
デフォルト『橋元の物理基礎をはじめからていねいに』は、「物理がまったくわからない」「物理が苦手で困っている」という人に向けた、まさに物理入門の定番書です。
「はじめからていねいに」をコンセプトとした講義形式の解説で、教科書や学校の授業では理解できなかった箇所を理解することができます。
『橋元の物理基礎をはじめからていねいに』のレベルや対象、またおすすめの使い方や注意点について、詳しく紹介していきます。
教材名 | 橋元の物理基礎をはじめからていねいに |
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ジャンル | 参考書 |
出版社 | 東進ブックス(ナガセ) |
出版日 | 2014年2月24日 |
必要時間目安 | 2か月 |
目指す大学群レベル | GMARCH・関関同立・成成明学・四工大・日東駒専・産近甲龍・女子大 |
分量 | 182頁 |
具体的なおすすめポイント
- 物理基礎をイメージから理解できる構成
- 数式よりも現象の理解に重点を置いた解説
- 講義形式で読みやすい
注意点
- 基礎事項が中心で難関大学入試対策には向いていない
- 問題数は多くない
物理が苦手な人に向けた入門書|橋元の物理基礎をはじめからていねいに
『橋元の物理基礎をはじめからていねいに』は、物理を「公式で解くもの」ではなく、「現象を理解するもの」として捉え直すことから始まる参考書です。
単に公式を覚えて問題を解くのではなく、「なぜそうなるのか」「どんなイメージでとらえると良いのか」という点を徹底的に解説しています。
著者の橋元淳一郎先生は、講義形式で分かりやすく語りかけるように書いており、まるで授業を受けているかのような感覚で読み進められるのも特徴の一つです。
『橋元の物理基礎をはじめからていねいに』はどんな人におすすめ?
本書は、「物理の意味がまったくわからない」「授業が速すぎてついていけない」という人にとって、非常に心強い参考書です。
特に「中学理科まではなんとか分かったけれど、高校の物理に入ったとたん分からなくなった」という人におすすめできます。
基本事項から丁寧にまとめているので、大学受験に向けてはじめから物理をやり直したい人にも最適な参考書だといえます。
物理を苦手科目から得意科目に変えたい人、あるいは「なんとなく公式を使って解いていたけど意味は分かっていなかった」と感じている人にもおすすめの一冊です。
『橋元の物理基礎をはじめからていねいに』のレベル
『橋元の物理基礎をはじめからていねいに』は、主に物理基礎を苦手とする人を対象としており、基礎から標準レベルの内容です。
入試対策としては、共通テストや中堅私立大学レベルの入試に必要な「物理基礎」の範囲を網羅しています。
あくまでも基礎事項の解説を中心とした参考書であるため、本書の内容を理解したうえで、標準から発展レベルの問題集にステップアップしていくのが効果的です。
「物理」を入試で必要としている人の場合は、この参考書で基礎を固めたあとに「物理」全般の範囲を網羅する参考書や問題集に取り組むようにすれば、スムーズに学習を進めることができます。
『橋元の物理基礎をはじめからていねいに』はいつから使えばいい?
