
『デュアルスコープ総合英語』は、高校英語の学習において避けて通れない「英文法」と「英文解釈力」を同時に養うことができる参考書です。
英文法の定義やルールを単なる暗記で終わらせず、実際の英語運用に役立つように構成されており、特に英作文や読解など、実践的な力を身につけることができます。
『デュアルスコープ総合英語』は、どんな人におすすめなのか、レベルはどうなのか、またその効果的な使い方を紹介していきます。
教材名 | デュアルスコープ総合英語 |
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ジャンル | 参考書 |
出版社 | 数研出版 |
出版日 | 2017年3月1日 |
必要時間目安 | 6か月 |
目指す大学群レベル | GMARCH・関関同立・成成明学・四工大・日東駒専・産近甲龍・女子大 |
分量 | 632頁 |
具体的なおすすめポイント
- 基本から応用までを一貫して学べる
- 文法解説が非常に丁寧で、分かりやすい
- 「なぜそうなるか」にこだわった解説
- 英作文や読解につながる「運用力」を養成できる
注意点
- ボリュームが大きいので網羅するのに時間がかかる
- 演習問題は多くない
文法の理解から運用へ│『デュアルスコープ総合英語』
『デュアルスコープ総合英語』は、「英文法を知ること」だけで終わらず、「使える英文法力」を身につけることを最大の目的とした参考書です。
「文法書」でありながらも、単なる知識の詰め込みではなく、実際に使える文法力、つまり英語の運用力を育てるための一冊となっています。
多くの高校で採用されており、受験対策だけでなく授業の補助教材としても広く使われています。
『デュアルスコープ総合英語』はどんな人におすすめ?
『デュアルスコープ総合英語』は、高校英語を系統的にまとめているので、英文法を理解しながら、さらに運用力を高めたいと考えている人にとって最適の一冊です。
本書では、高校英語の基礎的な内容から難関大学の入試レベルまで幅広く網羅し、特に発展的な内容においては、詳細な解説を施しています。
そのため、大学入試において英語の配点が高い大学を目指している人や、長文読解や英作文が出題される学部・学科を志望している人にもぴったりの内容となっています。
また、この参考書では、テーマを詳細に分けて丁寧に分かりやすく解説しています。
この点から英語が苦手となってしまい初めからやり直したいという人にも、特におすすめできる参考書です。
『デュアルスコープ総合英語』のレベル
『デュアルスコープ総合英語』は、中学英語の内容を網羅していることを前提に、一般的な大学入試に対応するレベルで作られています。
各文法項目ごとに初級から中級、そして発展的なレベルまで一つの流れで学ぶことができるような構成になっているので高校英語の初心者から利用できます。
また、非常に丁寧な解説でありながらもしっかりと高度なレベルにまで踏み込んでいるので、共通テスト対策から難関大学入試対策まで網羅できる内容となっています。
特に、関係詞、仮定法、時制、助動詞といったつまずきやすい単元については、他の文法書では省略されるような細かなニュアンスや用法の違いまで解説されており、レベルの高い学習が可能です。
本書は総合参考書であるため、旧帝国大学や難関私立大学の入試対策として利用するのであれば、難易度の高い他の参考書や問題集を併用するとより効果的です。
『デュアルスコープ総合英語』はいつから使えばいい?
