
現代文が苦手な人は、問題を解くときに文章をただ目で追うだけになりがちで、読みながら内容を深く理解することに、難しさを感じることがあるかもしれません。
『新・現代文レベル別問題集1 超基礎編』は、現代文が得意な人の思考方法を徹底解説した問題集で、解き方のテクニックではなく本物の文章の読解力を身に付けることができます。
この記事では『新・現代文レベル別問題集1 超基礎編』のレベルや最適な使い方、いつから使ったらいいのかといった疑問にお答えし、詳細に解説します。
教材名 | [東進ブックス 大学受験 レベル別問題集シリーズ] 新・現代文レベル別問題集1 超基礎編 |
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ジャンル | 問題集 |
出版社 | ナガセ |
出版日 | 2021/12/10 |
必要時間目安 | 10時間 |
目指す大学群レベル | 共通テスト |
分量 | 240頁 |
具体的なおすすめポイント
- 現代文の読み方を初歩から徹底学習できる
- 現代文が得意な人の思考を「脳内活動」と称した解説で再現している
- 読みやすい文章をを厳選し、無理なくレベルアップできる
注意点
- 基礎編の位置づけなので、入試対策の演習を別途する必要がある
文章を正しく解釈するための一冊|『新・現代文レベル別問題集1 超基礎編』
『新・現代文レベル別問題集1 超基礎編』は、現代文講師である筆者2人の、問題文を読む際の思考プロセスを全文にわたって再現した解説を掲載しています。
現代文が得意な人の読解方法を理解することで、国語が苦手な人でも思考しながら読む力を身につけることができます。
『新・現代文レベル別問題集1 超基礎編』はどんな人におすすめ?
『新・現代文レベル別問題集1 超基礎編』は、入試現代文の学習を始める人が、試験対策のテクニックではなく、まずは正統派の読解方法を身につけたいときにおすすめの参考書です。
また、これまでの学習で現代文に苦手意識を持っていた受験生が、基礎から読み方を学び直すのにも最適な内容です。
具体的な対象レベルとしては、『田村のやさしく語る現代文』などの基礎的な参考書に取り組んでも難しく感じたり、得点につながらないと悩んでいる人におすすめです。
『新・現代文レベル別問題集1 超基礎編』のレベル
本シリーズは、①超基礎編から⑥最上級編までの全6段階に分かれており、受験生の学力や志望大学のレベルに応じて細かくレベルが設定されています。
その中でも入門編にあたる①超基礎編は、大学受験の基礎レベルに位置づけられ、高校1年生、2年生や入試現代文の初学者向けの内容となっています。
収録されている問題は、旧センター試験の過去問や、初学者でも読みやすい文章を厳選して作成したオリジナル問題が中心で、読解力を基礎から養う構成になっています。
もし本書が難しく感じる場合は、『できた!中3国語 読解』や『こわくない国語 文章の読解』などの高校入試向け参考書から始め、高校入学レベルの基礎力をつけた後に再挑戦するのがおすすめです。
『新・現代文レベル別問題集1 超基礎編』はいつから使えばいい?
