『日本史探究授業の実況中継(1)』は、実際の予備校の授業をもとに作成された講義形式の文章を通して、原始から古代までの時代の理解を深め、インプットすることができる参考書です。
本記事では、『日本史探究授業の実況中継(1)』の特徴や使い方、レベル、いつから使うべきか、注意点について解説していきますので、ぜひ最後まで記事を読んで、本書を最大限活用してください。
教材名 | 日本史探究授業の実況中継(1) |
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ジャンル | 参考書 |
出版社 | 語学春秋社 |
出版日 | 2023年10月24日 |
必要時間目安 | 1周あたり約2週間 |
目指す大学群レベル | 日東駒専・東京一工・旧帝大・早慶上智・GMARCH・関関同立 |
分量 | 340頁 |
具体的なおすすめポイント
- 実際の予備校の授業をもとに作成した講義形式の文章で楽しく、理解しやすい
- 授業サブノートで内容の整理、暗記ができる
- 日本史年表トークの音声付きでさらに理解が深められる
注意点
- 早慶レベルまで完全網羅しているためかなり細かい
- 全範囲を勉強する場合には4冊というかなりの分量をこなす必要がある
- 日本史B版からの大きな変化はない
講義系参考書のド定番『日本史探究授業の実況中継(1)』
『日本史探究授業の実況中継(1)』は、河合塾講師の石川晶康先生の実際の授業をもとに作成された講義形式の参考書で、原始から古代の時代について理解を深めながら、インプットをすることができます。
タイトルに「実況中継」とあるように、実際の講義を受けているかのようにわかりやすく、楽しく学習することができ、さらにサブノートや年表トーク音声もついているため、まさに講義系参考書の定番中の定番、最強の1冊であるといえるでしょう。
『日本史探究授業の実況中継(1)』はどんな人におすすめ?
『日本史探究授業の実況中継(1)』は、MARCHレベル以上の大学を目指す受験生や、学校の授業の予習復習をしっかりしたい高校1・2年生におすすめです。
日本史の学習を進めていくにあたって欠かせない流れや用語の意味を、石川先生の講義を再現した文章を通して身につけることができ、受験勉強の最初に取り組むべき1冊となっています。
また、日本史探究の教科書に準拠した構成になっているため、高校1・2年生の予習や復習、定期試験対策などの日常学習にも活用することができ、受験生でなくてもおすすめできる参考書です。
『日本史探究授業の実況中継(1)』の特徴
『日本史探究授業の実況中継(1)』は、実力派講師の石川先生の実際の講義内容をもとに作成された面白くわかりやすい講義形式の文章を通して、原始から古代までの学習ができる講義系参考書です。
適宜、図表や史料、ポイントのまとめや数多くの問いかけが挿入されており、講義を受けているような臨場感を味わいながら楽しく日本史の理解を深めていくことができます。
さらに、内容の整理やインプットに活用できる授業ノート(サブノート)と付録の年表を使った解説音声「年表トーク」まで付いているため、知識の定着にも抜かりがありません。
『日本史探究授業の実況中継(1)』の使い方
『日本史探究授業の実況中継(1)』を正しい使い方で取り組むことで、MARCHや早慶、難関国公立大の2次試験レベルに日本史の理解を引き上げることができます。
ここでは、本書がもつ学習効果を最大限引き出すための使い方をいくつかのポイントに分けて解説していきます。
ステップ1:まずは一通り通読する
まずは大まかに全体像を理解し、その後に細かいところも含めてインプットしていくというのが、日本史学習の基本的な流れですので、まずは本書を通読しましょう。
第1回〜第17回の講義で分かれていますので、1日2〜3回を目安に読んでいき、1日目は1〜2回、2日目は2〜3回、3日目は2〜4回というように2日目以降は、前日の復習も含めて読んでいくようにしてください。
この段階では、細かいところを覚えようとするのではなく、理解することに注力して読み進め、流れや用語の意味を説明できるようになる状態を目指しましょう。
ステップ2:授業ノートを活用して定着をはかる
付属の授業ノートをいつから使うかというのが難しいところですが、本編が2回くらい通読できたら、ノートを開きながら本編を熟読していくという使い方が最適です。
第1回を読んだら、第1回の授業ノートを赤シートで隠し、講義を思い出しながら自分で授業を再現してみると、用語のインプットをしながら理解も定着させることができます。
また、本編の中で難しかった内容や注意事項、学校での学習、問題演習の復習などの情報をこの授業ノートに集約し自分だけの復習ノートにしていきましょう。
ステップ3:年表トーク音声を聴く
