皆さんこんにちは、武田塾の高田です。
今回のテーマは化学の勉強法全解説!化学の勉強方法の解説をしていきます。
化学は理系の人なら避けては通れない科目になりますが、なかなか苦戦しがちな科目です。
今回はそんな苦戦しがちな化学の勉強法を詳しく解説していくので、「化学苦手だよ!」という人こそ特に参考にしてほしいです。
理科の科目との比較
まずは他の理科の科目と比較をしていきましょう。
物理は過去の動画や記事でも説明したのですが、計算メインで数学に近い科目。
生物は暗記が大事でどちらかというと社会に近い勉強法をしていけば大丈夫という話をしましたが、化学はちょうど物理と生物の間です。
計算もあれば暗記もあるという全部のいろんな勉強が組み合わさったやること盛りだくさん!というような科目になってます。
理論化学の場合は計算も多く、暗記が不向きな人はかなり大変だと思います。
また、国公立だと入試で論述問題が出たりするので、検証をしたうえで記述で説明することも必要です。
構造式の記述などは有機化学であれば複雑な問題なども出たりするので、物理のように各分野を単発で勉強しても実際の問題では様々な聞かれ方をするので、化学というのは成績がなかなか上がらない難しい科目でもあるのです。
全体像をしっかり掴み、化学基礎から始まって理論化学・化学有機化学というのを何週もしていくこと。そして理論化学で得た知識が後の分野に繋がったり、無機・有機化学の知識が理論化学につながったりと全分野がリンクしていく科目になっています。
化学で大事なこと|現象の理解
化学において大事にしてほしいのは現象の理解です。
それぞれ化学の各トピックや各テーマでどんな現象が行われているのかというのをまずは正確に理解することから始めてください。
特に理論化学の分野ではどんな現象が行われているのかを理解することが非常に大事で、計算する前にそもそもどういう反応がそこで行われているのかについてまず理解してから問題を解くのが理想です。
暗記が求められる分野もたくさんあるのですが、暗記の前にまずは現象を理解し、理解した上で実際の用語や結びを覚えていくという風に段階を踏んで勉強していってほしいなと思います。
理解するうえで参考書が重要
理解することにおいて大事なのは、講義系参考書を読み込むということです。
「二見太郎の超基礎理科塾早わかり化学」
「宇宙一わかりやすい高校化学」
「大学受験Doシリーズ 鎌田の理論化学の講義」
「大学受験Doシリーズ 福間の無機化学の講義」
等の講義系参考書をしっかり読み込み、「ここではこういう反応が行われてるんだな」ということをしっかり理解しながら勉強するようにしてください。
よく受験生で聞くのは電池の範囲などが有名ですが、電池の問題は現象をしっかりと理解しているかどうかが問われる問題なので、実際に武田塾でも現象について説明できない子やあやふやな子の場合は「現象をしっかり理解することから始めた方がいいよ!」などのアドバイスをしたりします。
まずは人に説明できるレベルまで特訓する
化学はとにかく現象をいかに正確に理解することができるのかが重要になってくるので、まず最初は「高校の化学がキホンからわかる本」「やさしい物理化学 -自然を楽しむための12講」などの小池さんの本などを読み、しっかり現象を理解しましょう。
そして、それぞれどんな反応が行われるのか・なんでこういうふうに化学変化が起こるのか、などを理解し、人に説明できるレベルまでやってほしいです。
化学の勉強のワンポイントアドバイス|暗記
化学は覚えないといけないことが膨大にあり、暗記が求められる分野ではしっかり覚えていくこと、計算が求められる分野では公式を覚えて計算するというところが大事になってきます。
しかし、似てる性質をセットで覚えたり、真反対の性質を比較して覚えるなどそれぞれの知識を組み合わせたり比べたりして覚えていけば1個1個単発で覚えるよりも暗記量は少なくて済むので、似ている物や正反対なものなどを意識しながら勉強することで暗記の負担を減らすことも可能です。
化学の勉強のワンポイントアドバイス|計算
化学の計算のワンポイントアドバイスは、計算の途中過程も含めて全部単位付きで計算をするとミスを減らすことができるという点です。
化学の計算は解いている途中で「今何の計算してるんだっけ?」「この数字って何だったっけ?」と頭の中でこんがらがってしまいがちなので、全部の数字に単位を付けて計算をすることでこの数字は何の数字だというのが一目でわかるので計算しやすくなります。
