『大学入試問題集 関正生の英文解釈ポラリス[1 標準~応用レベル]』では、大学入試英語の問題の大部分を占める長文読解に活用できる英文解釈スキルを身に付けることができます。
この記事では、『大学入試問題集 関正生の英文解釈ポラリス[1 標準~応用レベル]』の使い方やレベル、いつから使えばいいのかなどについて解説します。
教材名 | 大学入試問題集 関正生の英文解釈ポラリス[1 標準~応用レベル] |
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ジャンル | 参考書 |
出版社 | KADOKAWA |
出版日 | 2023/7/21 |
必要時間目安 | 30時間 |
目指す大学群レベル | 日東駒専、GMARCH |
分量 | 272頁 |
具体的なおすすめポイント
- 英文法による徹底的な英文解釈のトレーニングを行うことで、応用力が身に付く
- 日東駒専レベルの基礎的な問題から、GMARCHや中堅国公立レベルの問題まで幅広く出題されている
- 直訳から「正しい意訳」にまで英文和訳の力を伸ばすことができる
注意点
- あくまで短い文の英文法的な解説から英文解釈のトレーニングをする参考書なので、長文読解などに応用するためには参考書以上の学習が必要
- 旧帝、早慶上智レベルには対応していないため、より難しい問題に挑戦したい場合は[2 発展レベル]の方が向いている
直訳から自然な意訳にステップアップできる参考書『大学入試問題集 関正生の英文解釈ポラリス[1 標準~応用レベル]』
『大学入試問題集 関正生の英文解釈ポラリス[1 標準~応用レベル]』は、基礎的な英文法を一通り学んだ人向けに、英文解釈(英文和訳)について徹底的に解説してくれる参考書です。
本書を使った英語の学習法の解説から始まり、具体的な英文を文法的に解説し、自然な和訳に繋げていくという流れの本です。
倒置、名詞構文、強調構文などジャンル別にチャプターが分かれています。
また、別冊として問題集も付属しているため、問題演習まで行うことができます。
著者は「スタディサプリ」「スタディサプリEnglish」の看板講師の一人であり、英語指導のプロフェッショナルである関正生先生です。
『大学入試問題集 関正生の英文解釈ポラリス[1 標準~応用レベル]』はどんな人におすすめ?
本書をおすすめする人は、以下のような人です。
①英文法は一通り勉強したが、入試問題にどうつながるのか分からない人
②なんとなく英単語の意味から直訳している人
③倒置など特殊な形の英文が苦手な人
高校英語の範囲の基本的な英文法は学んだものの、実際の入試問題で英文法の知識をどのように使うのか迷っている方には効果的です。
問題を解く際に、知識をどのように応用すれば良いのか、例文と共に詳しく説明しているので、英文法を単なる知識から「和訳や読解のためのツール」に昇華することができます。
また、暗記した単語の意味通りに和訳しているものの、文脈や文構造については実はよく分かっていないという人も、英文法の観点からより自然な和訳を目指すことができる本です。
そして最後に、倒置や強調構文など、SVOなどの基本的な文型とは異なる特殊な形の英文が苦手な、実際に苦戦しているという方にも取り組んでいただきたい一冊です。
実は、大学入試英語ではこういった特殊な形の英文が入試問題ではよく扱われるのです。
そこで、特殊な形の英文が出てきても自信を持って文構造を把握できるようになれば、得点アップを狙えるのです。
『大学入試問題集 関正生の英文解釈ポラリス[1 標準~応用レベル]』の特徴
本書の特徴は、英文法の知識を英文解釈に活用する方法を徹底的に学べることです。
本書では倒置や強調構文など、特徴的な文構造をもつ英文の解釈をトレーニングすることができます。
「5文型にそのまま当てはめられるような基礎的な英文は分かるけれど、それより上のレベルになると全く分からない……」という人は、本書を通して大幅に実力を向上させられるでしょう。
英文解釈とは、英文を文法や語法にしたがって、日本語に変換できるレベルまで理解することです。
よって、英文解釈の力をつけることで、英文和訳の問題のみならず長文読解の問題も、正確かつスムーズに解けるようになります。
『大学入試問題集 関正生の英文解釈ポラリス[1 標準~応用レベル]』の使い方
ここでは、『大学入試問題集 関正生の英文解釈ポラリス[1 標準~応用レベル]』の使い方を解説します。
本書の内容を長文読解に活かせるように、下記の2段階に分けてお話していきます。
①本書を終えるまで
②別冊問題集+本書を終えてから
①本書を終えるまで
まずは、本書を一周するまでの使い方について説明します。
本書は、基本的に具体的な英文が提示され、それについての文法的な解説が書かれているという構成になっています。
そこで、まずは答えを見ずに自分で英文を和訳できるかチャレンジしてみて、分からなかったところや解釈が曖昧なところを把握した上で、解説を読んでみましょう。
解説では、SVOCなどの文構造、接続詞などにマークがつけられています。
最終的には、こういったマークを自力でつけられるくらい正確に英文解釈ができるようになるのが理想です。
そのため、読み進める過程において、解説で書かれている要素を真似するように解釈と和訳を行ってみてください。
