『英文解釈教室』は大学受験最高レベルの東京一工合格を目指す人向けの参考書で、英語の合格点をはるかに超えた高得点にまで引き上げることを目標とした参考書となっております。
非常に難易度の高い参考書ですので、大学受験のみならず、さらに上のステージの大学英語を習得していきたい人にも役立ちます。
本記事では『英文解釈教室』についての詳しい解説と、使い方やいつから始めればよいのかについても解説します。
教材名 | 英文解釈教室 |
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ジャンル | 参考書 |
出版社 | 研究社 |
出版日 | 2017年3月17日(新装版) ※初版は1977年 |
必要時間目安 | 60時間 |
目指す大学群レベル | 東京一工 |
分量 | 320頁 |
具体的なおすすめポイント
- 著者の伊藤先生による独自な視点と詳しい解説で、英語のレベルを一気に飛躍することができる
- 「合格点」を目指すのではなく、「高得点」を獲得し英語を武器にすることができる
注意点
- 本書以外にも「入門編」、「基礎編」の3種類があり、自分のレベルに合わせて選択する必要がある
- 本書は非常に難解であり、東大レベルや大学英語以上のレベルに到達したい人向けの参考書となっている
英文解釈を最高レベルにまで高められる参考書
『英文解釈教室』は大学受験の参考書ではありますが、合格点を目標にしておりません。
非常に難易度の高い参考書ですので、合格点をはるかに超えた高得点を目指す人向けの一冊です。
いつから使用していけばよいのかをよく考えなければならず、単語や熟語・英文法が完成されていない人が使っても、難解すぎて効果が得られない可能性が高いです。
「東京一工レベル」受験の人で、なおかつ英語を最高レベルにまで引き上げたい人には、勉強する価値のある参考書と言えます。
『英文解釈教室』はどんな人におすすめ?
「英文解釈教室」は非常にレベルの高い参考書ですので、東京一工合格に向けて、英語で高得点を取りたいと望んでいる人にオススメです。
また英字新聞や英語の専門書を読み解きたいという人にも効果的な使い方ができますので、非常に参考となる一冊となっています。
『英文解釈教室』の特徴
『英文解釈教室』は「受験生がどう頭を働かせれば、英文構造を読み解けるか」を独自の体系でまとめた参考書になります。
本書は短い文章だけで、複雑かつ難解で抽象的な英文を読み解いていけるかという「解釈力」と「思考力」を育成していくという特徴があります。
発行から約40年を経過する伝統のある一冊ですが、1966年に「『英文解釈教室』は難しすぎる」という意見が飛び交い、『英文解釈教室 入門編』・『文解釈教室 基礎編』を新たに発行する形となりました。
本書がいかに難しい参考書なのかの一端が垣間見れるエピソードかと思います。
『英文解釈教室』の使い方
『英文解釈教室』は非常に難易度の高い参考書ですので、使い方がとても大切になってきます。
じっくり読み進めていって、理解度を高めていきましょう。
解説をじっくり読み進める
詳しい解説をしてくれている参考書ですが、非常に論理的な文章ですので、一回読んだだけでは十分な理解が得られない可能性があります。
一つひとつしっかり理解するように心がけていくことで、内容が頭に入ってくるようになります。
本書のテーマである「頭を働かせること」に重きを置いた解説になっておりますので、自分の頭でしっかり考えるようにしていくことで、英語脳になっていきます。
例文を音読すること
『英文解釈教室』の解説には、例文がふんだんに使われております。
英語の力を育成するには「音読」は必要不可欠ですので、解説を読んで例文を解釈できた後に、必ず音読するようにしてください。
20〜30回、繰り返し音読すれば質の高い良文が頭の中に染み込んでいき、他の文章を読んでも正確な解釈とスピードが増していきます。
解説を繰り返し読む込む
学習内容を定着させることで英語脳を作ることができますので、理解できた内容を忘れないように、繰り返し本書を読み込むようにしましょう。
2回、3回と繰り返すときは、解説を読むスピードを上げるようにして脳に負荷を与えることがおすすめの使い方です。
例文を読んだら訳を読む前に、自分でしっかり訳せるかどうかの確認もその都度行っていき、現状の理解度を把握することに努めましょう。