『新・現代文レベル別問題集1 超基礎編』をいつから使うかについては、高校1・2年生のうちに取り組むのが理想的と言えます。
本書の目的は現代文読解の基礎を固めることなので、早めに学習を始めるほど、その後の問題演習に多くの時間を確保できるためです。
もちろん、高校3年生以上でも、現代文の対策が不十分な場合や一から学び直したい場合に非常に有効ですので、自分の状況に応じていつからでも活用できる内容となっています。
『新・現代文レベル別問題集1 超基礎編』の特徴
『新・現代文レベル別問題集1 超基礎編』は、本シリーズの中でも最も基礎レベルの内容となっており、文章の読み方を徹底的に学習することができます。
本書の特徴について、詳細に解説していきます。
読み方を徹底学習できる
『新・現代文レベル別問題集1 超基礎編』は、解答テクニックに頼るのではなく、文章を正しく読む力を養うことを目的とした正統派の参考書です。
収録されている問題は10題と少なめですが、1題ごとに詳細な解説がついており、解いた後にじっくり復習できるため、入試現代文に不慣れな人でも無理なく読解力を身につけられます。
正しく読めるようになれば自然と正答率も上がるため、この段階では解答の導き方よりも、文章の読み方に重点を置いて徹底的に学習できる構成になっています。
現代文が得意な人の思考を再現
『新・現代文レベル別問題集2 初級編』の最大の特徴は、すべての問題の解説に「脳内活動」という項目が設けられ、読み方を徹底的に習得できる点です。
国語が苦手な人は、文章を読む際にただ字面を追いがちですが、得意な人は読みながら頭の中で自分の言葉に置き換え、内容をかみ砕いて理解する習慣が身についています。
「脳内活動」ではこのプロセスを可視化し、文章を読む際に脳内に浮かぶ疑問や気持ちを口語体のわかりやすい言葉で記載し解説しています。
現代文が得意な人の思考プロセスを学ぶことができるので、それを理解し真似していくうちに、自然と自分でも理想的な読み方を実践できるように工夫されています。
適切なレベルの良問を厳選
『新・現代文レベル別問題集1 超基礎編』は、厳選された文章を扱い、難易度やジャンルを段階的に配置しているため、苦手な人でも無理なく読解力を伸ばせる構成になっています。
設問も頻出の形式を中心に、基礎力を養うのに最適な良問が揃っており、効率的かつ着実に学習を進めることができます。
『新・現代文レベル別問題集1 超基礎編』の使い方
『新・現代文レベル別問題集1 超基礎編』は、演習を重ねて解答テクニックを身につけるタイプの参考書ではなく、1題ずつ丁寧に取り組み、文章を順序立てて正確に読み解く力を養うことを目的としています。
実力をしっかり身につけるためには、この趣旨を理解した上で効果的な使い方を工夫することが重要ですので、以下に紹介する使い方を参考にしながら取り組んでみてください。
初めに解説動画で前提知識を得る
『新・現代文レベル別問題集1 超基礎編』には、筆者2人による解説動画が付属しています。
本文に取り組む前にまずこの動画を視聴し、「具体化」「予測」「位置づけ」など、文章を読むうえで重要な前提知識を学んでおくと、解説を読んだ際にスムーズに理解できるようになります。
独力で一通り問題を解く
本文に取り組む際は、最初は難易度が高いと感じても、現時点での自分の実力でじっくり時間をかけて問題を解くことが大切です。
その際、難しいと感じた部分や解答の根拠となった箇所をメモしておくと、復習の際に効率が格段にアップしますので、実践することをおすすめします。
「脳内活動」を参考に自分の思考を確認
一通り解答が終わったら、本書の特徴である詳細な解説を隅々まで活用し、時間をかけて復習を行いましょう。
復習の際は、正解や不正解にこだわらず、解答時に自分がどのような思考をしたのかを振り返ることが大切です。
解答時にメモしておいた内容を元に思考を整理し、解説中の全文解釈と「脳内活動」をよく確認しましょう。
自分の思考と照らし合わせることで、正しい読み方との違いに気づくことができます。
もし「脳内活動」に示されているような思考が実践できていなければ、自分の足りない部分を分析し、次回に活かせるように復習してください。
『新・現代文レベル別問題集1 超基礎編』の注意点
『新・現代文レベル別問題集1 超基礎編』は、国語が苦手な人や入試現代文の初学者に向けて、正しい文章の読み方を身につけるための基礎的な内容を扱った参考書です。
そのため、読み方が確実に身についているかどうかは演習で確認し、読解力だけでなく解答力も磨く必要があるので、本書で基礎を身につけた後は、さらに問題集で演習を重ねていきましょう。
演習用の問題集としては、本シリーズのレベル②以降を使って段階的に難易度を上げるか、『船口のゼロから読み解く最強現代文』などを取り組むのが理想的な順序です。
『新・現代文レベル別問題集1 超基礎編』|まとめ
本記事では、国語が得意な人の思考プロセスを解説した『新・現代文レベル別問題集1 超基礎編』のレベルや使い方、いつから使ったらいいのかといった情報をご紹介しました。
『新・現代文レベル別問題集1 超基礎編』は「脳内活動」という解説項目で、国語が得意な人の思考プロセスを詳細に言語化しており、苦手な人でも自分の言葉に言い換えながら読む習慣を身につけることができます。
本書の使い方次第で正しい文章の読み方を習得し、本物の国語力を身に付けることができますので、入試現代文に苦手意識がある人はぜひ本書を手に取って、得点力アップを目指していきましょう。