科目 | 国語(漢文) |
出版社 | 学研マーケティング |
目的 | 漢文対策 |
対象者 | 漢文が苦手な人 |
難易度 | 共通テスト8割レベル |
分量 | 197ページ |
使用期間 | 高2~高3夏休み前頃まで |
ジャンル | 漢文 講義系問題集 |
・オススメポイント
分量が少なくすぐに終わり、共通テスト8割レベルの知識が身につく
・注意点
送り仮名の説明が少ないので音読で補う。
漢詩はステップアップノート10で補強する。
この1冊で共通テスト8割の実力がすぐに身につく
『漢文早覚え速答法パワーアップ版』は、漢文が苦手な人にもおすすめの参考書です。内容は講義形式でわかりやすく、要点の説明の後にすぐに演習問題が続く構成になっています。
この一冊だけでも共通テストで8割レベルの知識が身につく上、 問題数も少ないためすぐに終わらせることが可能です。そのため、漢文が苦手な人、なかなか点数が上がらずに困っている人でも取り組みやすく、短期間で点数をアップできます。
漢文はそもそも読み方がわからなかったり、何から手をつけたらいいのかわからないと言った人が非常に多い科目です。しかし、この漢文早覚え速答法はそうした漢文が苦手な人にも理解しやすい講義形式の口調で書かれていて、何をどの順番で覚えれば良いのか明確に分かるのがポイントです。この参考書の詳しい特徴や使い方の注意点についてお伝えしていきます。
漢文が苦手な人もまずはこれだけ覚えよう
漢文を解くためにはまずもって知識が必要です。よく使われる句形の意味や、漢字の読み方、送り仮名の付け方が分からなければいくら考えても正しい答えが導き出せないからです。見慣れない感じがたくさん出てくるので膨大な量の暗記をしなければいけないと思いがちですが、この参考書で紹介されている覚えるべき基本的な句形はたったの10個です。
参考書の中では”いがよみ公式”という名前で解説されているこの10個の重要句形を1つずつ演習すれば、「漢字の部分以外の読み方」に注目することで暗記の量を最小限に抑えつつ、入試で出題されやすいポイントを覚えることができます。
ただ知識が羅列されている参考書と違って、まず最初に覚えなければいけない項目や、覚え方の語呂合わせなどが親しみやすい口調で書かれているので、1ページずつ順番に読み込んで行くと自然に漢文が得意になっていきます。
10個の”いがよみ公式”を覚えたら、それに加えて知っておくべき漢字を覚えましょう。これは漢字が書ける必要はなく、漢字の形を見て意味がわかる状態になっておけば点数が取れるという暗記リストです。
また、それぞれの暗記項目の直後に簡単な演習問題が載っているので、覚えた知識がきちんと活用できるかどうかをチェックできる構成になっています。1日にやる分量を決めてまとめて勉強すれば短期間で一冊仕上げることが可能です。
送り仮名のマスターには音読が重要
漢文早覚え速答法は、最低限覚えるべき項目を要点だけに絞って掲載しているため、送り仮名についての説明が少なくなっている箇所があります。参考書勉強する際には問題ありませんが、なぜその送り仮名になっているのか気になる人にとっては説明不足感が否めません。
より詳しく知りたい人には『漢文ヤマのヤマ』という別の参考書がおすすめですが、漢文が苦手な人であれば細かい知識を追うよりもまず音読をすることで送り仮名になれていく方が大切です。漢字の文章だけを見て送り仮名を含めた読み方がスラスラ言えるような状態になるまで音読の練習を繰り返しましょう。
読み方がわかれば漢字の句形にも慣れてくるので、初めて見る漢文でもぱっと見た瞬間に意味が推測できるようになります。
共通テストレベルの難易度であれば8割はこの参考書に載っている知識だけを使って解くことが可能です。
また、最近の入試問題では難しい問題として漢詩についての知識が必要とされるものが出始めています。漢文早覚え速答法にも関心の「これだけは覚えておきたい」という知識が含まれているのですが、それに加えて『ステップアップノート10』という別の参考書に掲載されている漢詩についての知識も身につけておくとさらに高得点が見込めます。
早覚え速答法を一通りマスターした人はこれらの別の参考書にも取り組んでみてください。
私大&記述対策には付録の小冊子を活用
付録で付いている小冊子も、受験対策のために非常に役立つ内容となっています。漢文の読み方や意味の知識とは別に、私大の二次試験や共通テスト、そして記述問題対策といった形で、入試問題形式別の対策が詰め込まれている小冊子です。
どのような形式の問題が出題された時に、どこに注目すると答えがすぐに見つかるかといった解き方のテクニックが掲載されています。
この小冊子をやっておくことで、記述問題にも対応できるようになる他、この解き方を知らない他の受験生よりもて早く問題を解き進められるようになります。自分の受ける大学の出題傾向に合わせて、この小冊子の問題も練習しておけば、漢文についての知識はほぼマスターできると考えてよいでしょう。
まとめ
今回紹介した『漢文早覚え速答法 パワーアップ版』は、漢文が苦手な人でも覚えやすいコンパクトな内容で、共通テストで8割以上得点できるハイレベルな実力が身につきます。
これから漢文を勉強する人の最初の一冊としてもオススメです。
まずはこの参考書に掲載されている10個の句形と、頻出の漢字を覚えて、問題演習をしながら知識を身につけていくようにしましょう。基礎が固まった段階で自分が受ける大学の過去問や共通テストの過去問に取り組むことで、安定して漢文で得点が取れる状態まで持っていけます。
国語の点数をアップしたい人は是非この参考書を活用して漢文の実力を高めてください。