科目 | 英語 |
出版社 | 桐原書店 |
目的 | 英語長文演習 |
対象者 | 共通テストよりやや難しいレベルの英語長文演習をしたい人 |
難易度 | 共通テスト~中堅国公立レベル |
分量 | 222ページ |
使用期間 | 高三2学期ごろ~過去問演習前まで |
ジャンル | 英語長文問題集 |
・具体的なオススメポイント
全文にSVOCが振られていて、解説も分かりやすい
・注意点
正解が出せるだけでなく、解答の根拠や、全文のSVOC解釈にも取り組んで活用すること
共通テストレベルの長文読解演習におすすめの問題集
『大学入試英語長文ハイパートレーニング レベル2 新々装版』は、長文読解の演習をしたい人におすすめの問題集です。
英語長文のハイパートレーニングシリーズは全部で3つのレベルが出版されていて、今回ご紹介するものは真ん中のレベルの難易度となっています。
収録されている問題数は12題と標準的なボリュームで、無理なく取り組める分量になっています。
なお、同様の長文読解問題集として『英語長文レベル別問題集』などがありますが、これらと比べると難易度はやや高いです。
共通テストレベルから、MARCHに届く一歩手前くらいのレベルまでの難易度設になっています。
全文にSVOCが振られているので精読の練習に最適
英語長文ハイパートレーニングは、解説が分かりやすいだけでなく、全文にSVOCの構文が振られているのが特長です。
そのため、自分で問題文を読んでいくときに考えたSVOCの構造が正しいかどうかを漏れなく確認することができます。
通常の長文問題集ではSVOCが振られておらず、全訳が書いてあるにとどまっているものが多いです。
しかし、この参考書では全文のSVOCに加えて、その構文になっているのか?という一歩進んだ情報まで解説されているので、精読の練習に最適です。
長文読解の問題が苦手な場合、時間をかければ解けるのか、時間をかけても良く分からないのかで取り組むべき対策が変わってきます。
時間をかけても解けない場合には、そもそも英文を解釈する力が弱い可能性があるので、SVOCがきちんと読み取れているかどうかをチェックしましょう。
もし、構文が分かっていないようであれば、先に英文解釈の練習をするのがおすすめです。
時間をかければ解けるという段階になったら、あとは問題をたくさん演習して長文問題をスピーディに解くための訓練を積み重ねれば大丈夫です。
長文問題は、設問で聞かれている内容のヒントになる箇所をいかに早く探し出せるかがカギになってきます。
英語長文ハイパートレーニングでは、こうした英語長文の解き方のテクニックについても詳しく解説されているので、この教材を参考に短時間で正確に答えを導き出すための方法を身につけてください。
「ハイパートレーニング」で英語長文を学習するときのポイント
長文読解問題を演習する際には、ただ設問の答えがわかるだけでなく、なぜその答えになるのかという解答の根拠や、考え方のプロセスを重要視してください。
というのも、何回か繰り返し解いていると文章の内容を覚えてしまうので、2周目以降はなんとなく答えが分かってしまうという場合が多いです。
しかし、実際の入試では一度解いた問題が出題されるわけではありません。
そのため、初めて見る問題をどのように解いたらいいのか?という考え方のプロセスを身につけておかないと、なかなか点数が取れないということになってしまいます。
正解を導き出すために何をどう考えたのか、具体的に本文のどの箇所が解答の根拠になっているかなど、自分の言葉で説明ができるようになるのが理想的です。
また、ハイパートレーニング 共通テストレベル編で扱われている文章の難易度は、共通テストより少し難しいレベルです。
実力が身につく良問がコンパクトに収まっているので、問題をただ解くだけでなく、全文のSVOCの理解にも挑戦するとさらに学習効果が高まります。
その際、テキストに直接SVOCを書き込んでしまうと復習が出来なくなってしまうので、必ずコピーを取ったプリントの方に書き込んで、答え合わせをするようにしましょう。
英語長文ハイパートレーニングでは、構文が図示されるような形で分かりやすく解説されています。
「ここからここまでが名詞節」「ここからここまでが形容詞節で、直前の名詞節を修飾している」といった分の構造がもれなく把握できるので、これを参考に長文を読み解く力を身につけていきましょう。
付属のCDはシャドウイングにも使える
英語長文ハイパートレーニングシリーズは、付属のCDがついています。
CDには、この問題集に掲載されている長文が、リスニング問題で読まれるくらいのスピードで収録されています。
長文読解の精読練習にはかならずしもCDを使う必要はありませんが、時間に余裕がある場合はシャドウイングの練習を行うことでリスニング力と速読力を同時に鍛えられるのでおすすめです。
やり方としてはまず、テキストの本文を見ながら、CDに一歩遅れたタイミングで発音をまねていきます。
この時、意味が分からなかったり、つっかえたりしても気にせずに一通り発音してみましょう。
この練習により、ネイティブが読み上げるスピードやイントネーション、英文が読まれる時のテンポに慣れることができます。
スピードに慣れてきたら、今度はCDで読み上げられる音声をシャドウイングしながら、そのスピードで英文の内容を理解できるようにしましょう。
意味の理解が追いつかないところを繰り返し練習することで、英文を日本語に訳すことなく、英語の語順として解釈できるようになっていきます。
最後に、CDの音声なしで、テキストを音読してCDと同じくらいのスピードで読解できるように練習すると、初見の英文でもかなりのスピードで読めるようになります。
このレベルの長文で、全文のSVOCの解説があって、かつCDの音声もついている教材は少なく、貴重です。
受験本番まで時間的に余裕がある人はぜひ、挑戦してみてください。
まとめ
『大学入試英語長文ハイパートレーニング レベル2 新々装版』は、共通テストよりも少し難しいレベルの英語長文が分かりやすく解説されている問題集です。
前文にSVOCが載っていたり、CDが付属していたりと学習しやすい工夫がちりばめられた問題集になっています。
英単語、英文法、英文解釈が一通り終わり、英語長文の練習を積み重ねていきたい人におすすめできる教材です。
この教材を一通り学習した後は、志望大学の過去問を繰り返し演習するだけの基礎力が身につきますので、しっかりと精読の練習をして入試本番に備えていってください。