『デュアルスコープ総合英語』は、いつから使えばいいかというと、高校英語の学習を始める高校1年生の春が最も適しています。
中学英語学習と高校英語学習の間のレベル差が大きいのでギャップを感じ、いつからか英語が苦手になってしまうケースが多いからです。
英語が苦手な人でも分かり易く丁寧に解説しているので、高校英語に苦手意識を持ち始めたタイミングで本書に取り組むこともおすすめできます。
入試対策として利用するのであればボリュームが大きいので、高校3年生の春ころには本書に取り組み始める必要があります。
少しでも早期のタイミングで本書を手に取れば、いつからか英語を得点源とすることができます。
『デュアルスコープ総合英語』の特徴
『デュアルスコープ総合英語』の大きな特徴は、ただの文法書ではなく、英文法の「意味」と「使い方」をつなぐ橋渡しとして非常に優れている点にあります。
単なる文法事項の暗記ではなく、なぜそのような文構成になるのかといった思考のプロセスを身につけることができます。
豊富な例文と運用的な設問
本書には、各文法項目に対して複数の実用的な例文が掲載されており、知識としての英文法が、どのように実際の英語表現に活用されるのかを具体的に学ぶことができます。
巻末には文法総合問題や実戦形式の長文読解、整序問題なども収録されており、単元別の学習から実戦的な演習へとスムーズに接続することが可能です。
「解説」→「チェック」→「実戦」の3段階構成
『デュアルスコープ総合英語』は、基本事項の丁寧な解説→理解を確認するチェック問題→実際に使うための応用問題という3段階の流れで構成されています。
このような段階的な学習構造により、文法をひとつずつ「理解」し、「覚え」、そして「使えるようになる」というプロセスが自然と身につきます。
文法用語の解説も充実
英文法を学ぶ上での障壁のひとつに「文法用語の難しさ」がありますが、本書では専門用語に対してもわかりやすい言い換えや説明が加えられています。
文法に苦手意識がある人でも、解説の語り口調が親切なので、自然と内容が頭に入りやすくなっています。
『デュアルスコープ総合英語』の使い方
『デュアルスコープ総合英語』の効果を最大限に引き出す効果的な使い方がいくつかあります。
本書をうまく利用すれば時間効率もよいため、大学入試に向けての大きなアドバンテージとすることが可能です。
章ごとに丁寧に進め、反復する
英文法は、各文法項目が密接にかかわりあっているので、各章をはじめから順に学習していくことにより系統的に理解を深めることができます。
何度も繰り返し読み、例文を自分で何度も書き写していくような使い方をすると、確実な記憶の定着につながります。
また、各章は独立しているため、苦手な単元から取り組むことも時間効率が良く効果的な使い方だといえます。
例文を使って英作文練習をする
本書の例文は非常に実用的なものが多く、それらを参考にして英作文の練習をするような使い方をすると、文法知識の運用力が一段と高まります。
さらに模範例文を何度も書き写すことにより、文構造を体に染み込ませるように活用していくと効果的です。
受験対策として辞書的に利用する
本書は、文法項目を細かくわけてまとめているので、分からない文法や英文解釈がでてくる度に本書で調べるといった使い方ができます。
勉強の際に常に傍らに本書を置いておき、疑問点をその場で解決するようにすれば、効率よく学習を進めることが可能となります。
学校の授業と併用する
学校の教本として本書が指定されている場合はもちろんのこと、そうでない場合も、授業進度に合わせて予習・復習に利用すれば、スムーズに学習をすすめることが可能となります。
本書での学習を習慣化すれば、理解をより深めることができ、文法知識を定着させることができます。
『デュアルスコープ総合英語』の注意点
『デュアルスコープ総合英語』は、非常に完成度の高い文法参考書ですが、注意すべき点がいくつかあります。
情報量が非常に多く、一気に進めようとすると途中で挫折してしまうことがあるので、一日に進める量を決めて学習を習慣化することが重要です。
また、用語の解説があるとはいえ、文法に全く慣れていない人にとっては、少し難しい箇所もあります。
中学英語や他の基礎的な文法書で基本を固めてから本書に取り組むと、スムーズに学習を進めることができます。
大学入試対策として十分に活用できる内容ですが、演習問題は少ないので他の問題集を併用する必要があります。
『デュアルスコープ総合英語』|まとめ
『デュアルスコープ総合英語』は、単なる英文法の理解や暗記ではなく、英語を使いこなすための「思考力」を養うことを目的とした総合参考書です。
丁寧な解説と実践的な構成は、初学者から中・上級者まで、幅広いレベルの学習者にとって大いに役立つものとなっています。
少しでも早いタイミングで本署に取り組めば、いつからか英語を得意教科とすることが可能です。
受験英語はもちろん、将来的に英語を実際に使いたいと考える全ての人にとって、本書はまさに最適な一冊だといえます。