かなむ(源氏物語) 訳:山のほととぎすは、いつ来て鳴くのだろうか

意志「〜う(よう)、〜たい」

意志は、主語が話し手や書き手の一人称のとき何かをしようとしていることを表すもので、「〜う(よう)、〜たい」と訳します。

例文:散りぬとも香をだに残せ梅の花恋しき時の思ひ出にせむ(源氏物語) 訳:恋しい時の思い出にしよう

勧誘「〜してくれないか、〜しないか」

勧誘は、主語が聞き手・読み手の二人称であるときに使います。

勧誘の用法は、係助詞「こそ」の結びとなったり、「てむ」「なむ」の形を用いることが多いです。

例文:御弟子にせさせ給ひなむや(枕草子) 訳:あなたのお弟子にしてくれませんか

適当「〜のがよい」

適当は勧誘と同じく二人称で使い、用法も勧誘と同じです。

会話文や手紙文で、相手に何か勧めているような文脈で相手の動作について使われていたら適当の訳を用います。

例文:とくこそ試みさせ給はめ(源氏物語) 訳:はやくお試しなさるのがよい

仮定「(もし)〜としたら」

仮定は「もし〜なら」「〜としたら」と物事を仮定するときに用いられます。

例文:心あらむ友もがな(枕草子) 訳:もし情趣を解する友なら、そのような友が欲しい

婉曲「〜のような」

婉曲は断定をさけて遠回しに伝える表現で、「〜のような」と訳すことが一般的です。

しかし、助動詞「む」+体言の形のときは婉曲のことが多く、婉曲はそもそも省略できるくらい意味が薄い助動詞のため、無理に訳さないこともあります。

例文:うれしからむ心地もせず(枕草子) 訳:うれしいような気持ちもしない

推量の助動詞「む・むず」の活用

助動詞の用法では、活用を正しく把握しておくことが文章読解のキーポイントになります。

「む」「むず」それぞれの活用についてみていきましょう。

「む」の活用

「む(ん)」は動詞の四段活用と同じ活用をする四段型です。

未然形・連用形・命令形はありません。

基本形 む(ん)
未然形
連用形
終止形 む(ん)
連体形 む(ん)
已然形
命令形

古文では「む」を「ん」と表記することもあるので、上記の表でも「む(ん)」としています。

「むず」の活用

「むず(んず)」は動詞のサ行変格活用と同じ活用をするサ変型です。

「む」と同じく未然形・連用形・命令形はありません。

基本形 むず(んず)
未然形
連用形
終止形 むず(んず)
連体形 むずる(んずる)
已然形 むずれ(んずれ)
命令形

「む」も「むず」も活用の数が少ないので覚えやすいですね。

助動詞は「む」「むず」以外にもたくさん種類があるため、活用の数が少ないものから覚えていくと良いでしょう。

推量の助動詞「む・むず」の接続

古文の文法において、どんな接続で使われるか把握しておくことも重要なポイントです。

「む」「むず」の接続は、どちらも活用語の未然形につきます。

例文:花を見てこそ帰りたまはめ(枕草子) 訳:花を見てお帰りなさるようがよい

上の例文のように、「たまふ」の未然形「たまは」の後ろに「む」の已然形「め」がつきます。

推量の助動詞「む・むず」の使い方

推量の助動詞「む」「むず」はたくさんの意味があるので、その意味を見分けることが必要です。

見分け方としては、以下の2つに注意してみましょう。

①文の中での位置と活用形によって使い分ける

文の途中にある連体形:仮定・婉曲

それ以外:推量・意志・適当・勧誘

②推量・意志・適当・勧誘は主語の人称によって文脈判断する

主語が一人称:意志

主語が二人称:適当・勧誘

主語が三人称:推量

古文推量の助動詞|まとめ

今回は、古文の推量の助動詞である「む・むず」について、意味の違いや活用・接続について解説してきました。

それぞれの意味の見分け方や訳し方など、ポイントを押さえておけば定期テストでも得点をとりやすくなるため、繰り返し参考書などで演習問題を解いて、推量の助動詞「む」「むず」の使い方をマスターしましょう。

ただ、苦手なものはどうしても自分だけじゃ対策するのは難しいこともあります。

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