科目 | 現代文 |
出版社 | 河合出版 |
目的 | 現代文の読解演習 |
対象者 | 現代文が苦手な人 |
難易度 | 偏差値40~レベル |
分量 | 16題 190ページ |
使用期間 | 高2終わり~高3一学期ごろまで |
ジャンル | 現代文問題集 |
・オススメポイント
解説がわかりやすく、現代文が苦手な人でも取り組みやすい
・注意点
解答を暗記するのではなく、なぜそれが正解になるのか自分なりに説明できるようにすること
現代文が苦手な人にもおすすめ『入試現代文へのアクセス 基本編』
『入試現代文へのアクセス 基本編』は、現代文が苦手な人にもおすすめできる分かりやすい参考書です。全部で16題の問題が載っていて、本文の構造や問題の解き方などを詳しく解説してくれる良書。現代文の偏差値が40台など、かなり苦手意識のある人でも解き進めることができるので最初の1冊目として最適です。
現代文の問題を解くのが苦手な場合、いくつかの原因が考えられます。1つは、読解力不足。本文の内容について理解するという意味もありますが、それ以上にそれぞれの問題で何を問われているのか?を読み取るための読解力が不足していると得点が取れません。また、現代文でよくテーマになる概念や考え方に対する知識がないと、出題の意図を読み取りにくくなってしまうという場合もあります。
こうした苦手の原因を解消するために役立つのが「現代文へのアクセス」シリーズです。レベル別に3冊出版されていますが、今回紹介する「基本編」が最も簡単になっています。1つ1つ順番に解き進めて、現代文を解くために必要な考え方に慣れていきましょう。
どの参考書から始めるか迷った場合の考え方
受験生によくある悩みとして「自分に合ったレベルの参考書がどれなのかわからない」というものがあります。特に入試までの残り時間が短くなってくると、「簡単すぎる問題集をやるのは時間がもったいないのではないか?」といった不安や、「最短で高得点が取れる参考書はどれなのか?」と気になったりするものです。
そういう場合におすすめなのは、レベルが異なる2つの候補があった場合まず、難しい方を解いてみることです。難しい方にチャレンジして、しっかり理解が追いつくようであればその問題集から解けばよいですし、そうでなければレベルを下げた方の易しい問題集に着手するのが良いです。悩むより、まずは試してみましょう。
または、簡単な方の問題集を初見で解けるかどうか試してみて、8割以上正解できるかどうかを試してみるという方法でも大丈夫です。もし、正解率が8割を切るようであればその問題集から順番にやっていった方が効率よく実力が身につきます。現代文で言えば、今回紹介する「アクセス」の基本編より少し難しいレベルの参考書として『現代文読解力の開発講座』があります。どちらから手を付けていいか迷う場合には、まず解いてみて正答率をチェックする方法がおすすめです。
現代文の具体的な学習方法
問題集を使った具体的な学習方法を解説します。「入試現代文へのアクセス 基本編」には、現代文でよく登場する「対比」、「並列」、「例示」といった文章構造がわかりやすく解説されています。問題文として出てくる本文は必ず、段落が決まった構造で書かれているため、よく出てくるパターンを抑えておくことでスムーズに読解できるようになります。
また、「この段落は、例を挙げているだけだな」「この段落とこの段落は真逆の内容について書いているな」という風に文章を俯瞰できると、問題を解くために必要な情報だけをピックアップしてほかは飛ばし読みすることも可能です。文章を読んでいるうちに何が書いてあるのかよくわからなくなってしまったり、読むのに時間がかかってタイムアップしてしまう人はこの「文章構造を読み取る」ということを意識して学習するようにしましょう。
また、1周だけではなく2周、3周と繰り返し解くことも大切です。その際、ただ正解を暗記してしまうのではなく、なぜそれが正解になるのか?といった解答の根拠を考えるようにしてください。この練習を繰り返すことで、実際の入試問題を解くときにも自信をもって正解を選ぶ力が身につきます。
次のレベルとしておすすめの参考書はこちら
アクセスの基本編が終わったら、その次のレベルとしておすすめの参考書に前述の『現代文読解力の開発講座』や、さらに難関校を目指す人向けの『現代文と格闘する』などがあります。ただし、これらの参考書に進む前に今やっている問題を正答率8~9割以上で解ける状態にしましょう。なんとなく1周解いてすぐ次の参考書、という進め方では問題を解くための考え方が身につきません。
現代文で出てくるテーマには頻出のものがあるので、同じ出版社から出ている『ことばはちからダ!現代文キーワード』などを使って抑えておくのも有効です。このキーワード集は今回紹介したアクセスシリーズとも対応しているので知識を効率よく整理できます。頻出テーマの背景知識を持っておけば、本文の要旨を素早く正確に読み取れるようになるので得点力アップにつながります。
まとめ
『入試現代文へのアクセス 基本編』は、現代文を解くのにかなり苦手意識のある人にもわかりやすい参考書です。現代文で頻出のテーマや文章構造が平易な解説とともに掲載されているので、現代文の偏差値が40台からでも取り組めます。
問題を解いていくときには、ただ正解を暗記してしまうのではなく、なぜそれが正解になるのかの根拠も含めて自分の言葉で説明できるようにしましょう。その訓練を繰り返すことで、初めて見る問題にも対応できる得点力が身につきます。1周だけでなく、2周、3周と演習を積み重ねて、どの問題を解いても正答率9割以上が取れる状態までもっていってください。その次の段階で、さらに上のレベルの参考書に進んでいくと着実に現代文を点数アップしていくことができます。