『英文解釈教室』のレベル
『英文解釈教室』は詳しく解説されている参考書ではありますが非常に難解であり、東京一工レベルの人でも難しいと思うくらいです。
本書の筆者である伊藤和夫先生の解説は読みたいが、内容が難しすぎるといった声が多くあったため、新たに『英文解釈教室 入門編』・『文解釈教室 基礎編』の2冊がリリースされました。
『英文解釈教室』は教師が勉強に使うレベルの内容
『英文解釈教室』は非常に難易度が高く、大学受験用というよりもむしろ、高校の英語の教師が自分の勉強用として使うほどの参考書です。
取り組むのは困難であると感じてしまうかもしれませんが、本書を仕上げると、全ての英文が読めるようになったと錯覚してしまうほどの充実感を得ることができます。
やり遂げることができれば、英語の力を飛躍的に伸ばすことのできる参考書といえるでしょう。
自分には使えないと感じた人は決して無理をせず、「入門編」・「基礎編」と段階を踏んでから本書を勉強していった方が、確実に効果があると言えます。
本書に手を出さずに、「入門編」・「基礎編」を入念に学習するだけでも実力アップは十分期待できます。
高校英語を習得できているなら『英文解釈教室 基礎編』
『英文解釈教室 基礎編』は「基礎編」となっていますが、英語中級者〜上級者向けの参考書です。
単語・英文法・構文をすでに習得していることが前提になっていますので、それらがまだ完成できていない人にとっては手を付けない方が良いです。
高校レベルの英語をある程度習得している人にとって「基礎編」は取り組む価値のある一冊になっており、早慶レベルにまで対応できる力が身につきます。
まずはここから使うのがおすすめ『英文解釈教室 入門編』
『英文解釈教室 入門編』の内容は高校1年生レベルの英文ではありますが、解釈の方法が秀逸かつ深みがある読解力が身につきますので、真の英語力を育成していくには良本であるといえます。
ですが腰を据えてじっくり学んでいってもらいたい参考書ですので、短時間でテクニックを習得したいと思っている人には不向きです。
『英文解釈教室』はいつから使えばいい?
本書は合格点よりも、さらに英語の得点力を伸ばしたい人向けの参考書です。
いつから使っていくべきかですが、まずは「単語・熟語」「英文法」「構文」の英語の基本を習得し、さらに実践問題集や過去問を解いた後から使うようにしてください。
入試対策の中盤から後半にかけての時期から使い始めるのが大半かと考えられます。
すでに英語の学習が相当進んでおり、トップレベルの大学の過去問も合格点に届いている人は、早い段階から使い始めても良いでしょう。
『英文解釈教室』の注意点
本書は非常に難易度の高い参考書であり、東京一工レベルを目指す人でも必ずしも使用する必要がないくらいの一冊です。
安易な気持ちで使い始めても消化不良になってしまい、効果が薄くなってしまうので、本書の中身をよく見て使用するかどうかを決めてください。
使用時期を誤らないこと
「単語・熟語」「英文法」「構文」の英語の基本が定着していないと、到底太刀打ちできないレベルの参考書です。
英語の基本ができていない時期からの使用はオススメできませんので、最初から本書に取り組むのではなく、まずは基本をしっかり定着させるところから始めるべきだということを意識してください。
東京一工レベルでも必ずしも使用する必要はない
「合格点」を勝ち取ることが目標であれば、本書を使う必要はありませんので、あくまで英語を武器にしたいと考えている人向けの参考書となっています。
本書の学習で時間をとられすぎて、他の教科の学習に影響が出てしまうのであれば、本書の学習をあきらめることも必要なことだと言えるでしょう。
『英文解釈教室』|まとめ
『英文解釈教室』は「受験生がどう頭を働かせれば、英文構造を読み解けるか」をテーマに、著者である伊藤先生が独自の体系でまとめ上げた一冊です。
大学英語の参考書にもなる一冊ですので、大学受験対策で使用するのは、かなり難易度が高い参考書であることを認識しておいてください。
英語を武器にして合格点以上の高得点を取りたい人、大学英語を見据えてさらにハイレベルな英語を高校生から始めたいという人には向いています。
本書の内容を一つひとつしっかり理解していき、完璧に定着させることができれば、飛躍的な英語力アップにつながるでしょう。