英作文ハイパートレーニング 自由英作文編

・具体的なオススメポイント
自由英作文の書き方が具体的に解説されている
・注意点
文法や単語を一通り仕上げてから英作文にとりくむこと

自由英作文が出題される大学を受けるならこの１冊

『英作文ハイパートレーニング 自由英作文編』は、タイトルの通り自由英作文をトレーニングできる参考書です。自由英作文とは、指定されたテーマについての意見や主張を、字数制限に合わせて英語で記述する問題形式のこと。

７０語や１００語といった限られた単語数で、題意に沿った回答を書く必要があるため、きちんと点を取るためには練習が必要です。指定された語数をただ埋めるだけでは、内容が薄くなってしまい高得点がもらえない場合もあります。今回の『英作文ハイパートレーニング 自由英作文編』では、どのように自由英作文の問題を解けばよいか、考え方のプロセスが具体例を交えて解説されているので、自由英作文で高得点を狙いたい人に特におすすめです。詳しい使い方や特徴についてお伝えしていきます。

テーマに合わせた英作文の段落構成が学べる

自由英作文では、英語で記述するためのお題にいくつかのパターンがあります。たとえば、ある主張に対して賛成か、反対かの立場を表明して、その理由を述べながら意見を書く問題。あるいは、絵や図が書いてあって、そこに描写されていることや読み取れる内容を英語で書くという問題。

または、最近ではEメールのやり取りについて、適切な返信文章を作成するという問題が出題されるケースもあります。こうしたそれぞれのテーマによって、高得点が取りやすい段落構成は微妙に変わってくるので注意が必要です。『英作文ハイパートレーニング 自由英作文編』では、こうした色々なパターンの英作文のお題に対して、どういうときにどんな風に書いたらいいのかが丁寧に解説されています。

また、各テーマの模範例文には、「賛成の立場で書いた場合の回答」と「反対の立場で書いた場合の回答」の両方が並べて書いてあるのがこの本の特長です。どちらの立場を選んだとしても、参考となる具体的な例文が確認できるので、何を書けばよいか迷うようなことがなくなります。サンプルとして載っている模範解答の通りでなくてもいいので、同じくらい具体的な根拠や理由を明示しながら英文を作るトレーニングをしていってください。

英語の知識だけでなく、文章作成のコツが詳しく載っている

自由英作文のテキストである『英作文ハイパートレーニング 自由英作文編』ですが、この本の冒頭の数十ページは英語というよりも「文章作成のコツ」にフォーカスした内容が解説されています。あるテーマにそって文章を書くときに、どのように書いたらいいのか？という構成に関する考え方や、肉付けしていくための題材を書き出して素材を集めるための考え方が詳しく載っているのが特長です。

英作文に限らず、自分の意見や主張をまとまった文章で伝える場合には、決まったパターンの型があります。まず最初に結論や主張を簡潔に述べ、その理由がいくつあって、それぞれどのようなものかを述べたうえで、最後にまた結論をまとめるといった段落構成です。このような形にのっとって作文をする際に、何をどの順番で考えればよいのかという解説が『英作文ハイパートレーニング 自由英作文編』に詳しく掲載されています。まずは、この本の冒頭部分の解説をよく読んで、自由英作文に取り組むときの考え方のパターンを身につけていってください。

英作文の問題はサンプル例文を借用するのがコツ

英作文ハイパートレーニングシリーズには、もう１冊「和文英訳編」という本があります。こちらでは、和文英訳というよりも「英作文で使いやすい構文」の知識がたくさん収録されていて、ここで使われているような構文や言い回しを使うと英作文を文法的に正しく、かつ濃い内容で仕上げることが可能です。

また、『英作文ハイパートレーニング 自由英作文編』にも、サンプルとなるような英文が掲載されていますので、自分の意見や主張に近い模範解答を丸々１つ、暗記してしまうのもおすすめです。そして、実際の自由英作文の答案を解くときには、その丸暗記した構文の一部を自分の意見に合わせて変形させれば、文法的に正しい英文を短時間で書き上げられるようになります。

日本語で試行した内容をいちいち英訳する形で書いていると、時間が足りなくなってしまうだけでなく、文法的にもおかしな文章ができてしまうことが多いです。それよりも、すでに完成している正しい英文を参考に、名詞や動詞、副詞といったパーツを自分なりに変更して書いていく方が、短時間で高得点を狙えます。

まとめ

『英作文ハイパートレーニング 自由英作文編』は、自由英作文が出題される大学を受ける人におすすめの１冊です。エッセイや要約問題、Eメールの返信にいたるまで、幅広いテーマの自由英作文の問題をトレーニングできるのが特徴となっています。

模範解答も分かりやすく、かつ反対・賛成の両方の立場のサンプル文が掲載されているので、これらをそのまま覚えて借用しながら英作文を書けば、かなりの高得点が見込めるでしょう。字数制限のある英語での記述問題で点を稼ぎたい人は、ぜひこの教材を使った英作文の書き方のコツをマスターしていってください。