科目 | 英語 |
出版社 | 文英堂 |
目的 | 英文法習得 |
対象者 | 英文法の基礎を身につけたい人 |
難易度 | 基礎レベル |
分量 | 144ページ |
使用期間 | 高1~高3 いつでも |
ジャンル | 書き込み式英文法ドリル |
・具体的なオススメポイント
シンプルな構成で取り組みやすい
・注意点
英文法解説は載っていないので、別途講義形式の参考書を参照すること
ドリル形式で英文法が身に付く『高校英文法基礎パターンドリル』
『高校英文法基礎パターンドリル』は、タイトルの通りドリル形式の書いて覚える英文法教材です。中学で習う基礎的な文法事項から、高校で習う英文法の基本的な内容までをひたすら書いて覚えるドリルとなっています。
あくまでも書いて覚えることに特化した教材のため、文法事項についての解説はまったく載っていません。一通り英文法の内容を理解できた人が、英作文などで使える形で英文法や語法を体得するために使う教材ですので、注意しましょう。
中学・高校で習う英文法項目を64個のセクションに細分化してまとめてあって、1セクションに対して2ページずつのドリルとなっています。それぞれの文法事項のポイントについて、選択問題から始まり、並べ替え問題、そして英作文問題とステップアップする構成が特長です。
すべてのセクションで同じパターンのドリルになっているので、英語に苦手意識がある人やどうやって勉強したらよいのかわからない人でも無理なく学習できます。
『高校英文法基礎パターンドリル』はこんな人におすすめ
他の問題集にはない、一風変わった構成となっている『高校英文法基礎パターンドリル』ですが、いくつかのパターンの受験生におすすめできます。まず、英作文問題が出題される大学を志望している受験生です。
英作文では、内容が出題内容に沿っているかチェックされるのと同時に、文法的にミスがないことが採点のポイントになります。文法的にミスがない英文を書くには、いちいち頭の中で考えて英文を作り出すのではなく、すでに完成している英文の一部を別の単語に置き換えるのが効果的です。
『高校英文法基礎パターンドリル』に載っている例文はどれも、文法的に正しい文章ですので、これらを反射的に書けるようにしておけば英作文で使える表現が格段に増えます。
次におすすめなのが、英文を読むスピードをアップしたい受験生です。英作文のドリルが、なぜ速読に役立つのか疑問に思う人もいるかもしれませんが、反射的に書ける英語の文章が増えれば増えるほど、読むスピードも速くなっていきます。その理由は、英語と日本語の語順にあります。
日本語と英語の語順は基本的に前後が逆になっているので、頭の中にストックされている英文が少ないとどうしても意味を理解するのに時間がかかってしまいます。しかし、『高校英文法基礎パターンドリル』で英語を英語として反射的に書けるようにしておくと、英文をいちいち日本語訳することなく、読んだ語順のまま理解していけるようになるのです。
これにより、英文を読み取るスピードの向上も期待できます。ほとんどの受験生は、中学レベルの英文法を頭では理解していますが、反射的に書けるほどトレーニングを積んでいません。そのため、『高校英文法基礎パターンドリル』を使って反射的に英文を書けるようにすると、差をつけることが可能です。
また、今後大学入試で導入される予定のスピーキングのテストにおいても、このドリルを使ったトレーニングが役立つでしょう。
『高校英文法基礎パターンドリル』を学習する際の注意点
英文法の基礎知識にあいまいなところがある場合は、『高校英文法基礎パターンドリル』に取り組む前に各セクションの文法テーマをしっかり理解してください。ただ丸暗記する形でも一定の効果は期待できますが、やはり文法的なポイントや構文の仕組みが分かった上でドリルに取り組む方が学習効果は高いです。
意味が分かっていないものを丸暗記するのには時間と労力がかかる上に、記憶も定着にしにくいので注意してください。なお、英文法に苦手意識がある場合は、講義形式の参考書をつかって学習するのがおすすめです。
たとえば『大岩のいちばんはじめの英文法』などは、扱われているテーマの難易度もちょうどよく、解説がわかりやすいのでおすすめできます。まずは、こうした講義系の参考書で文法事項の要点を理解したうえで、文法に沿った正しい英文を反射的に書けるトレーニングを『高校英文法基礎パターンドリル』を使って積んでいってください。
リスニングやスピーキングに応用したい場合は書かずに勉強する方法も
『高校英文法基礎パターンドリル』は書いて学習する前提で作られている教材ではありますが、あえて書かずに口頭だけで練習を繰り返すのもおすすめです。口頭で反射的に答えらえるようにトレーニングを積んでいくと、リスニングやスピーキングの力も高まります。
その際は、発音やイントネーション、アクセントにも注意して取り組むのがベストです。また、書かずに口頭で繰り返すと、同じ時間で繰り返せる練習回数が増えますので、電車の中や移動中など書き込み式の練習ができない隙間時間をつかって口頭で練習するのもよいでしょう。
まとめ
今回は、書いて覚える形式の『高校英文法基礎パターンドリル』についてご紹介しました。文法知識は頭で理解することに加えて、反射的に書けるようにしておくとさらにレベルアップできます。
『高校英文法基礎パターンドリル』のような形式の教材はほかになく、クオリティも高いのでおすすめです。英作文や読解力、リスニング力やスピーキング力など、幅広い英語力のアップに役立つので、ぜひ取り組んでみてください。