科目 | 化学 |
出版社 | 旺文社 |
目的 | 無機化学の演習 |
対象者 | 日大レベルの化学の基礎固めをしたい人 |
難易度 | 日大レベル |
分量 | 275ページ |
使用期間 | 高3 夏休みいっぱい頃まで |
ジャンル | 無機化学 講義型参考書 |
具体的なオススメポイント
講義形式の解説で、化学が苦手な人にも分かりやすい
注意点
別途、問題演習が必要。また、同シリーズの2冊で有機化学と理論化学をカバーする必要あり
日大レベルの無機化学の基礎固めなら『福間の無機化学の講義』
『福間の無機化学の講義』は、日大レベルまでの化学の基礎固めに最適な1冊です。同じシリーズで、化学の各分野をカバーする『鎌田の理論化学の講義』『鎌田の有機化学の講義』などと合わせて学習することで、入試化学のすべての単元をマスターできます。
タイトルに「講義」という文字が入っているように、この参考書は講義形式になっています。講師がしゃべった内容をそのまま文字に起こしたような口調でテキストが書かれているので、科学が苦手な人でもスムーズに読み進めることが可能です。
その解説の分かりやすさから、入試化学をこれから勉強しようとする人や、教科書を授業で一通りやってはいるものの模試などで点数が取れない人にもおすすめの1冊です。本記事では、『福間の無機化学の講義』の特長や、化学を学習する際のポイント、この教材が終わった後に取り組みたいおすすめの問題集などについてご紹介します。
講義部分を読むだけでなく、問題も解こう
この教材は、講義部分の説明に対応する問題集『化学Ⅰ・Ⅱ 入門問題精講』と併用することで効果が最大になります。というのも、講義部分を読むとなんとなくわかったような気になるのですが、実際に問題が解けるかどうかは演習を通じてしか確認できません。
そのため、1つの単元について一通り講義部分が読めたら、その単元の基礎的な問題を解くことで理解を深めることをおすすめします。
もし、問題集を解いていて分からない問題や、忘れてしまった知識があったら、その都度『福間の無機化学の講義』を辞書代わりに使って思い出すようにしましょう。これを繰り返すことで、だんだんと化学の入試問題を解くために必要な知識が整理されていきます。
この教材に書かれていることを一通りマスター出来れば、日大レベルまでの化学の問題に対応できるだけでなく、さらにその上のMARCHレベルの問題を解くための基礎力が身につくでしょう。講義部分の理解と問題演習を並行して進めることで、得点に結び付く形での知識を増やしていってください。
別冊の付録をすべて暗記することが大事
『福間の無機化学の講義』には、別冊付録の小冊子がついています。この小冊子には、入試で必要な化学の知識がすべてコンパクトにまとまっているので、これをすべて頭の中に入れておけば、知識不足で解けない問題はなくなるといってよいでしょう。
すべて暗記するといっても、いきなり100%の情報を暗記するのは難しいので、まずはこの小冊子の中で強調されている語句だけに絞って、穴埋め形式で答えが言える状態を目指すのがおすすめです。
特に、無機化学の入試問題では、問題文に出てくる物質の性質や製法が瞬間的に思い浮かぶようにしておくと、他の受験生よりも有利に点数が稼げます。しかし、教科書を丸暗記するには膨大な時間がかかって効率的ではありません。
そのため、この教材についている付録にまとまっている知識を頭の中に入れておくことで、問題文をみたら反射的に「使う知識はこれとこれ」といった形で解法の当たりをつけられるようにするのがおすすめです。
まとめ
今回紹介した『福間の無機化学の講義』は、入試に必要な化学の知識を一通りマスターできる分かりやすい参考書です。講義形式になっているため、化学が苦手な人やこれから化学の学習を始める人にとっても理解しやすい内容です。
別冊の付録についている「入試で使える最重要Point総整理」の内容は、覚えておきたい化学の知識がコンパクトにまとまっているので、問題演習と並行してこちらを完全に暗記すると、かなりの実力が付きます。
繰り返し知識を整理することで、入試までに必要な情報を頭の中に入れていってください。化学を入試の得点源にしたい人は、ぜひ今回ご紹介した参考書と学習法で、問題演習を積み重ねていくことをおすすめします。