『橋元の物理基礎をはじめからていねいに』は、いつから使えばいいかというと、物理基礎の学習に入るタイミングが最も適しています。
学校の授業進度に合わせて読み進めることで、物理基礎の考え方がよりクリアに理解できるようになり、いつからか物理基礎を得意教科とすることが可能です。
また、物理基礎の学習を進めていく中、「成績が伸びない」「意味が分からなくなってきた」というタイミングで使い始めても、本書の内容は非常に効果を発揮します。
特に、物理基礎が嫌いになりかけている段階でこの本を読めば、「物理ってこんなに面白いんだ」と印象を変えるきっかけになります。
共通テストや中堅私立大学の入試対策として十分に利用することができますが、遅くとも高校3年生の夏までには本書を網羅し、他の問題集などを併用して、演習量をこなす必要があります。
『橋元の物理基礎をはじめからていねいに』の特徴
『橋元の物理基礎をはじめからていねいに』は、「講義形式」で読みやすくまとめられているので、まるで目の前で講義を受けているような感覚で学習できます。
非常に親しみやすい口調で解説しているため、途中で挫折することなく読み進められます。
文章と図で「イメージ理解」ができるようになっている
本書の大きな特徴は、図と会話調の解説をうまく組み合わせて、物理の抽象的な概念を視覚的に理解できるようにしている点です。
「力がはたらくとはどういうことか」「エネルギー保存とはどんな意味か」といった基本的な考え方を、図とたとえ話を使って丁寧に説明してくれます。
無理に式変形を強要しない構成
本書では、最初から複雑な公式や難しい式変形に入ることはなく、物理の意味づけや現象の背景を理解してから式へとつなげていく流れになっています。
そのため、「計算が苦手」「数式を見ると拒否反応が出る」という人でも、ストレスなく読み進めることが可能です。
計算過程を省略することなく解説しているため、疑問点を残さずに学習をすすめていくことができます。
講義口調で自然と頭に入ってくる
まるで橋元先生の授業を聞いているかのような文体が特徴で、「ここでつまずくよね」「こう考えるとわかりやすいよ」といった生徒目線の解説が非常に分かりやすくなっています。
このため、一般的な参考書とは異なり、読み進めるモチベーションが維持しやすく、「物理は難しい」という心理的なハードルが下がります。
『橋元の物理基礎をはじめからていねいに』の使い方
『橋元の物理基礎をはじめからていねいに』は、「なぜそう考えるのか」という思考の流れを分かり易くまとめた参考書です。
本書の効果的な使い方により、いつからか物理基礎を得意教科にすることができます。
学校の授業の補助教材として並行して読む
学校の学習進度に合わせてこの参考書を読み進める使い方で、教科書だけでは分からなかった部分を補いながら学習を進めることができます。
教科書よりも丁寧に分かりやすく解説しているため、授業の予習や復習に大いに役立ちます。
章ごとの確認問題で反復演習する
本書には各章末に確認問題が用意されており、学習内容の定着に役立ちます。
解説の内容と照らし合わせながら何度も反復演習すれば、物理を解くうえでの根本的な考え方がいつからか身につきます。
理解できなかった箇所だけ重点的に読む
すでに授業で習った範囲のうち、「理解できなかった」「意味が分からなかった」と感じた部分だけをピンポイントで読むような使い方も有効です。
部分的な読み直しでも十分に力がつく構成になっているため、繰り返し何度も利用することができます。
細かく単元を分けてまとめているため、出題範囲の決められた定期テストの対策にも役立てることができます。
『橋元の物理基礎をはじめからていねいに』の注意点
『橋元の物理基礎をはじめからていねいに』は、あくまで「理解を深めるための入門書」です。
入試で合格するための得点力をつけるためには、問題演習を多くこなすことが必要不可欠です。
本書の問題数はそれほど多くなく、演習量を確保するには別の問題集との併用が効果的だといえます。
本書で基礎と考え方をしっかり身につけたうえで、実戦的な問題演習に進んでいく流れが理想的な使い方となります。
また、旧帝国大学や難関私立大学の入試レベルには対応していないので、その場合は本書を基礎事項の確認用として使用し、難易度の高い他の参考書や問題集を中心に学習を進める必要があります。
『橋元の物理基礎をはじめからていねいに』|まとめ
『橋元の物理基礎をはじめからていねいに』は、物理に対して「苦手だ」「意味がわからない」と感じている人にとって、まさに救世主ともいえる一冊です。
公式の暗記ではなく、「解くための思考を学ぶ」ということを重視しており、物理基礎を苦手とする人でも無理なく学習できるように工夫されています。
教科書では得られなかった納得感や、授業では分からなかった「なぜそうなるのか」といった疑問がいつからか解消されるような内容になっています。
物理の基礎を根本から理解したい、苦手意識を克服したい、そんな人にとっては、早い段階で本書に取り組めば、物理基礎をいつからか大きな武器とすることができます。