『世界史用語マルチ・トレーニング』は、「文章」・「地図」・「年表」の複数視点で学習することで、理解をより深め、世界史の知識を確実に定着させることができる参考書です。
本記事では、『世界史用語マルチ・トレーニング』の特徴や使い方、レベル、いつから使うべきか、注意点について解説していきますので、ぜひ最後まで記事を読んで、本書を最大限活用してください。
教材名 | [一冊逆転プロジェクト シリーズ] 世界史用語 マルチ・トレーニング |
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ジャンル | 問題集 |
出版社 | 旺文社 |
出版日 | 2020年3月19日 |
必要時間目安 | 1周あたり約1ヶ月 |
目指す大学群レベル | 日東駒専・東京一工・旧帝大・早慶上智・GMARCH・関関同立 |
分量 | 360頁 |
具体的なおすすめポイント
- 「文章」「地図」「年表」の3段階で学習するため、知識を定着させやすい
- 地図パートには動画がついていて、理解をより深めることができる
- 文化史までカバーすることができる
注意点
- 通史の学習が終わってからではないと難しい
- いつから使用するか見極めがやや難しい
- 教科書と配列が異なるため、学校の進捗と合わせての学習はやりにくい
『世界史用語マルチ・トレーニング』
『世界史用語マルチ・トレーニング』は、世界史の用語を「文章」・「地図」・「年表」の3方面から学習することで、内容を理解したうえで、早慶レベルまでの確かな知識を身につけることができる参考書です。
複数の視点から用語をインプットしていくため、単純暗記ではなく、深い理解をともなった暗記をすることができ、さらに各地図には理解を助ける動画までついている、コスパも最強な参考書ともいえます。
『世界史用語マルチ・トレーニング』はどんな人におすすめ?
『世界史用語マルチ・トレーニング』は、MARCHレベル以上の大学を目指す全ての受験生におすすめです。
ただ単に世界史の一問一答や文章の穴埋めができるようになっても、実際の入試問題で高得点をとることは難しく、流れや内容を理解し、地図や年号も覚えていく必要があります。
本書では、基本的な文章の穴埋めで流れを理解しながら用語を確認した後に、動画付きの地図と年表でさらに理解と定着度を高めることができるため、「使える知識」を身につけることができます。
『世界史用語マルチ・トレーニング』の特徴
『世界史用語マルチ・トレーニング』は、よくある文章の穴埋めで用語を暗記するだけでなく、該当範囲で重要な地名や都市を覚える地図と、流れや年号を覚える年表もついている、世界史インプットのための全てがつまった参考書となっています。
さらに、地図には学びエイド講師の鈴木悠介先生のわかりやすい解説動画がついており、文化史まで漏れなくカバーしているという圧倒的コスパを誇り、従来の一問一答や文章穴埋めの暗記教材と一線を画す、暗記用教材の新時代を切り拓いたともいえる1冊です。
『世界史用語マルチ・トレーニング』の使い方
『世界史用語マルチ・トレーニング』を正しい使い方で活用することで世界史の用語を「忘れない」知識にしていくことができます。
ここでは、本書がもつ学習効果を最大限引き出すための使い方をいくつかのポイントに分けて解説していきます。
ステップ1:文章で定着させる
『世界史用語マルチ・トレーニング』を具体的にいつから使えば良いかは後述しますが、本書に取り組む段階では、教科書や講義系参考書を使用した通史学習は完了しているはずです。
その通史の理解を再確認するつもりで、付属の赤シートを使用しながら文章の穴埋めパートに取り組み、重要語句を文章の中で暗記していきましょう。
なお、時間がかかってしまうため、文中の赤字の方は問題になっている重要語句がきちんと定着した2周目や3周目で、覚えていくようにしてください。
ステップ2:地図と動画で理解を深める
次に、該当範囲の地図パートに移行しますが、いきなり問題を解くのではなく、地名を赤シートで隠しながら、解説動画を視聴し、必要があれば解説の内容を余白に書き込んでいきましょう。
動画の視聴が終了したら、赤シートで隠した地名を覚えていく段階に入っていきますが、その際、解説の動画を思い出し、できれば自分で解説をしながら地名を答えていく形で覚えていくと、理解をともなって地図を覚えることができるので、効果的です。
ステップ3:文章に戻って再度インプットを
地図での学習が終了したら、一旦ステップ1の文章に戻り、再度流れと用語を確認していくことで、地図のイメージも含めて用語を覚えていきます。
ここではあまり時間をかけず、ステップ2で視聴した解説動画の内容も念頭において、地図を頭に思い描きながら、文章の穴埋めを解答していきましょう。
ステップ4:年表で理解を再確認
最後は、年表パートを使って時系列をより意識して重要語句をインプットしていき、さらに時代をつかむために重要な年号も暗記していきます。
年表は文章と違って、基本的には出来事が並んでおり、因果関係などの情報は最小限にカットされていますので、用語を隠した年表を使ってステップ1〜ステップ3での理解を思い出しながら説明ができるようにすると、より理解を深めて用語を定着させることができます。
『世界史用語マルチ・トレーニング』のレベル
『世界史用語マルチ・トレーニング』は、MARCHから早稲田大学などの最難関大学レベルの問題集です。
収録語数は4000語と難易度の高い用語まで収録されており、共通テストや、MARCHや関関同立はもちろん、早慶上智、難関国公立大学などでも得点率を大きくアップさせることができるでしょう。
『世界史用語マルチ・トレーニング』はいつから使えばいい?