②別冊問題集+本書を終えてから
次に、本書を一周し終えた後の、本書で得た知識の使い方について説明します。
英文解釈の力を長文読解に活かすためには、本書を一周した後でも同じように正確な英文解釈を続けることが重要です。
本書に付属している別冊問題集に取り組み、以前より自然な英文和訳ができるようになったかチェックしてみてください。
さらに、入試の過去問や長文読解の問題集・参考書に取り組む際にも、すぐには意味が理解できないような英文が出てきた時は、本書の解説のような手順で英文解釈をしてみるようにしましょう。
学習時間に余裕があれば、長文読解問題の全文に対してSVOCを判別してみる、といった学習方法も取り入れてみることで、どんどん素早く英文解釈をしていけるようになるでしょう。
『大学入試問題集 関正生の英文解釈ポラリス[1 標準~応用レベル]』のレベル
本書は、日東駒専・GMARCH・中堅国公立大学レベルに向けた参考書です。
最初は日東駒専レベルの英文から始まり、後半ではより難しいレベルの英文が出題されるという構成になっています。
英文法や基礎的な英単語については一通り学習していることが前提になっているため、まだ英文法を勉強しきっていないという人は、より簡単な参考書から始めてみた方がよいです。
また、早慶上智や旧帝大など難関レベルの大学には対応していません。
そのため、本書を終えて物足りなさを感じた人や、他の英文解釈の参考書を既に終えている人は『大学入試問題集 関正生の英文解釈ポラリス[2 発展レベル]』に着手した方がよいでしょう。
『大学入試問題集 関正生の英文解釈ポラリス[1 標準~応用レベル]』はいつから使えばいい?
本書は、高校2年生の秋~3年生の春頃に取り組むことが理想です。
やや早いと思うかもしれませんが、まず一般的に、英文解釈の参考書にいつから取り組むべきかと考えると、遅すぎても早すぎてもあまり効果的ではないのです。
以下でその理由を説明しますので、適切なタイミングで本書を使用できるように今から準備をしておくといいでしょう。
①英文法を一通り知っていないと、難しすぎて挫折してしまう
まず早すぎる場合、英文法の知識が定着していないと考えられます。
本書では高校英語の英文法は一通り学習したことが前提となっています。
そのため、まだ英文法の参考書を一周もしていないという時期では、本書の内容がよく分からず、挫折してしまうでしょう。
②直前期に取り掛かっても、長文読解に活かす時間が足りない
次に、過去問演習などを行っている直前期に使い始めるのでは遅すぎると考えられます。
というのは、本書で得た英文解釈の力を長文読解に繋げていくことが重要だからです。
そのためには、本書を一周した後で、長文読解の演習を積む期間が必要になります。
直前期に本書に取り組んでも、英文解釈の技術を定着させることが難しいのです。
以上のことから、英文解釈の参考書の一つである本書をいつから使えばよいかについても、高校英語の範囲の英文法について学び終えており、かつ過去問演習は始めていない、高2秋~高3春がベストということになります。
『大学入試問題集 関正生の英文解釈ポラリス[1 標準~応用レベル]』の注意点
ここでは、本書を使って学習する上での注意点を説明します。
注意点は以下の2つです。
①よりレベルの高い大学群に向けて、[2 発展レベル]にも取り組む必要がある
②この一冊だけでなく、長文読解系の教材をあわせて使うことでより効果を発揮する
①よりレベルの高い大学群に向けて
本書は、GMARCHなど中堅大学の受験層に向けて、英文解釈の基礎から学習できるようになっているのですが、旧帝大や早慶上智など、さらにレベルの高い大学を目指す場合は、本書以上に発展的な内容にも取り組む必要があります。
本書のシリーズであり、本書を終えた上で取り組むことがオススメされている[2 発展レベル]などの教材を併用するとよいでしょう。
②長文読解系もあわせて使う
本書で英文解釈ができるようになっても、入試問題において英文和訳の問題ばかりが出るわけではありません。
英文解釈の力を実際の入試問題に最大限活用するためには、本書を土台として長文読解の演習を十分にこなすことが重要です。
本書によって英文解釈の力を身に付け、それを長文の中で素早く正確に使えるようになるために、長文演習を重ね、英文解釈の力を実際に使う機会を増やしましょう。
演習を重ねることで、文構造をスピーディーに見抜けるようになり、長文全体を理解する力も養われるのです。
『大学入試問題集 関正生の英文解釈ポラリス[1 標準~応用レベル]』|まとめ
『大学入試問題集 関正生の英文解釈ポラリス[1 標準~応用レベル]』は、GMARCHや中堅国公立大学を志望する人向けに、長文読解で使える英文解釈の力をつけさせてくれる参考書です。
本書を通して英文法の知識を英文和訳に繋げ、本書以降の長文読解演習を通して長文全体の解釈にも活用していくことが、効果的な使い方です。
そのため、英文法の学習を一通り終えている高校2年生の秋頃に着手できるとよいでしょう。
また、本書を一周することを目的にせず、得たスキルを過去問演習などで活用していけることが理想です。
本書を通して、大学入試英語の核となる長文読解を得点源にしていけるでしょう。