今回は、驚くほど分かりやすい英語の授業をすることで有名な関正夫先生が執筆した『英単語Stock4500』という参考書について紹介します。
「英単語帳なんて、どれも同じなのでは?」と思うかもしれませんが、『英単語Stock4500』は一般的な他の英単語帳とは少し違った特徴を備えています。
そのため、この記事では『英単語Stock4500』ならではのおすすめポイントや注意点、さらには「いつから始めるのがベストなのか」という疑問などについて解説していきます。
教材名 | 英単語Stock4500 |
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ジャンル | 参考書 |
出版社 | 文英堂 |
出版日 | 2018年12月15日 |
必要時間目安 | 40時間 |
目指す大学群レベル | GMARCH・関関同立・早慶上智・STARS・5S・金岡千広・電農名繊・旧帝大 |
分量 | 512頁 |
具体的なおすすめポイント
- コメントなど、単語が自然と覚えられる仕掛けがある
- 実際の入試で、英単語が「どう出るか?」が明確に分かる
- 最新の入試傾向をもとに、出題される可能性が高いトレンド英単語が載っている
注意点
- 基礎レベルの英単語から覚える人は別冊が必要
- メモなどの書き込みがしづらい
英単語が自然と身につく『英単語Stock4500』
『英単語Stock4500』の一番の魅力は、英単語が自然と覚えられる所です。
一つひとつの英単語に、その語源や使い方に関するコメントが添えられているため、丸暗記をせずとも単語が定着していきます。
それでは、『英単語Stock4500』は、特にどんな人におすすめの参考書なのか見ていきましょう。
『英単語Stock4500』はどんな人におすすめ?
『英単語Stock4500』は、英語学習を楽しみながら語彙力を向上させたいという人にぴったりな単語帳です。
先ほども触れたように、この参考書には、記憶を後押しするための著者コメント「記憶ブースター」が、それぞれの英単語に記されています。
それらのコメントが手がかりとなって、単語に対するイメージが膨らみ、記憶に残りやすくなるのです。
そのため、英語が好きで楽しみながら学習できる人ほど、「そういう語源があるのか!」といったように、英単語の印象が鮮明に残り、記憶定着の効果も大きくなることが期待されます。
『英単語Stock4500』の特徴
「英単語が自然と身につく」ということ以外にも、『英単語Stock4500』にはいくつかの特徴・メリットがあります。
これから説明する特徴も、この参考書の使い方を理解する上で重要なポイントとなるので、要チェックです。
最新の入試トレンドを踏まえた英単語が掲載
まず1つ目に、『英単語Stock4500』には、最新の入試トレンドに沿った内容が集約されています。
例えば、早稲田大学の入試問題では、ここに載っている英単語が得点に直結するかたちで出題されたことがありました。
学校で配布されるような一般的な単語帳に比べると、真新しい単語が並んでいて少し驚くかもしれませんが、どれも今後の入試で問われる可能性が高いものばかりです。
実際の入試での出題パターンが分かる
2つ目に、『英単語Stock4500』では、英単語の意味だけでなく、実際の入試での出題のされ方についても学ぶことができます。
具体期には、全体が「文法×単語」「読解×単語」「4技能×単語」の3つのパートに分かれており、実際の入試で「どう出題されるのか?」が細かく説明されています。
そのため、しっかりと使いこなせば、「単語は知っているけど、英文が読めない」という事態は避けられるでしょう。
『英単語Stock4500』の使い方
次に、『英単語Stock4500』の使い方についてです。
基本的な使い方は、他の英単語帳と変わりませんが、『英単語Stock4500』独自の特徴を最大限に活かすためにも、これから説明する使い方を実践してみてください。
コメントは必ず目を通す
まず初めに、それぞれの単語に添えられたコメントは必ず読むようにしましょう。
繰り返しになりますが、単語の横に書かれてあるコメントは、『英単語Stock4500』の最大の特徴であり、魅力です。
このコメントを読み、イメージを膨らませることで、自然と英単語が覚えられるようになります。
そのため、初めて英単語を学ぶ時だけでなく、復習する際も英単語とコメントの両方に目を通して、セットで何度も何度も見返すようにしましょう。
アプリで音声を聞く
『英単語Stock4500』のもう一つの有効な使い方として、アプリで音声を聞くというやり方を紹介します。