『世界史用語マルチ・トレーニング 』はいつから使えばいいのでしょうか?
本書は、世界史の用語を暗記するための問題集ですので、ただの丸暗記を避けるために、教科書や講義系の参考書を通して、通史の全体像が理解できてから取り組むようにしてください。
早慶など最難関私大や難関国公立大を目指す受験生は、できれば3年生に入る前、遅くとも3年生の夏休み前にはこの段階に到達していることが望ましいです。
『世界史用語マルチ・トレーニング』の注意点
『世界史用語マルチ・トレーニング』は、難関大合格を目指すあらゆる受験生におすすめできる問題集ですが、使い方にはいくつかの注意点があります。
ここでは、本書の持つポテンシャルを最大限引き出すためにどのようなことに気をつけていけば良いかを解説していきます。
通史の学習が終わってからではないと難しい
「『世界史用語マルチ・トレーニング 』』はいつから使えばいい?」で解説した通り、本書に手をつけるのは通史の理解がしっかりできてからにしてください。
本書は、実際の問題演習に入る前に世界史の用語を覚えるための問題集ですので、世界史の流れを理解していない状態で取り掛かってしまうと、ただの丸暗記になってしまい、知識が定着しにくくなるだけでなく、問題演習につながらないものになってしまいます。
いつから使用するかの見極めが難しい
『世界史用語マルチ・トレーニング』は、「中国」、「イギリス」などの各国史別の編成になっており、一般的な用語暗記の問題集と比べると使用するタイミングを見極めるのがやや難しくなっています。
一般に世界史の学習は時代別に理解をし、用語を暗記してから、各国ごとの縦で流れを再整理していきますが、本書は暗記用の教材でありながら各国史別になっていますので、理解が曖昧な状態で取り組むと、通史理解の教材との接続をがうまくいかない可能性があります。
そのため、自分の通史の理解度がどの程度なのかをしっかりと見極めて本書に取り掛かかり、場合によっては再度通史理解に立ち戻る必要があるでしょう。
学校の進捗と合わせての学習はやりにくい
前述したように、『世界史用語マルチ・トレーニング』は一般の暗記用教材と異なり、各国史別に構成されています。
学校の授業は基本的に教科書の順番で進んでいきますので、学校の授業の内容を復習するために本書を活用する場合、各章の該当の時代を探さなければならないため、少し使いにくいかもしれません。
本書はあくまで、通史の学習が一通りすんだ受験生が用語をインプットするために使用するのが最適な使い方であるといえるでしょう。
『世界史用語マルチ・トレーニング』|まとめ
本記事では、『世界史用語マルチ・トレーニング』について、その特徴や学習法、いつから使えばいいのかについて解説してきました。
『世界史用語マルチ・トレーニング』は、用語を文章だけではなく、地図と年表という3ステップで覚えていくため、なかなか骨のある1冊ではありますが、丁寧に本書をこなしていけば、確実に知識を定着させることができるはずです。
ぜひ、本書を活用して、志望校合格を目指してください。