科目 | 数学 |
出版社 | Z会 |
目的 | 数学演習 |
対象者 | 数学が得意な文系の受験生 |
難易度 | MARCHレベルまで対応 |
分量 | 224ページ |
使用期間 | 高3夏休み~秋ごろまで |
ジャンル | 文系数学問題集 |
・具体的なオススメポイント
標準レベルより少し難しい文系数学の良問がまとまっていて、解説のレイアウトが良い
・注意点
数1A2Bの基礎を固めてから取り組むこと
MARCHレベルまで対応!『文系数学 入試の核心』
『文系数学 入試の核心』は、文系で数学の点数を伸ばしたい人のための問題集です。難易度としては関関同立やMARCH、地方国公立の標準的なレベルまで対応可能となっています。
問題数は全部で100問、扱われている範囲は文系の数学の入試の出題範囲となる数1A2Bすべてです。あくまでも問題演習のための参考書なので、この1冊で入試に出題されるすべての単元がカバーできているわけではありません。
網羅型の基礎的なレベルの問題集で数1A2Bを一通り学習した後、応用的な問題や初見の問題への対応力を身につけたい人のための問題集となっているので、注意してください。まだ数1A2Bの基礎的な理解に不安がある人は、より難易度の低い網羅型の参考書や教科書を中心に学習するようにしましょう。
今回は、文系の数学の問題演習ができる『文系数学 入試の核心』の詳しい特長と学習方法についてご紹介します。
文系数学で頻出の範囲が中心に出題されている
ひとことで数学といっても、文系の入試で出題される問題と、理系の入試で出題される問題は性質が異なります。文系の数学でよく出題される範囲は微分・積分、ベクトル、数列などです。『文系数学 入試の核心』では、これらの頻出範囲に重点を置いて150問の問題が厳選されています。
これらの範囲は、基本的な考え方を理解するのが比較的難しい分野になるので、しっかり解けるようになればほかの受験生に差をつけることが可能です。微分・積分については、標準的な公式の利用だけにとどまらず、少しひねった数式を微積分する問題や、グラフの問題とセットになって出題される問題が掲載されています。
解き方を考えなくても反射的に計算ができるくらいのレベルにしておくと確実に点数に結び付く分野ですので、『文系数学 入試の核心』に載っている微積分の計算問題は日常的に数問ずつ解き続けるのがおすすめです。ベクトルに関しては、基本的な公式の活用法を忘れやすい分野です。
ただし、文系で出題されるベクトルの問題は比較的ワンパターンな解法で対応できますので、『文系数学 入試の核心』に出題されているベクトルの問題を確実に解けるようにマスターしていきましょう。数列に関しては、こちらも公式がいくつかあり、それぞれ複雑な形をしているので忘れやすいところです。
式の導出方法も含めて、考えなくても解き方がわかるようにしておきましょう。とくに、数学が得意な文系の受験生で、数学で差をつけて合格したい人には『文系数学 入試の核心』レベルの問題演習が効果的になります。
ぜひ、繰り返し解くことで数学の応用力を鍛えていってください。
解答の流れや要点がわかりやすいレイアウトでまとまっている
『文系数学 入試の核心』の特長として、解答のレイアウトが見やすくまとまっていることがあげられます。あくまでも標準以上のレベルの演習用教材なので、基礎的な知識に関する説明や途中の式変形などは省略されている部分も少なくありません。
ただし、このレベルの問題を扱ったほかの教材と比べると解説の分量は厚くわかりやすい部類にはいります。とくに、各問題の解き方の解説の最後に「核心はココ!」というコーナーで、入試で問われる考え方の重要ポイントが解説されていて、この部分を見ておくだけでも復習になるのが『文系数学 入試の核心』のメリットです。
文系の数学の問題は理系ほど複雑なものは出ないので、解き方の方針さえわかってしまえば計算できるものが多いです。「核心はココ!」では、各問題の解き方のエッセンスが一言でまとまっているので、この部分を頭にインプットして思い出すことができれば、問題を解くための大きなヒントになるでしょう。
また、似たようなパターンの問題が出た時にも、「核心はココ!」の一言まとめを思い出すことで、悩むことなく問題が解けるようになります。
テスト直前に問題を解きなおす時間がないときでも、この部分を見直しておくだけで解法の復習ができるので、『文系数学 入試の核心』で勉強する人はぜひ活用してください。
『文系数学 入試の核心』に取り組むおすすめのタイミング
この教材は、文系の数学で標準レベルより一歩進んだ問題を解けるようになりたい人のためのものです。そのため、『文系数学 入試の核心』に取り組むおすすめのタイミングは、基礎的な問題が全て解けるようになってから、過去問演習に入る前までの間です。
数学がかなり得意な人であれば、高3の夏休み前までに一通りの数学の演習を済ませて、夏休みいっぱいで『文系数学 入試の核心』の問題を一通りマスターすると、余裕をもって過去問演習に取り組むことができるでしょう。
おそくても、夏休みいっぱいごろまでに数1A2Bの基礎を固めて、秋ごろに『文系数学 入試の核心』に取り組み、年末から入試直前までにかけて過去問演習を行うというスケジュールもおすすめです。
ただし、志望する大学の数学のレベルに合わせて『文系数学 入試の核心』に取り組むかどうかを決めるようにしてください。
日大や共通テストレベルの問題まで解ければOKという人であれば、あえて『文系数学 入試の核心』に取り組む必要はなく、時間がない場合などは基礎固めのあとに過去問演習に移ってしまった方が効率的です。
まとめ
今回は、文系数学の標準より少し高いレベルの演習ができる『文系数学 入試の核心』をご紹介しました。文系で数学が得意な受験生が実力をアップするためにおすすめの教材です。
解説のレイアウトがわかりやすく、入試の頻出範囲がコンパクトにまとまっていますので、数学の点数をアップして入試で差をつけたい人はぜひ活用してください。