日本史年表トークの音声もいつから使うべきか難しいですが、本編と授業ノートを活用した学習がある程度進んできたら、別冊の年表を見ながら「日本史年表トーク」の音声を聴いてさらに理解を深めていきましょう。
移動中など隙間時間も上手に使って何度も聴き、年表や授業ノートを見るだけで石川先生の講義の声が聞こえてくるようになるのが理想です。
また、年表を見ながら自分で講義音声を再現してみるという使い方も、理解を自分のものとして定着させることができるためおすすめです。
ステップ4:問題集と併用・個別に復習
ここまで学習を進めることができれば、ある程度日本史の理解や知識の定着ができているはずですので、問題集を活用して実践的な対策をしていきます。
問題演習のなかで理解が不十分だなと感じたときや追加の情報があったときに、本編の該当箇所を読んだり、授業ノートに書き込んだりして復習をしていきましょう。
また、本編に登場する史料だけをチェックして、語句の穴埋めにチャレンジしたり出典・著者を覚えたりすることや、年表で年号を暗記し、年号から出来事を想起したり、出来事から年号を想起したりできるように、個別に復習していくのも効果的です。
『日本史探究授業の実況中継(1)』のレベル
『日本史探究授業の実況中継(1)』は、MARCHから早稲田大学などの最難関私立大学、難関国公立大学の2次試験に対応できるレベルの参考書です。
収録語数は4000語と難易度の高い用語まで収録されており、共通テストや、MARCHや関関同立はもちろん、早慶上智、難関国公立大学などでも得点率を大きくアップさせることができるでしょう。
『日本史探究授業の実況中継(1)』はいつから使えばいい?
『日本史探究授業の実況中継(1)』はいつから使えばいいのでしょうか?
本書は講義形式の参考書、基本的には日本史の受験勉強の最初に取り組むものですので、難関大を目指すのであれば、できるだけ早く始めるべきです。
できれば高2の秋、遅くても高3の初めにはスタートして、夏休み終了時には本書だけなく『日本史探究授業の実況中継(2)〜(4)』の残りの3冊も完了させることを目指しましょう。
また、日常学習でも使用することができますので、高1・高2の早い時期から取り組み始めるのも問題ありません。
『日本史探究授業の実況中継(1)』の注意点
『日本史探究授業の実況中継(1)』は、難関大を目指すための講義系参考書の中で最もおすすめできる1冊ですが、いくつかの注意点もあります。
ここでは、本書の持つポテンシャルを最大限引き出すためにどのようなことに気をつけていけば良いかを解説していきます。
内容がかなり細かい
『日本史探究授業の実況中継(1)』は、早慶などの最難関大学にも対応できる情報が盛り込まれているため、かなり細かい用語まで網羅的に解説されています。
もちろん解説自体はわかりやすいですが、中学歴史の知識が曖昧な人や、歴史が苦手な人にとってはかなり難しいと感じると思います。
また、日東駒専や共通テストレベルが到達目標の受験生にとっては場合によってはオーバーワークになってしまい、学習効率が悪くなる可能性もあるので注意が必要です。
分量が多い
『日本史探究授業の実況中継(1)』の1冊だけで340ページ、さらに授業ノートと付属音声もあると考えるとかなりの分量ですが、本書は原始から古代までの内容しか学習することができません。
受験勉強をする場合、⑴〜⑷の4冊の『日本史探究授業の実況中継』に取り組む必要があり、それぞれ前述したような使い方で学習していくとなると、かなりの時間がかかり、生半可な気持ちで取り組むと挫折する可能性があります。
受験本番までの時間や使える学習時間、自分のレベルなどを考えて、本書と向き合っていくべきか、それとも本シリーズより分量が少なく、1冊や2冊で完了できる参考書に取り組むべきかを検討するようにしてください。
日本史B版から大きな変化はない
『日本史探究授業の実況中継(1)』は、「日本史B」から「日本史探究」という新課程の変化に合わせて、『日本史B授業の実況中継(1)』を改訂したものになりますが、内容はほぼ変わっておらず、日本史B版で勉強しても大きな問題はありません。
すでに日本史B版を所有している人は、4冊分のお金を払って日本史探究版を購入するよりも、日本史探究用の問題集など補助教材として購入して学習していく方がいいかもしれません。
『日本史探究授業の実況中継(1)』|まとめ
本記事では、『日本史探究授業の実況中継(1)』について、その特徴や学習法、いつから使えばいいのかについて解説してきました。
『日本史探究授業の実況中継(1)』は、かなり分量もあり完了させるにはそれなりの時間がかかりますが、しっかりと読み込み、授業ノートも活用して丁寧に学習してくことで、確実に日本史の学力を向上させることができるはずです。
ぜひ、本書を活用して、志望校合格を目指してください。