この記事は、武田塾のチャンネルの「【国公立志望必見】MARCH・関関同立を安易に併願校にするな!」を参考に、大学受験の「滑り止め」に関する情報をまとめてみました。
動画では、特に地方の受験生が持ちがちな誤解に対して警鐘を鳴らしながら、受験戦略の見直しの必要性が丁寧に語られていました。
滑り止め校の選定においては、単に偏差値だけでなく、試験科目や難易度、そして自身の学力との整合性を見極めることが重要になってきます。
受験生や保護者の皆様が、より現実的かつ効果的な進路選択を行えるよう、参考にしてみてください。
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「国公立大学が私立大学よりも難しい」は勘違い!
高田先生が特に指摘していたのは、地方の受験生が「国公立は私立より上」という固定観念に囚われがちな点です。
これは高校受験で「公立>私立」という図式が一般的であることに由来しており、その感覚が大学受験においても無意識に引き継がれていることが背景にあります。
しかし大学入試においては、私立大学でも非常に高い学力が要求されるケースがあり、特にMARCHや関関同立といった難関私立大学は、場合によっては国公立大学よりも難易度が高いこともあります。
したがって、国公立大学を志望しているからといって、私立大学を「滑り止め」と軽視することは大変危険です。
神戸大学の滑り止めでおすすめの大学は?
関西圏にある神戸大学を目指す受験生にとっては、関関同立を滑り止めにすることは現実的な選択肢となる場合があります。
これは、神戸大学の入試難易度が高く、MARCHや関関同立といった私立大学の一般入試とも戦える実力を備えている生徒が多いからです。
ただし、高田先生も述べているように「なんちゃって志望」では意味がなく、しっかりとした実力に裏打ちされた志望である必要があります。
また、MARCHレベルを滑り止めにするには、共通テストや二次試験の得点力、さらには教科選択まで戦略的に考慮することが不可欠です。
横浜国立大学・筑波大学の文系は怪しい?
横浜国立大学や筑波大学の文系学部を志望する場合、MARCHを滑り止めとするには注意が必要です。
これらの大学では、二次試験の科目数が少なかったり、共通テスト中心の選抜方法が取られているケースもあり、その分、MARCHの私立大学のような3教科型の試験への対応力に不安が残るためです。
特に英語に関しては、明治大学などMARCHの中でもレベルの高い私立大学では長文読解や単語の難易度が非常に高く、二次試験であまり英語に触れていない生徒にとっては大きなハードルとなります。
そのため、文系国公立志望の生徒が私立大学対策を疎かにしている場合、滑り止めどころか不合格のリスクも高まります。
滑り止めが危ない学生の特徴
滑り止めが通用しない学生の共通点として、私立大学の受験科目に対応できるだけの準備ができていないことが挙げられます。
例えば、国公立大学では二次試験で一科目のみで受験可能なケースもあり、英語・国語・日本史といった私立受験の定番科目の対策が十分に行われていないことが多くあります。
その結果、滑り止めのつもりで受けた私立大学に不合格となり、第一志望も失敗するという「共倒れ」のリスクが生じます。
このような事態を避けるためにも、自分が本当に戦える大学を見極め、受験戦略を慎重に立てることが求められます。
清水先生の学生時代について
動画では、共演者である清水先生の学生時代の受験経験にも触れられていました。
清水先生は、東京都内の進学校である青山高校出身で、周囲には早慶を目指す学生が多い中、MARCHはリスペクトをもって見ていたと語っています。
実際にはMARCHを受けることすらせず、徹底して国公立対策に専念した結果、東京学芸大学に合格したとのことです。
このように、戦略を定めて一貫した勉強をすることが、合格への近道となるという実例として紹介されました。
国公立理系の滑り止め
近年、理系の受験生は国公立大学を第一志望にしながら、私立大学を併願するケースが多く見られます。
たとえば、岡山大学や兵庫県立大学を志望しつつ、関西大学を併願するような形で、関東でも、海洋大やお茶の水女子大を目指す人が、明治大や東京理科大を押さえる傾向があります。
私立文系は受験者が多く倍率が高いのに対し、私立理系は比較的倍率が低く「穴場」となることもあります。
これは、理系の学生がまず国公立を目指すため、私立理系の志願者が少ないためです。
私立文系の英語は難度が高い一方、理系の数学は国公立の方が難しいとされています。
特に国公立の数学は計算が複雑で問題のレベルも高いため、理系の場合は国公立と私立の間で難易度の差が文系ほど大きくなく、私立大学を併願しやすいのが特徴です。
入試形式は多様化している
近年では、私立大学の入試形式が多様化しており、国公立志望者でも受けやすい方式が整備されてきています。
たとえば青山学院大学では、共通テストの成績を利用した個別学部認定の入試方式が導入されており、共通テスト対策に重点を置いている受験生にとっては大きなチャンスとなります。
このような方式を活用することで、一般入試よりも少ない労力で合格を狙うことが可能になり、リスク分散としても有効な手段です。
ただし、共通テスト利用でも高得点が求められるため、やはり十分な対策は必要です。
【滑り止めの落とし穴】MARCH・関関同立を併願する前に知っておくべき注意点についてご紹介!|まとめ
今回の動画を通じて、「滑り止め」という言葉に安易に頼るのではなく、自分が本当に受かる可能性があるかを冷静に見極める姿勢が重要です。
特に国公立志望の生徒は、私立大学の入試制度や難易度を過小評価せず、戦略的に受験プランを立てる必要があります。
共通テスト利用や、レベルに応じた私立校の選定など、自分に合った受験方式を選ぶことで、より確実に合格を手にすることができます。
滑り止めとは本来、「第一志望の対策をすれば自然に合格できる大学」であるべきであり、そのためにはしっかりと情報を収集し、計画的に勉強を進めることが不可欠です。