科目 | 数学 |
出版社 | 河合出版 |
目的 | 数学応用問題演習 |
対象者 | 数学の応用問題が解けるようになりたい人 |
難易度 | 難関大レベル |
分量 | 135ページ |
使用期間 | 高3秋ごろ 過去問演習前まで |
ジャンル | 数学問題集 |
・具体的なオススメポイント
別解が豊富で難しい問題が多い
・注意点
基礎、標準レベルの数学問題が解けるようになってから取り組むこと
応用問題に挑戦したい人向け『やさしい理系数学』
『やさしい理系数学』は、タイトルから想像するイメージに反して一筋縄ではいかない難問が集まった問題集です。基礎から標準レベルの数学の問題は解けるようになったけれど、模試などで応用問題が出てくると解けなくなってしまうという人におすすめのハイレベルな教材となっています。
扱われている例題は100題で、それぞれに対応する演習問題も100題の合計200題が掲載されています。難関大学の過去問などから厳選された良問で、各単元の基本知識をただ知っているだけでは解けないものがおおいです。
応用問題にチャレンジして実力を伸ばし、難関大学の受験で数学を得点源にしていきたい人におすすめの教材となっています。今回は、そんな『やさしい理系数学』の詳しい特長と学習方法についてご紹介します。
解説は丁寧だが難易度は高い
『やさしい理系数学』に出題されている問題は、見た瞬間に解き方がわかるようなものはほとんどありません。いくつかの単元の知識や解き方が組み合わさっているような問題も多いので、幅広い知識を活用してとく必要があります。
解説に関しては比較的丁寧ですが、問題が難しいだけあって理解には時間がかかる場合も多いでしょう。1題に対してかかる時間は、ほかの標準や基礎レベルの問題集と比べて長くなります。
そのため、学習計画を立てる際にはまず、1問しっかり理解するのにかかる時間をはかったうえで、1日に解く問題数を設定するのがおすすめです。むやみに早く解き進めようとすると理解が追いつかず、『やさしい理系数学』から得られる学習効果を薄めてしまうので注意してください。
一度チャレンジしてわからなかった問題は解説をよく読んで、解き方がわかったらその直後にもう一度、自力で答案が作れるかどうかチェックしていきましょう。
解答を読んで理解するだけだと、実際に解いてみた時に計算や立式でつまずいてしまう場合があるので要注意です。また、1度解けるようになった問題については、時間をおいて復習して解けるかどうかチェックしてください。
1週間や1か月などのスパンで解きなおしを行うと、記憶に定着しやすくなるのでおすすめです。
別解が豊富なのがポイント
『やさしい理系数学』の解答解説では、多くの問題で別解が2~3個提示されています。たとえば、方程式を使って解く問題に対して、図形的な解き方を使えるところではそのようなやり方もセットで紹介されているといった形です。
基礎や標準レベルの問題では、決まりきった解放を習得するのが目的のためあまり別解に触れることはないかもしれませんが、『やさしい理系数学』レベルの問題においては別解を学ぶことも点数アップに役立ちます。
というのも、難関大学に出題されるような数学の問題はいろいろな解き方が可能な場合が多く、どの解き方を選ぶかによって計算量が大幅に変わることも少なくないからです。方程式で解こうとすると計算量が膨大になってしまう問題も、図形的な性質を利用すれば半分以下の時間で解けたりすることもあります。
こうした別解に気づく力を養えるのが『やさしい理系数学』の特長です。別解を理解するのは、1つの問題に対しての学習時間が増えるので負担も大きくなりますが、得られる効果も高いので頑張って理解するようにしましょう。
最初の1周はとりあえず一番やりやすいやり方で解いて、2周目以降に余裕が出てきたら別解でも解けるようにしていくと効率よく学習が進められます。
答えを見てしまう前に自分なりに考えつくそう
ハイレベルな問題が収録されている『やさしい理系数学』は、解放パターンをインプットして解けるようにする問題集というよりは、自分の頭の中にある数学の知識をフル活用して解き方を見つける力を鍛えるアウトプット用という側面が強いです。
そのため、問題を解いてわからないなと思っても、すぐに答えをみるのではなくある程度自分なりに粘ってから答えを見ることをおすすめします。機械的に解き方を暗記するだけだと、問題の形式が変わったときに対応できなくなってしまいます。
また、自分が解けなかった問題に対して、なぜ解けないのか?何がわかれば解けていたのか?が明確になると、初見の問題に対応できる力がアップするのでおすすめです。
1題に対してかけられる時間にもよりますが、最低でも10分は粘ってから正解を確認するようにしましょう。問題を解くために使い得る公式や定理、解き方の知識を全て頭の中でチェックして、それでも解けない場合には模範解答の解き方を参考にするという学習方法が効果的です。
まとめ
今回は、応用問題が収録された『やさしい理系数学』の特長や学習方法について解説しました。この問題集では、早慶や東大、京大など数学の難問が出題される場合にも対応できる応用力が身につきます。
基礎から標準レベルの数学の解法を一通りマスターできたら、『やさしい理系数学』の問題に1つ1つ取り組んでいくことで、数学の応用力や思考力を伸ばしていってください。数学を得点源として志望校合格を勝ち取りたい人におすすめの1冊です。