最終的には単発の知識ではなく、全分野が複雑に絡み合って入試問題として出題されるのですが、最初の段階ではどうしても1分野ずつ理解を進めていく必要があります。
この1分野の中に様々な要素が凝縮されているので、総合的な問題集をしっかり使いながら学習を進めていってください。
武田塾推奨の化学問題集
ここからは武田塾が推奨している化学の参考書を紹介します。
「四訂版 リードLightノート化学」
「セミナー化学基礎+化学」
などの各分野の大事な基礎問題がギュッと凝縮されてるものを問題集として使うことをおすすめしています。
また、並行して「大学入試 ゼロからはじめる 化学計算問題の解き方」を使うと化学の計算の対策になるのでおすすめです。
受験の後半でも使える知識で言うと、1番大学受験で問われやすい有機化学は出題パターンもある程度定まっているので、少し本腰を入れてやっておくといいです。
化学の勉強ステップ
ここで改めて化学の勉強のステップを振り返っていきます。
「高校の化学がキホンからわかる本」「やさしい物理化学 -自然を楽しむための12講」などの小池さんの本や「二見太郎の早わかり化学」などの参考書がおすすめですが、「宇宙一わかりやすい高校化学」は化学がより苦手な人向けにイメージや図などを用いてかなり優しくわかりやすく書かれており、かつ知識がコンパクトに載っているので、化学が苦手な人だけでなくすべての受験生におすすめです。
問題の量を減らすと「化学[化学基礎・化学]入門問題精講」「化学(化学基礎・化学)基礎問題精講」などの精講シリーズを推奨しています。
精講シリーズに関しては学校で配られる「セミナー化学基礎+化学」は「四訂版 リードLightノート化学」よりもさらに量を増やした教材になっているので、がっつり時間がある人は「四訂版 リードLightノート化学」という選択肢も出てきます。
化学を勉強する順番
化学基礎は化学基礎と化学という2つの科目からなるのですが、化学基礎では「化学の絶対知っておきたい知識」について解説してるので、化学を学習する際は化学基礎から必ず順番に完璧にした上で、高校の化学に入っていくっていうような流れで勉強してほしいです。
その後の問題演習としては化学の基礎問題精講や基礎問題精講に取り掛かり、その後は化学の重要問題集などのレベル体のもの仕上げていくことになります。
上述した「リードLightノート化学」の内容がしっかりと身についていたら基礎問題精講や重要問題集のA問題のレベルがアウトプットとして解けるようなレベルになるので、「リードLightノート化学」の基礎知識をうまく組み合わせて問題を解けるようになるといいでしょう。
基礎問題精講や重要問題集のA問題のレベルは基礎の応用や標準問題を押さえたのに対して、B問題は旧帝大学や早慶などの最難関大にも対応できるようなレベルの問題も含まれていたりするので、まずはA問題のレベルを完璧に身につけることが最優先になります。
その後、B問題のレベルに入っていくという流れで進めましょう。
化学は勉強する順番が重要
化学は勉強する順番が非常に重要です。
基礎を軽く慣らし、レベルの高い問題に取り掛かったもののわかんないから少し戻り、またレベルの高い問題に取り掛かり躓いたら戻るというのを繰り返していっても化学全体の理解というのは深まりません。
化学は虫食い的にやるよりは、多少薄くてもいいので網羅的な知識を一旦全部やり切るということを優先して進めていってください。
大学ごとに過去問や入試問題を研究していくと各大学で化学の好きな分野や頻出問題などが見えてくるので、入試直前の時期などは大学ごとの出題傾向に合わせて対策をしていくということも大事になります。
論述や計算など時間がかかるものが多く、化学の入試では制限時間が厳しくなりがちなので、最終的にはスピードにも意識して練習してください。
化学の勉強方法|まとめ
以上が化学の勉強法になります。
結構やることが盛りだくさんですが、しっかり1分野ずつ仕上げていってまずは全部完璧に走り出切ること、そしてそれを積み重ねるように何回も何回も復習をして化学の各分野のつながりを理解することが重要です。
暗記したり計算したり、反応式書いたり、実験や論述など様々な要素が盛りだくさんで大変ではあるのですが、これをクリアすれば確実に得点源になる安定科目になるので、頑張って仕上げていってほしいなと思います。