英語を学習するうえで、「英語を聞くこと」は非常に重要で、特に単語の発音は英語リスニングの最も基礎的な部分を担っています。
『英単語Stock4500』では、無料アプリで英単語や例文・フレーズの音声を聞くことができるので、継続的に行うようにしましょう。
また、単語の下には発音がカタカナで表記されているので、発音記号が読めない人はそちらを見ながら聞くとより効果的です。
英単語の出題のされ方を覚える
『英単語Stock4500』には、英単語の意味だけでなく、その単語が「どのようなかたちで出題されやすいのか」ということについても書かれています。
重要なポイントとして、単語を覚えたからと言って、必ずしも英語ができるようになるわけではありません。
例えば、rob「奪う」という単語の場合、「rob + 人 + of + 物」というイディオムでの出題が多く、英単語を知っていてもこの形式を覚えておかなければ、問題に正解するのは難しいです。
そのため、英単語の意味と併せて、その単語のよくある使い方・出題のされ方についても頭に入れるようにしましょう。
『英単語Stock4500』のレベル
『英単語Stock4500』は、およそGMARCH〜早慶上智レベルを目指す受験生を対象に制作されています。
具体的には、『英単語Stock4500』をマスターすれば、「GMARCHは完璧で、早慶上智に少し手が届く」といったイメージです。
その他に、関関同立や電農名繊、旧帝大の下位大学などのような、難関レベルの大学を受験しようと考えている人にとっても効果的な一冊です。
そのため、最低でも日東駒専レベル以上の英語力が定着してから、『英単語Stock4500』に取り掛かることをおすすめします。
『英単語Stock4500』はいつから使えばいい?
それでは、『英単語Stock4500』はいつから始めればいいのでしょうか。
英語が得意かどうかは人によって大きく異なるため、一概に「いつからスタートするのがベスト!」と言うのは適切ではありません。
ただ、一つの目安として、ある程度の英語力がついてくる高校2年生頃から使い始めるのがおすすめです。
また、『英単語Stock4500』を使うにあたっては、短期決戦で一気に内容を詰め込むというよりも、普段からコツコツと継続して進めるやり方が推奨されています。
そのため、いつから使うかは人それぞれですが、入試の直前期から使い始めるのは、あまりおすすめできません。
『英単語Stock4500』の注意点
最後に、『英単語Stock4500』を進めるにあたって、注意点をいくつか解説します。
「思っていたのと違う…」といった事態にならないように、ここでは特に気を付けるべき点について紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
基礎レベルの英単語は載っていない
先述の通り、『英単語Stock4500』は、GMARCH〜早慶上智、それと同等レベルの大学が対象となります。
そのため、高校基礎〜共通テストレベルの基礎的な英単語は、それほど載っていません。
より基礎レベルの英単語に関しては、一つ手前の『英単語Stock3000』の方で、掲載されているので、英語力がまだ十分についていないと感じる方は、最初に『英単語Stock3000』から進めるようにしましょう。
著者の関正夫先生も、『英単語Stock3000』⇒『英単語Stock4500』の順番で取り組むことを推奨しています。
メモなどの書き込みがしづらい
『英単語Stock4500』の利用者の一部からは、「デザインが良くない」「メモができない」といった意見が一定数寄せられています。
デザインの良し悪しについては、人によって捉え方が異なるりますが、「気づいたことを自分なりに色ペンでメモしたり、重要なところを蛍光ペンでマークしたりすると、逆に見えづらくなってしまう」という点については注意が必要です。
特に、「気づいたことを書き込んで、自分だけの英単語帳をつくりたい!」という人にとっては、あまり相性が良くないかもしれません。
『英単語Stock4500』|まとめ
『英単語Stock4500』は「単語が自然と覚えられる」「最新の入試対策ができる」「英単語の出題のされ方も分かる」などの特徴から、高い評価を得ている単語帳です。
特に、GMARCH〜早慶上智レベルの大学を目指している人におすすめの一冊となっています。
そして、この参考書を使う際は、記憶定着の効果を高めてくれるコメント「記憶ブースター」を必ず読むようにしましょう。
また、基本的にいつから始めても構いませんが、なるべく高校2年生ごろから進めておくとより効果的です。